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ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋(アイルランド南方海域)で潜水艦捜索演習を実施した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2022年2月2日23時35分配信
【北方艦隊の遠距離対潜航空隊は北東大西洋で潜水艦の捜索演習を実施した】

戦闘訓練計画に沿って、北方艦隊海上航空隊の2機の対潜航空機Tu-142は、潜水艦の捜索・探知演習へ参加する為の北東大西洋の指定海域の飛行を滞りなく実行した。

乗員はヴォログダ近郊のキペロヴォ飛行場からの離陸を行ない、バレンツ海へ進路を取った。
その後、飛行士はノルウェー海エリアの与えられた任務を遂行する海域上空の移動飛行を行なった。
バレンツ海上空の飛行中、対潜航空機Tu-142には迎撃戦闘機MiG-31のペアが同行した。
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指定海域で航空機Tu-142乗員は仮想敵潜水艦の捜索を行ない、目印の無い場所の上空飛行と地上の電波技術航空航法手段を欠く条件下で操縦する訓練を実施し、更に北東大西洋に在るロシア海軍艦船支隊との協同行動の問題へ取り組んだ。

航空機Tu-142の飛行には様々な段階でノルウェー空軍グレートブリテン空軍戦闘機が同行した。

ロシア航空機の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿ってバレンツ海、ノルウェー海、大西洋の中立水域上空で実施された。

ロシア連邦軍の訓練計画に沿って、2022年1月~2月にロシア海軍の全ての艦隊の担当ゾーンで一連の演習が行なわれる。
戦闘訓練活動は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮下で行なわれる。

演習の主な方向性は、世界の大洋におけるロシアの国益を防護する為の海軍航空宇宙軍の部隊の行動への取り組み、更には海と大洋方向からのロシア連邦への軍事的脅威への対抗に在る。

演習は、ロシア領に隣接する海域、更には世界の大洋の作戦上重要な海域を対象とする。
各々の演習は、地中海、北海、オホーツク海大西洋北東部及び太平洋で行なわれる。

合計で140隻以上の戦闘艦及び支援船、60機以上の飛行装置、1000両の軍用車両、約10000名の軍人の活動への参加が計画されている。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を実施しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]
演習参加艦船は、4艦隊の担当海域(バレンツ海、バルト海、黒海、日本海、オホーツク海)だけで合計100隻程度(北方艦隊30隻、太平洋艦隊30隻、黒海艦隊20隻、バルト艦隊20隻)に上り、この他に北東大西洋地中海へ進出して演習を行なう艦船を入れれば140隻近くになります。

ロシア北方艦隊は、バレンツ海周辺で演習を行なう30隻とは別にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船(救助曳船SB-406中型海洋給油船「ヴャジマ」)で構成される艦船部隊が出航しました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは演習へ参加する為に出航した]

「マルシャル・ウスチーノフ」部隊はバレンツ海を離れてノルウェー海を南下し、1月末には同海域で潜水艦の捜索訓練を行ないました。
この部隊に随伴している給油船「ヴャジマ」の位置から見て、訓練はノルウェー海南部で行なわれたようです。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート「アドミラル・カサトノフ」はノルウェー海南部で潜水艦の捜索訓練を実施した]


そして2月2日、ヴォログダ州キペロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊遠距離対潜哨戒機Tu-142バレンツ海ノルウェー海を経由して北東大西洋へ進出し、潜水艦捜索演習を行ないました。
更に、北東大西洋に居るロシア海軍艦船部隊との協同行動を行なったとの事ですから、これは「マルシャル・ウスチーノフ」部隊でしょう。

「マルシャル・ウスチーノフ」部隊に同行している給油船「ヴャジマ」は、2月2日の時点ではグレートブリテン島の南方(英仏海峡の西端、プリマスラニオンの中間海域)に居たので、他の北方艦隊の艦も近くに居るようです。
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この他、1月24日にバルチースクを出航したバルト艦隊コルベット「ストイーキー」「ソーブラジテルヌイ」も、この付近の海域に居るようです。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ストイーキー」と「ソーブラジテルヌイ」は遠距離航海へ出発した]
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