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ロシア海軍の新ニートカ(空母発着訓練施設)は2013年秋から使用可能となる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【複合体「ニートカ」のロシア版は今年秋に最初の航空機を受け入れる】
モスクワ、3月15日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア艦上航空隊飛行士の訓練の為、クバンに建設中のソヴィエト時代航空訓練複合体「ニートカ」ロシア版は、今年秋に運用準備が整う。
金曜日、特殊建設庁長官グリゴリー・ナギンスキーロシア通信社ノーボスチに伝えた。
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以前、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー提督はロシア通信社ノーボスチのインタビューに答え、「ニートカ」のロシア版は2020年までにエイスク市に建設され、海洋航空隊飛行士訓練センターが創られると伝えた。

「全体的な建設作業は、事実上完了しております。
私が思いますに、今年の8月~9月には、そこで航空機が飛ぶでしょう」

ナギンスキーは、「ニートカのようなもの」の建設の完了に関するロシア通信社ノーボスチの質問に対し、こう話した。

航空複合体「ニートカ」(НИТКА-航空隊地上試験訓練複合体)は、艦上航空隊飛行士の訓練の為に使用されている。
このシミュレーター(ニートカ)は、艦の飛行甲板と同様のトランポリン台航空機拘束装置を装備した鋼鉄の飛行場である。
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飛行場の大きさは、重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」の飛行甲板の大きさに等しい。
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ソヴィエト社会主義共和国連邦時代に唯一作成された複合体「ニートカ」は、ノヴォフェドリフカ空港(クリミア半島サキ町近郊)に在る。
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ソヴィエト社会主義共和国連邦解体後、複合体はウクライナへ移管された。
発着システム「ニートカ」訓練場の使用に関するウクライナ・ロシア政府間協定は1997年2月に署名された。
ロシアの訓練場(ニートカ)の年間リース費用は平均で70万ドルと伝えられている。

このシミュレーター(ニートカ)では、ロシア北方艦隊海洋航空隊第279艦上戦闘機航空連隊(「セヴェロモルスク-3」飛行場に駐留)の飛行士の訓練が行なわれている。
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(2013年3月15日15時07分配信)


記事中で触れられていますが、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が在ります。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]

建設中の「ニートカ」(1980年頃)
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最近の「ニートカ」
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ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んでニートカを使用しています。

2012年8月、改訂されたニートカ使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]
この改訂された協定により、第3国の「ニートカ」使用が可能となりました。

その一方、ロシアは、クラスノダール地方(今回の記事では「クバン」と書かれている)のエイスク市に新たな「ニートカ」(今回の記事では「ニートカのようなもの」と書かれている)を建設しています。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]
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今回の記事によると、「ニートカのようなもの」(新ニートカ)は今年秋から使用可能になるとの事です。

エイスク飛行場には、少なくとも新たな発艦訓練用スキージャンプ台の建設が確認されていますが、このスキージャンプ台が使用可能になるのでしょう。
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