ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊と艦上戦闘機隊はバレンツ海で対空防衛戦闘訓練を実施した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2022年2月16日21時15分配信
【北方艦隊の打撃艦グループはバレンツ海で対空防衛演習を実施した】
バレンツ海で北方艦隊の打撃艦グループは対空防衛演習を実施した。
演習の枠組みで水上艦グループは、艦隊航空隊の戦闘機と協同で仮想敵空中攻撃手段の攻撃を撃退する課題へ取り組んだ。
活動計画の下、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」とフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」で構成される打撃艦グループは、海上移動中に仮想敵航空隊と有翼ミサイルの攻撃に晒された。
艦の乗組員は、電波技術兵装の戦闘手段を使用し、低空飛行の空中目標を仮想破壊する合同演習を実施した。
空中目標の役割は、北方艦隊の航空・防空軍の航空機が担った。
それは有翼ミサイル及び爆撃による打撃を与える事を模していた。
現在、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」とフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」の乗組員は、北方艦隊海上航空隊の戦闘機Su-33及びMiG-29Kと協同で突然の襲撃機及び戦闘機の攻撃の撃退と艦グループの援護へ取り組み、その過程でミサイル兵装及び様々な砲システムAK-130、AK-630、A-192を複合使用した。
参加艦のミサイル-砲戦闘部門の戦闘要員は、空中目標へ兵器を仮想する演習を行なっている。
演習のこの段階の主な課題は、兵器管制電波技術兵装を使用する目標の捕捉と追跡への取り組みに在る。
砲及び高射ミサイルの空中目標への戦闘射撃が、演習の次の段階で行なわれる。
現在、演習には北方艦隊の20隻の艦及び支援船と北方艦隊海上航空隊の10機以上の飛行装置が関わっている。
バレンツ海では、北方艦隊の多種部隊を構成する重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」とフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」、他の戦闘艦、原子力潜水艦とディーゼルエレクトリック潜水艦が行動している。
2022年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、1月~2月にロシア海軍の全ての艦隊の担当ゾーンで一連の演習が行なわれる。
戦闘訓練活動は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮下で行なわれる。
演習の主な方向性は、世界の大洋におけるロシアの国益を防護する為の海軍と航空宇宙軍の部隊の行動への取り組み、更には海と大洋方向からのロシア連邦への軍事的脅威への対抗に在る。
演習は、ロシア領に隣接する海域、更には世界の大洋の作戦上重要な海域を対象とする。
合計で全ての艦隊の140隻以上の戦闘艦及び支援船、60機以上の飛行装置、1000両の軍用車両、約10000名の軍人が活動へ参加している。
ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を実施しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]
演習参加艦船は、4艦隊の担当海域(バレンツ海、バルト海、黒海、日本海、オホーツク海)だけで合計100隻程度(北方艦隊30隻、太平洋艦隊30隻、黒海艦隊20隻、バルト艦隊20隻)に上り、この他に北東大西洋や地中海へ進出して演習を行なう艦船を入れれば140隻近くになります。
北方艦隊では、1月26日未明にフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「イワン・グレン」などがバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を開始した]
1月27日には小型対潜艦「ブレスト」(199、1988年11月9日就役)と「スネシュノゴルスク」(196、1994年11月17日就役)がバレンツ海で対潜戦闘訓練と砲撃訓練を行ないました。
対潜戦闘訓練の敵役は、北方艦隊の潜水艦B-800「カルーガ」(1989年9月30日就役)が務めました。
[ロシア海軍北方艦隊の小型対潜艦ブレストとスネシュノゴルスクはバレンツ海で対潜戦闘訓練と砲撃訓練を実施した]
1月28日にはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」がバレンツ海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はバレンツ海で砲撃訓練を実施した]
1月30日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」がセヴェロモルスク基地の対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはセヴェロモルスク基地の対空防衛戦闘訓練を実施した]
2月2日には基地掃海艦「エリニヤ」(607、1986年10月31日就役)と「ソロヴェツキー・ユンガ」(654、1988年6月10日就役)がバレンツ海で各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の基地掃海艦エリニヤとソロヴェツキー・ユンガはバレンツ海で戦闘訓練を実施した]
その後、北方艦隊の演習参加艦船は一旦帰投していたようですが、その後、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を始めとする約20隻の艦船が出航し、2月15日に再びバレンツ海で演習を開始しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを始めとするロシア海軍北方艦隊の約20隻の艦船はバレンツ海で演習を開始した]
2月16日には北方艦隊の艦上戦闘機隊と協同で対空防衛戦闘訓練を行ないました。
なお、バレンツ海で演習を行なう部隊とは別に、現在、地中海東部にはロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」やフリゲート「アドミラル・カサトノフ」などの北方艦隊の艦船が派遣されて、同海域で演習へ参加しています。
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]
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