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オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年2月21日2時54分配信
【戦闘艦は低気圧からカムチャツカのアヴァチャ湾へ避難した】
ペトロパヴロフスク・カムチャツキー、2月21日、インテルファクス-極東

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オホーツク海の計画演習へ関わっている太平洋艦隊戦闘艦支隊は、強力な大洋低気圧の通過中、カムチャツカ沿岸アヴァチャ湾の指定海域へ入った。
同艦隊広報サービスは月曜日に発表した。

「とある海域への艦船の滞在に関連し、支隊指揮官はペトロパヴロフスク・カムチャツキーのロシア北東軍集団の水域保護艦連合部隊の駐留所で支援船からの水と燃料の備蓄の組織的な補充を決定しました」
声明では、こう述べられた。

給油は、海上の波の影響が許容範囲内の好ましい気象条件下で行なわれる。

「夜間の無防備の泊地への艦の停泊の安全を保障する為、乗組員は、仮想敵の水中工作員の攻撃を排除する為の指定時間間隔での予防擲弾射撃を用意します」
声明では、こう述べられた。

計画海軍演習には、太平洋艦隊の20隻以上の戦闘艦支援船が参加している。
低気圧が通過した後、艦支隊は艦隊の計画に沿って練習戦闘訓練の実行を続ける。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を開始しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]

太平洋艦隊日本海オホーツク海での演習を行なう事になり、2021年2月1日にウラジオストクからコルベット「グレミャーシチー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」などの約20隻の艦船が出航しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

翌2月2日、カムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊の10隻以上の艦船もペトロパヴロフスク・カムチャツキーから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻以上の艦船はカムチャツカ沖で演習を行なう]

一方、ウラジオストクから出航した主力部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。


[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。


[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

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2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。


[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

2月16日にはコルベット「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2021年12月25日就役)がオホーツク海で海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]

翌2月17日、コルベット「グロームキー」「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、オホーツク海で対空防衛戦闘訓練を行ない、小型ロケット艦「イネイ」(418、1988年2月19日就役)が発射した対艦ミサイル「マラヒート」高射ミサイル「リドゥート」A-190-01 100mm砲により撃墜しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した]

その後、オホーツク海の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
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