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ロシア海軍北方艦隊の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは臨戦態勢に在る


テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年3月1日8時50分配信
【「超ボレイ」:潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」乗組員は対ミサイル攻撃へ取り組んだ】

戦闘警報信号が鳴った時から、カウントダウンが始まる~弾道ミサイル発射までは3分残っている。
潜水艦は、一斉発射を行なう為、指定ポイントへの浮上へ着手する~水中原子力艦「クニャージ・ウラジーミル」艦内には16基の「ブラヴァー」が在る。

乗組員の集中は、この瞬間最大となり、誰もが限界に在る~それほどに不安と演習は、全てが現実である。
誰もが一見すると落ち着いており、後で彼らは、何時も不安である事を認める。
しかしながら、そうでなければ、疑わしい状況での行動を学習する事は出来ない。

ダメージコントロールは、戦闘訓練の義務的要素の1つである。
訓練は、桟橋のみならず、海上でも週に数回は行なわれる。
アレクサンドル・マニン艦長は、巡洋艦「ブリャンスク」、「ノヴォモスコフスク」で勤務した。
「クニャージ・ウラジーミル」を、彼は最も完璧であると言った。

「以前の勤務を考慮すれば、これは既に数桁高いものです。
そして、情報、運用、信頼性を得ているという観点において」

彼は話した。

これは、「超ボレイ」であり、主な特性はアメリカ原子力潜水艦「オハイオ」を超えており、400メートルの作業潜航深度を持つ。
「クニャージ・ウラジーミル」の水中での速力は30ノットである。
巡洋艦の全長は170メートル、高さは5階建ての家である。

「クニャージ・ウラジーミル」プロジェクト955の第4の原子力艦であり、最初の「A」の文字、即ち近代化されている。
より隠密で、より危険であり、機動性、生存性、兵器管制手段及び通信手段は向上している。

主なものは、この兵装である。
特に弾道ミサイルは、距離10000キロメートルの目標を誤差半径350メートルで撃破できる。
潜在敵にとって、このようなミサイル攻撃は、完全な驚きとなるだろう。



[プロジェクト955Aボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦]
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プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦シリーズの4番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては1番艦)K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]


2013年10月、船体の水圧試験が実施されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは水圧試験を行なう]

2014年2月中旬、船体が完成しました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

2017年11月17日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜クニャージ・ウラジーミル進水(2017年11月17日)]


「クニャージ・ウラジーミル」北方艦隊への配備が予定されております。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「クニャージ・ウラジーミル」は、2018年11月28日から12月24日まで洋上試験(工場航行試験)の第1段階を実施しました。
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「クニャージ・ウラジーミル」は、初の試みとして、艦の洋上試験と並行して乗組員の慣熟訓練も行なっています。
[2019年末までにロシア海軍へ就役するボレイ-A級戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは洋上試験と乗組員の慣熟訓練を同時並行で行なう]
これまでは、海軍へ引き渡された後に乗組員の慣熟訓練を開始し、それが終わった後でパトロールなどの洋上任務に就いていたのですが、引き渡される前に乗組員の慣熟訓練も済ませ、就役後、すぐに洋上任務へ就けるようにするのが狙いです。
これが上手く行けば、今後就役する他の新造艦でも実施される事になるでしょう。

「クニャージ・ウラジーミル」は、本格的な航行試験に先立ち、2019年6月10日にセヴェロドヴィンスクを出航しています。


「クニャージ・ウラジーミル」は、2019年6月末から本格的に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは2019年6月末に航行試験を再開する]

2019年10月30日未明、「クニャージ・ウラジーミル」は、弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは白海からカムチャツカ半島へ弾道ミサイル"ブラヴァー"を発射した]

その後、白海で水上目標への魚雷発射試験を実施しました。

11月8日には白海で水中目標への魚雷発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは白海で魚雷発射試験を行なった]

洋上試験を全て終えた「クニャージ・ウラジーミル」は、11月21日に白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは洋上試験を完了した]


「クニャージ・ウラジーミル」は、2019年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈でした。
[第4のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、最終洋上試験中に不具合が発覚した為、ロシア海軍への引き渡しは2020年に延期される事になりました。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルのロシア海軍への引き渡しは2020年前半に延期される?]

造船所で不具合を修正した「クニャージ・ウラジーミル」は、それを確認、点検する為、2020年5月12日に白海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは検査の為に白海へ出航した]

まず最初に浮上状態で各種試験を行なった後、5月16日から水中での試験を開始しました。

[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは白海で水中試験を開始した]

試験は5月21日に完了し、「クニャージ・ウラジーミル」セヴェロドヴィンスクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは白海での試験を完了し、セヴェロドヴィンスクへ帰投した]

5月28日に受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
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[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の1番艦クニャージ・ウラジーミルはロシア海軍へ納入された]
ただし、これだけでは正式にロシア海軍へ就役したとは見なされません。

正式なロシア海軍への就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典は、ロシア連邦の祝日『ロシアの日』の6月12日に開催されました。

[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルはロシア海軍へ就役した]

6月29日、「クニャージ・ウラジーミル」セヴェロドヴィンスクから出航し、母港となるガジエヴォ基地へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ向かった]
[ロシア海軍北方艦隊の原潜基地のインフラ更新は進められている]
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7月3日にガジエヴォ基地へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ到着した]

2021年3月26日、他のプロジェクト667BDRM戦略原潜2隻と同時に北極の氷上へ浮上しました。

[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦3隻は同時に北極の氷上へ浮上した]

2021年4月13日にはロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将が視察しました。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルを視察した]


2021年7月25日の『ロシア海軍の日』には、クロンシュタット泊地で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
[2021年7月25日のクロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する北方艦隊の3隻の原子力潜水艦は現地へ到着した]


2022年2月28日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグロシア大統領ウラジーミル・プーチンの指示により、北方艦隊などへ戦闘当直の強化を命じましたが、「クニャージ・ウラジーミル」もこれを受けて臨戦態勢に在るようです。

[ロシア連邦軍の戦略用途ロケット軍、北方艦隊及び太平洋艦隊、遠距離航空隊は戦闘当直を強化する]
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