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バレンツ海での演習へ参加したロシア海軍北方艦隊の水上艦と潜水艦は母港へ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2022年2月22日20時15分配信
【北方艦隊部隊はバレンツ海での演習後に基地へ到着した】

バレンツ海でのミサイル射撃演習へ参加した北方艦隊水上艦潜水艦は、恒久駐留所へ到着した。

最後に、桟橋の1つへ、沿岸及び海上の目標へのミサイル射撃を成功裏に実行したフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」が係留された。

更に、艦の戦闘訓練コースの枠組みでバレンツ海で海上及び空中の目標への砲射撃へ取り組んだ北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」が基地へ到着した。

北方艦隊の全ての艦と潜水艦の乗組員は、『祖国防衛者の日』の祝賀の準備を始めた。
2月23日、北方艦隊の軍人は隊列行進へ参加し、戦闘艦支援船は、国旗と共に満艦飾を掲げる。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を実施しています。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]
演習参加艦船は、4艦隊の担当海域(バレンツ海、バルト海、黒海、日本海、オホーツク海)だけで合計100隻程度(北方艦隊30隻、太平洋艦隊30隻、黒海艦隊20隻、バルト艦隊20隻)に上り、この他に北東大西洋地中海へ進出して演習を行なう艦船を入れれば140隻近くになります。

北方艦隊では、1月26日未明にフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「イワン・グレン」などがバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を開始した]

1月27日には小型対潜艦「ブレスト」(199、1988年11月9日就役)と「スネシュノゴルスク」(196、1994年11月17日就役)がバレンツ海で対潜戦闘訓練と砲撃訓練を行ないました。
対潜戦闘訓練の敵役は、北方艦隊潜水艦B-800「カルーガ」(1989年9月30日就役)が務めました。
[ロシア海軍北方艦隊の小型対潜艦ブレストとスネシュノゴルスクはバレンツ海で対潜戦闘訓練と砲撃訓練を実施した]

1月28日にはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で砲撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

1月30日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」セヴェロモルスク基地の対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはセヴェロモルスク基地の対空防衛戦闘訓練を実施した]

2月2日には基地掃海艦「エリニヤ」(607、1986年10月31日就役)と「ソロヴェツキー・ユンガ」(654、1988年6月10日就役)がバレンツ海で各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の基地掃海艦エリニヤとソロヴェツキー・ユンガはバレンツ海で戦闘訓練を実施した]

その後、北方艦隊の演習参加艦船は一旦帰投していたようですが、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を始めとする約20隻の艦船が出航し、2月15日に再びバレンツ海で演習を開始しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを始めとするロシア海軍北方艦隊の約20隻の艦船はバレンツ海で演習を開始した]

2月16日には北方艦隊艦上戦闘機隊と協同で対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊と艦上戦闘機隊はバレンツ海で対空防衛戦闘訓練を実施した]

同日には北方艦隊原子力潜水艦が「敵役」を務める対潜戦闘訓練も行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した]

2月17日には北方艦隊第45航空・防空軍に所属する艦上戦闘機Su-33及びMiG-29K、そして更に前線爆撃機Su-24Mバレンツ海で対艦攻撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊航空隊はバレンツ海で対艦攻撃訓練を実施した]

2月19日にはロシア連邦軍戦略抑止力演習『グロム』へ参加し、戦略用途原子力水中巡洋艦「カレリア」弾道ミサイルフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」極超音速ミサイル原子力潜水艦(おそらくは「ヤーセン-M」原子力水中巡洋艦「カザン」)は有翼ミサイルを発射しました。
[ロシア連邦軍戦略抑止力演習でロシア海軍の北方艦隊と黒海艦隊は、弾道ミサイルと巡航ミサイル、極超音速ミサイルを発射した]

2月20日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」バレンツ海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した]

演習参加艦は2月22日に母港(セヴェロモルスクなど)へ帰投しました。

記事の末尾で触れられている『祖国防衛者の日』は、元々はドイツ軍へ対抗する為、労働者・農民から成る最初の「赤軍」が組織された事を記念する祝日であり、ソ連邦時代には『赤軍の日』と呼ばれていました。

ただ、本来赤軍の結成は1918年1月28日であり、翌1919年の1月28日に赤軍結成1周年記念日の祝賀行事を行なう事が提案されたものの、即座には実行に移されず、結局は2月23日に延期されてしまい、その後、この延期された日付が定着してしまいました。

ロシア連邦になってからは『祖国防衛者の日』と改称され、現在に至っております。


なお、バレンツ海で演習を行なう部隊とは別に、現在、地中海東部にはロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」フリゲート「アドミラル・カサトノフ」などの北方艦隊の艦船が派遣されており、同海域で演習へ参加しています。
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]
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