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ロシア海軍カスピ小艦隊のロケット艦タタールスタンはアストラハンで近代化改装を行なう

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『タス通信』より
2022年1月27日9時7分配信
【ロケット艦「タタールスタン」はアストラハン工場で近代化される】
モスクワ、1月27日/タス通信

カスピ小艦隊プロジェクト11661ロケット艦「タタールスタン」は、修理と近代化の為にアストラハン艦船修理工場のドックへ入る。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「初めて冬季条件下でロケット艦タタールスタンは、修理及び近代化を行なう為にアストラハン艦船修理工場のドックへ入ります。
以前、このような操作は夏季のみに行なわれておりました」

彼は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

ゼレノドリスク造船工場(造船営団『アク・バルス』へ加入)は6隻のプロジェクト11661及び11661Eを建造した:2隻(「タタールスタン」「ダゲスタン」)はカスピ小艦隊の為に、4隻はベトナム海軍の為に。

「タタールスタン」は、プロジェクト11661(コード名「ゲパルト」)警備艦である。
2003年にロシア海軍の戦闘編制へ加入し、一時期はカスピ小艦隊の旗艦だった。
艦は、複合任務遂行の為に意図されている:水中、水上、空中目標の捜索と戦闘、巡視勤務へ就く、護送作戦の実施、更には海上経済ゾーンの保護。
その主要打撃兵器は、射撃距離260キロメートルの有翼ミサイルKh-35を持つミサイル複合体「ウラン」である。



[遅れて来た「新型」~プロジェクト11661「ゲパルト」型]
プロジェクト11661Kロケット艦の1番艦「タタールスタン」は、ロシア内陸部の『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で1990年5月5日に起工され、1993年7月1日に進水しました。
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2002年7月27日にカスピ海沿岸のマハチカラ港へ到着し、2003年8月31日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
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以後、カスピ小艦隊旗艦としてカスピ海で行動しました。

2014年9月から『アストラハン艦船修理工場』で近代化改装工事が始まりました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(カスピ小艦隊)広報サービス発表
2016年1月4日17時0分配信
【カスピ小艦隊のロケット艦「タタールスタン」の近代化作業が実行されている】
「タタールスタン」は近代化により各種電子機器(レーダーなど)が更新されました。

2016年5月中旬までに近代化改装は完了し、カスピ小艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊旗艦・ロケット艦タタールスタンは近代化改装を終えて復帰した]

2019年にカスピ小艦隊の旗艦を2番艦「ダゲスタン」(2012年11月28日就役)と交代しました。


2020年10月中旬にアプシェロン半島沖の演習へ参加しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊はアプシェロン半島沖で軍事演習を始めた]

2022年1月末に『アストラハン艦船修理工場』へ回航され、再び近代化改装が行なわれる事になりました。


プロジェクト11661シリーズは、輸出型を含め合計6隻が建造されました。

2番艦「ダゲスタン」は2012年11月28日に就役し、「タタールスタン」と同様にカスピ小艦隊へ配備されました。
現在はカスピ小艦隊の旗艦を務めています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊旗艦・ロケット艦ダゲスタンはカスピースク基地で訓練を実施した]
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あとの4隻は輸出型のプロジェクト11661E(「ゲパルト3.9」型フリゲート)として建造され、艦尾にヘリコプター発着スペースを設け、高射複合体「パラシ」のフルスペック版を装備するなどの改正が行なわれました。

「ゲパルト3.9」型フリゲートは2011年~2018年に計4隻がベトナム海軍へ引き渡されました。

HQ-011「ディン・ティエン・ホアン」(2011年3月5日就役)
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HQ-012「ル・タイ・ト」(2011年7月25日就役)
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HQ-015「チャン・フン・ダオ」(2018年2月6日就役)
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HQ-016「グエン・フエ」(2018年2月6日就役)
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2021年8月には「ル・タイ・ト」「グエン・フエ」ウラジストクを訪問しています。

[国際海軍競技会『海洋杯-2021』へ出場するベトナム海軍のフリゲートはウラジオストクへ到着した]
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