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ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からノヴォロシースク海軍基地へ帰投した

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『タス通信』より
2022年2月23日13時42分配信
【潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」はノヴォロシースクへ到着した】
セヴァストーポリ、2月23日/タス通信

黒海艦隊潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、遠海ゾーンのロシア連邦海軍常設グループの戦力の一員として任務を遂行した後、恒久駐留所ノヴォロシースクへ戻ってきた。
水曜日の黒海艦隊広報サービスの声明では、こう述べられた。

「黒海艦隊のノヴォロシースク海軍基地の桟橋では、乗組員の歓迎式典が開催されました。
与えられた任務を滞りなく遂行し、祖国の港へ戻ってきた船員はノヴォロシースク海軍基地司令官と将兵の家族に祝福されました」

艦隊は伝えた。

潜水艦の乗組員は、専ら契約勤務の軍人のみが揃えられ、4ヶ月に渡り遠海ゾーンに在り、そこでロシア海軍常設連合グループの一員として任務を遂行した事が説明された。

乗組員には、国家及び当局表彰が授与され、感謝の意が表明された。

広報サービスは、近い内に潜水艦は計画技術整備を行ない、物資の備蓄を補充し、その後に乗組員は計画戦闘訓練任務の遂行へ着手すると付け加えた。



ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の2番艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2011年11月21日にサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で起工されました。
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2013年7月下旬までに乗員団が編成され、艦長が任命されました。
「ロストフ・ナ・ドヌー」艦長に任命されたのは、同じ黒海艦隊潜水艦「アルローサ」艦長上級補佐官(副長)アンドレイ・アダムスキー2等海佐でした。
[プロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクとロストフ・ナ・ドヌーの艦長が任命された]

起工から約3年後の2014年6月26日に進水しました。

[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは進水した]

2014年8月下旬、係留試験が開始されました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の2番艦ロストフ・ナ・ドヌーは係留試験を開始した]

その後、2014年10月21日から工場航行試験が始まりました。
『ruspodplav』より
2014年11月2日23時44分配信
【「ロストフ・ナ・ドヌー」はサンクトペテルブルクへ戻ってきた】

2014年12月23日には洋上試験が全て完了しました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月23日13時26分配信
【ディーゼルエレクトリック潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は国家試験から戻った】

その後、2014年12月27日に受領-引渡証書への署名が行なわれ、12月30日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊第4独立潜水艦旅団へ編入されました。
[潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはロシア海軍へ就役した]


就役した「ロストフ・ナ・ドヌー」は、まずバレンツ海へ移動して深海試験を行ない、その後に配備先の黒海艦隊基地-ノヴォロシースク海軍基地へ回航されます。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験を行なう為にバレンツ海へ移動する]

2015年4月17日、「ロストフ・ナ・ドヌー」クロンシュタットを抜錨しました。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはクロンシュタットを去り、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ向かった]

2015年5月22日、深海試験を行なう為、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]

その後、バレンツ海で各種試験が行われました。

2015年10月2日には有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型の発射試験を実施しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはバレンツ海から地上目標へ巡航ミサイルを発射した]

2015年10月9日、「カリブル」対艦型を海上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"(対艦型)を発射した]

2015年10月16日、ポリャールヌイ基地へ到着した同型艦「スタールイ・オスコル」と入れ違いに出航しました。
[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]

2015年10月29日、クロンシュタットへ入港しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは『補給』の為にクロンシュタットへ寄港した]

2015年11月5日にクロンシュタットを出航し、黒海へ向かいました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはクロンシュタットから黒海へ向かった]

その後、「ロストフ・ナ・ドヌー」の動向が公表される事は一切ありませんでした。

「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2015年12月8日までに地中海東部(シリア沖)へ到達しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはシリア沖に居る]

2015年12月8日、「ロストフ・ナ・ドヌー」シリア沖からシリア国内のISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型を発射しました。
「ロストフ・ナ・ドヌー」にとっては3度目となる有翼ミサイル発射は、ロシア海軍史上初の潜水艦発射有翼ミサイルの実戦使用となりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


12月13日にダータネルス海峡ボスポラス海峡を通過し、黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは黒海へ入った]

12月15日、ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはノヴォロシースク基地へ到着した]

艦の定期整備を行なう為、12月25日にセヴァストーポリへ回航されました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはセヴァストーポリへ回航された]

その後は黒海で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーと『決闘』する]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクとロストフ・ナ・ドヌーは黒海で巡航ミサイル"カリブル"発射訓練を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌー及び対潜哨戒機は黒海で演習を行なった]

2020年4月29日には深度200メートル以上の潜航訓練を行ない、同日にセヴァストーポリへ帰投しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは黒海で潜航訓練を行なった]

「ロストフ・ナ・ドヌー」は、「ロシア北西の艦船修理企業」でオーバーホールを行なう為、2020年6月下旬にセヴァストーポリを出航し、6月23日にはボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海へ入った]

暫く地中海に滞在した後、2020年10月31日にクロンシュタットへ到着しました。
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その後、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』でオーバーホールが行なわれました。
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オーバーホールを完了した「ロストフ・ナ・ドヌー」は2021年2月半ば頃に出航し、2月27日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過し、3月7日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

2021年3月下旬に地中海東部へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部に居る]

その後も地中海東部に滞在し続けていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の10隻以上の艦船が地中海で行動している]

「ロストフ・ナ・ドヌー」は2022年2月12日にダーダネルス海峡へ入りました。
[地中海東部に滞在していたロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはダーダネルス海峡を通過して黒海へ戻る]
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その後、マルマラ海ボスポラス海峡を通過し、2月13日には黒海へ入りました。

[地中海東部に滞在していたロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはボスポラス海峡を北上して黒海へ入った]

2月23日にノヴォロシースク海軍基地へ帰投しました。
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ボスポラス海峡を通過して黒海へ入ってからノヴォロシースクへ到着するまで10日間掛かっているので、この間「ロストフ・ナ・ドヌー」クリミア半島周辺海域で行なわれている黒海艦隊の演習へ参加していたようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の30隻以上の艦船は黒海(クリミア半島周辺海域)で演習を行なう為に出航した]
[ロシア海軍黒海艦隊航空隊の対潜水陸両用機Be-12と対潜ヘリコプターKa-27PLは黒海で潜水艦捜索訓練を実施した]
[ロシア海軍黒海艦隊艦船部隊はクリミア半島周辺海域で砲撃戦訓練を実施した]


既に地中海東部には、「ロストフ・ナ・ドヌー」と交代する為、2021年2月以降にバルト海沿岸のクロンシュタットでオーバーホールを行なった同型艦潜水艦「ノヴォロシースク」が到着しています。
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