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ロシア海軍カスピ小艦隊はカスピースク基地で対空防衛演習を実施した

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年3月1日2時0分配信
【カスピ小艦隊の10隻の艦の乗組員はダゲスタンで対空防衛の為の戦闘演習任務を遂行した】
ロストフ・ナ・ドヌー、3月1日、インテルファクス

南方軍管区カスピ小艦隊の艦は、カスピースクの駐留所で対空防衛演習を実施した。
南方軍管区は火曜日に発表した。

「小型ロケット艦、小型砲艦、砲艇、そして更に掃海艦が戦闘演習任務へ取り組みました。
合計で戦闘訓練計画活動には約10隻のカスピ小艦隊の水上艦が参加しました」

声明では、こう述べられた。

将兵は国籍不明の空中目標を探知し、仮想敵空中攻撃手段の攻撃を撃退する訓練を行なった事が指摘された。

広報サービスによると、戦闘演習任務の遂行中、電波監視手段は駐留所へ向かう仮想敵航空隊の飛行を探知した。
艦の乗組員は対空防衛手段の使用する準備態勢へ入り、戦闘班は空中状況に関するデータの分析と収集の任務を遂行した。

戦闘ポストのオペレーターは空中目標を分類し、更にそれは艦載高射ミサイル及び砲複合体の要員により仮想撃破された事を広報サービスは指摘した。

対空防衛行動へ取り組む課題は、冬季訓練期間中のカスピ小艦隊の艦の戦闘訓練計画の枠組みで実行された事が付け加えられた。



カスピ小艦隊は、カスピ海に駐留するロシア海軍の部隊です。
「小艦隊」という名称ですが、他の4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)と同格の方面艦隊として扱われており、黒海艦隊と共にロシア連邦軍南方軍管区の指揮下に入っています。

現在の司令官は、アレクサンドル・ペシコフ少将(1972年10月13日生まれ)です。
(2021年3月15日付のロシア連邦大統領令カスピ小艦隊司令官に任命)
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担当海域が内海のカスピ海なので、所属艦艇は小型ですが、主力艦は21世紀になってから就役した新造艦で占められています。

プロジェクト11661Kロケット艦「ダゲスタン」「タタールスタン」
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「グラード・スヴャージスク」「ウグリーチ」「ヴェリキー・ウスチュグ」
プロジェクト21630「ブヤン」小型砲艦「アストラハン」「ヴォルゴドンスク」「マハチカラ」

この他に8隻の揚陸艇が所属していますが、これらもソヴィエト連邦解体後に就役した新しい艦艇で占められています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の15隻の艦艇は演習参加の為に黒海へ入った]


2015年10月7日、カスピ小艦隊ロケット艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」の4隻は、カスピ海南方からシリアテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計26基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

この4隻は、2015年11月20日にもカスピ海南方からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

カスピ小艦隊の主要基地はカスピ海北部のアストラハンであり、この他にカスピースク、マハチカラといった軍港が有りますが、2018年以降にはカスピースクへの埠頭の建設工事が始まり、2021年12月下旬に完了しました。
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[ロシア海軍カスピ小艦隊の為の新たな埠頭はカスピースクに建設された]
[ロシア海軍カスピ小艦隊の主力部隊はカスピースク新基地へ移動した]


20220年2月17日、カスピ小艦隊旗艦「ダゲスタン」や3隻の「ブヤン-M」小型ロケット艦を含むカスピ小艦隊の約20隻の艦船は、演習へ参加する為に出航しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊の約20隻の艦船は演習の為に出航した]

2月19日はカスピ海で砲撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の艦船部隊はカスピ海で砲撃戦闘訓練を実施した]

その後、艦船部隊はカスピースクへ帰投し、2月28日には同港で対空防衛演習を行ないました。
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