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ロシア海軍北方艦隊及び太平洋艦隊の艦船部隊は地中海へ入った

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年2月7日21時8分配信
【北方艦隊戦闘艦支隊は地中海へ入った】
モスクワ、2月7日、インテルファクス

北方艦隊戦闘艦支隊ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。
北方艦隊広報サービスは月曜日に発表した。

「ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ、フリゲート"アドミラル・カサトノフ"、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフで構成される北方艦隊戦闘艦支隊は、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました」
声明では、こう述べられた。

近い内に北方艦隊の艦の乗組員には、地中海エリアで実施される艦隊間演習への参加と黒海艦隊及び太平洋艦隊の軍事船員との協同行動への取り組みが待ち受けていると伝えられた。

2月4日、ロシア連邦国防省は、シリアタルトゥース港ロシア海軍の物資-技術サービス供給所へ北方艦隊バルト艦隊の6隻の大型揚陸艦から成る支隊が到着したと発表した。
それは、大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」、「ゲオルギー・ポベドノーセツ」、「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コロリョーフ」、「ミンスク」、「カリーニングラード」で構成されている。
艦はロシア海軍演習の枠組みでヨーロッパ周回移動を完了し、地中海東部へ到着した。

これに加え、ロシア連邦太平洋艦隊旗艦ロケット巡洋艦「ワリャーグ」率いる艦船支隊が2月初頭にスエズ運河を通過して地中海へ入った。

支隊巡洋艦「ワリャーグ」に加え、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成されている。
彼らは2021年12月にウラジオストクから遠距離航海へ出発した。

1月25日にロシア連邦国防省は、支隊アラビア海西部中華人民共和国の艦と演習を行なったと発表した。
それまでにアラビア海「ワリャーグ」「アドミラル・トリブツ」ロシア-インド海軍演習『PASSEX』ロシア-イラン-中国演習『CHIRU-2022』へ参加した。

1月20日、ロシア国防省は、140隻以上の艦船と10000万名以上の将兵が参加する一連の海軍演習が開始されると発表した。
ロシア連邦海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮下で行なわれる演習は、ロシア領に隣接する海域、更には世界の大洋の作戦上重要な海域を対象とする。
各々の演習は、地中海、北海、オホーツク海大西洋北東部及び太平洋で行なわれると国防省は話した。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を実施しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]
演習参加艦船は、4艦隊の担当海域(バレンツ海、バルト海、黒海、日本海、オホーツク海)だけで合計100隻程度(北方艦隊30隻、太平洋艦隊30隻、黒海艦隊20隻、バルト艦隊20隻)に上り、この他に北東大西洋地中海へ進出して演習を行なう艦船を入れれば140隻近くになります。

ロシア北方艦隊は、バレンツ海周辺で演習を行なう30隻とは別にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船(救助曳船SB-406中型海洋給油船「ヴャジマ」)で構成される艦船部隊が1月26日に出航しました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは演習へ参加する為に出航した]

「マルシャル・ウスチーノフ」部隊はバレンツ海を離れてノルウェー海を南下し、1月末には同海域で潜水艦の捜索訓練を行ないました。
この部隊に随伴している給油船「ヴャジマ」の位置から見て、訓練はノルウェー海南部で行なわれたようです。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート「アドミラル・カサトノフ」はノルウェー海南部で潜水艦の捜索訓練を実施した]

2月2日、ヴォログダ州キペロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊遠距離対潜哨戒機Tu-142バレンツ海ノルウェー海を経由して北東大西洋へ進出し、潜水艦捜索演習を行ないました。
更に、北東大西洋アイルランド南方海域に居るロシア海軍艦船部隊、つまり「マルシャル・ウスチーノフ」部隊の上空を飛行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋(アイルランド南方海域)で潜水艦捜索演習を実施した]

この他、1月24日にバルチースクを出航したバルト艦隊コルベット「ストイーキー」「ソーブラジテルヌイ」も、アイルランド周辺海域へ進出しました。

[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ストイーキー」と「ソーブラジテルヌイ」は遠距離航海へ出発した]

2月4日、「マルシャル・ウスチーノフ」部隊は北東大西洋(アイルランド周辺海域)で対空防衛戦闘訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート「アドミラル・カサトノフ」は北東大西洋(アイルランド南方海域)で対空戦闘訓練を実施した]

ただ、演習はアイルランド政府の要請も有り、同国の排他的経済水域の外で行なわれました。
[2022年2月上旬のロシア海軍の北東大西洋演習はアイルランドの排他的経済水域の外で実施される]

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」部隊は大西洋を南下し、2月7日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。

今後、「マルシャル・ウスチーノフ」部隊は地中海東部へ向かい、そこで他の艦隊と合同演習を行ないます。

既に地中海東部には、北方艦隊バルト艦隊の6隻の大型揚陸艦が到着しています。

[ロシア海軍の地中海演習へ参加するバルト艦隊と北方艦隊の6隻の大型揚陸艦はシリアのタルトゥース港へ到着した]

加えて、2021年12月末にウラジオストクから出航した太平洋艦隊艦船部隊(ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」)も2月2日にスエズ運河を通過して地中海へ入りました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2021年12月-)]

これらの艦が2月上旬に地中海東部で合同演習を行なうようです。
[ロシア海軍は2022年2月に地中海で4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の艦船が参加する大規模演習を行なう]
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