ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2022年2月17日5時15分配信
【コルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海でミサイル及び砲射撃を実行した】
太平洋艦隊戦闘艦支隊は、オホーツク海エリアの計画演習の枠組みにおいて、高射ミサイル射撃の実行により空中攻撃手段を撃退する演習を実施した。
演習計画下でコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の乗組員は、ロシア連邦領海へのコースを進んでいる仮想敵艦支隊を探知そた。
コルベットの乗組員が侵入者との接触の確立を試みた後、「敵」は太平洋艦隊の艦へミサイル兵器を使用し、実際にミサイル標的「マラヒート」を発射した。
ミサイル発射の探知後、コルベットの戦闘班は空中目標のコースを追跡し、実際に高射ミサイル複合体「リドゥート」のミサイル射撃を実行した。
ミサイル標的が艦載砲の攻撃圏内へ入った後、100mm砲装置A-190班はそれを射撃した。
演習の枠組みにおいてコルベットの乗組員は、電波位置測定及び電波の妨害を設定する対空防衛の為の完全な複合行動へ実際に取り組んだ。
敵の役割は、太平洋艦隊の小型ロケット艦「イネイ」が担った。

現在、艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将指揮下でオホーツク海において実施されている演習には、20隻以上の戦闘艦と支援船、更には海上航空隊の航空機とヘリコプターが関わっている。
2022年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、1月~2月にロシア海軍の全ての艦隊の担当ゾーンで一連の演習が行なわれる。
戦闘訓練活動は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮下で行なわれる。
演習の主な方向性は、世界の大洋におけるロシアの国益を防護する為の海軍と航空宇宙軍の部隊の行動への取り組み、更には海と大洋方向からのロシア連邦への軍事的脅威への対抗に在る。
演習は、ロシア領に隣接する海域、更には世界の大洋の作戦上重要な海域を対象とする。
合計で全ての艦隊の140隻以上の戦闘艦及び支援船、60機以上の飛行装置、1000両の軍用車両、約10000名の軍人が活動へ参加している。
ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を開始しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]
太平洋艦隊も日本海とオホーツク海での演習を行なう事になり、2021年2月1日にウラジオストクからコルベット「グレミャーシチー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」などの約20隻の艦船が出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]
翌2月2日、カムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊の10隻以上の艦船もペトロパヴロフスク・カムチャツキーから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻以上の艦船はカムチャツカ沖で演習を行なう]
一方、ウラジオストクから出航した主力部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]
その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省の『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]
2月10日にはオホーツク海で中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]
2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]
2月12日朝にはカムチャツカ半島のエリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊の対潜哨戒機Il-38とIl-38Nがアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]


2月12日、クリル諸島のウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜はロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]
このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38が太平洋艦隊の潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]
2月14日、太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]
2月16日にはコルベット「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2021年12月25日就役)がオホーツク海で海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]
翌2月17日、コルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、オホーツク海で対空防衛戦闘訓練を行ない、小型ロケット艦「イネイ」(418、1988年2月19日就役)が発射した対艦ミサイル「マラヒート」を高射ミサイル「リドゥート」とA-190-01 100mm砲により撃墜しました。
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