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ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2022年2月12日19時0分配信
【2022年2月12日10時40分、ロシア連邦領のクリル列島のウルップ島周辺の太平洋艦隊部隊演習実施海域でアメリカ合衆国海軍の潜水艦「ヴァージニア」型が探知された】

アメリカ合衆国海軍潜水艦ロシア連邦国境線の侵犯に関連し、ロシア国防省モスクワアメリカ合衆国大使館の防衛問題担当の駐在官を呼び出した。

2月12日、ロシア連邦国防省国際軍事協力総局は、アメリカ合衆国海軍潜水艦ロシア連邦国境線の侵犯に関連し、モスクワアメリカ合衆国大使館の防衛問題担当の駐在軍事部門の代表へ通牒を手渡した。

アメリカ合衆国防衛省の代表は、アメリカ潜水艦の行動は国際法規即の重大な違反であると見なされると伝えられた。
アメリカ合衆国海軍の艦の挑発的な行動は、ロシア連邦の国家の安全に脅威を生み出した。

ロシア国防省は、アメリカ合衆国側が将来の同様の状況を防ぐ為の措置を講じる必要が有ると主張した。
ロシア国防省は、ロシア連邦の安全を保障する為の全ての可能な措置を、その領海において講じる権利を確保している。

2022年2月12日10時40分(モスクワ時間)、ロシア連邦領海クリル列島ウルップ島周辺の太平洋艦隊部隊演習実施海域で、アメリカ合衆国海軍潜水艦「ヴァージニア」型が探知された。

通常音響伝送通信モードで外国の潜水艦の乗組員へ、ロシア語と英語でメッセージが送られた。
「貴方はロシア領海に居ます。速やかに浮上して下さい!」

アメリカ潜水艦の乗組員は、ロシア側の要請を無視した。

水中分野におけるロシア連邦国境線の防護の指導文書に沿って、太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」乗組員は、然るべき手段を使用した。

アメリカ潜水艦は、電波位置測定手段及び水中音響監視手段の目標を倍増させる目的で自走ダミーを使用し、最大速力でロシア連邦領海から去った。

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア連邦国境線の侵犯を阻止する目的で水中分野の監視を行なう事を含めた計画演習を続ける。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を開始しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]

太平洋艦隊日本海オホーツク海での演習を行なう事になり、2021年2月1日にウラジオストクからコルベット「グレミャーシチー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」などの約20隻の艦船が出航しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

翌2月2日、カムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊の10隻以上の艦船もペトロパヴロフスク・カムチャツキーから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻以上の艦船はカムチャツカ沖で演習を行なう]

一方、ウラジオストクから出航した主力部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。


[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。


[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」が何らかの対抗措置(警告射撃?)を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
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