ロシア海軍はウダロイ級を近代化する
『イズベスチヤ』より
2013年3月20日0時01分配信
【ロシアは古い対海賊艦隊を近代化する】
(ロシア)海軍総司令部は、プロジェクト1155大型対潜艦を変身させる事を決定した。

(ロシア)海軍総司令部は、プロジェクト1155大型対潜艦「ウダロイ」の近代化を決定した。
現在、それはロシアの遠海ゾーン艦の基礎であり、ロシアは2008年からソマリア海賊と戦う為、積極的にアデン湾へ派遣している。
海軍総司令部の情報提供者が『イズベスチヤ』へ話した所によれば、30歳の大型対潜艦は、最新砲A-192、「カリブル」ミサイル、最新の対空・対ミサイル防衛複合体S-400「リドゥート」を装備する。
「この改変により大型対潜艦は事実上は駆逐艦となり、潜水艦だけではなく、水上艦、航空機、ミサイル、地上施設を破壊できるようになります。
それは汎用戦闘艦となります」
対談者は説明した。
彼によれば、大型対潜艦1155の近代化は、予備計算では各艦ごとに20億ルーブルの費用が掛かり、新たな駆逐艦を建造するレベルにまで引き上げれば、費用は300億ルーブルになる。
ウラジーミル・ザハロフ退役提督は、大型対潜艦1155の近代化は、短期間で海軍にとって重大な緊急に必要な条件を全て備えた艦を得るという点では許容されると『イズベスチヤ』へ説明した。
「新たな遠海ゾーン駆逐艦は、いずれウダロイを代替するでしょうが、それは2020年より前にはなりません。
新たな艦の排水量は、大型対潜艦1155を上回るのかどうかさえ不明です。
現代の艦としての機能は、プロジェクト22350フリゲートのみが有しています。
ですが、それ(22350)は、(1155の)ほぼ2分の1であり、自律航行期間も少なく、基地から遠くへは出航できず、兵装も少ないのです」
ザハロフは説明した。
大型対潜艦の作成に参加した事のある統合造船業営団の代理人は、1970年代、艦載機器のあまりの大きさ故に、汎用艦の機能を分割する事が決定されたと説明した。
それは2つの専門分野-打撃駆逐艦プロジェクト956「ソヴレメーンヌイ」と、強力な水中音響ステーションを艦首に持つ対潜用の大型対潜艦1155「ウダロイ」に分かれた。
現在、駆逐艦はボイラーの問題が故に実質的には退役しており、3隻の艦のみが稼働している。
これらもまた、近代化が準備されている。
生まれ変わった大型対潜艦と共に、これら(956)はロシア海軍の大洋グループの基礎を成す。
アメリカ合衆国には、現在、既に40隻以上の汎用駆逐艦「アーレイ・バーク」が在り、潜水艦、水上艦を沈め、地上目標を有翼ミサイル「トマホーク」で破壊する事が出来る。
近代化プロジェクトの技術仕様は今年末までに開発される。
それは、海軍第1中央研究所及び第2中央研究所に準備が依頼される。
その後に海軍は、最善の近代化プロジェクトの為、設計局間の競争入札を発表後、艦を更新する為の工場を選択する。
それは、サンクト-ペテルブルクの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」か、或いはカリーニングラード工場「ヤンターリ」になるだろう。
大型対潜艦は、兵器以外に航行装置も更新し、更には、艦の大きな動きで艦首振動が始まり、艦底に打撃を与える(これは「船首底衝撃 」と呼ばれる)が故に、重心も変更される。
大型対潜艦1155を開発し、(近代化設計の)発注を得るであろう北方計画設計局は、現代の兵器複合体の導入の為、艦載管理システムと、実質的に全ての電子機器を変更する必要が有ると述べた。
「古い物の代わりに据えられる新しいシステムの大きさを考慮しなければなりません。
そうしなければ、船体を解体し、作業費用を引き上げる事になりかねません。
例えば、カリブルは、おそらくはラストルーブの場所に収まるでしょう。モスキートはもはや有りませんし。
そして勿論、それらを全て作動させるには、全ての電子機器を交換しなければなりません」
設計局の代理人は説明した。
彼によると、最初の大型対潜艦の近代化は、2016年より前にはならない。
プロジェクトのトップの開発には、約1.5年は掛かるだろう。
各部分は、兵器複合体、機器、他の艦載システムの開発者や製造者と調整する必要が有る。
その後、2-4年で近代化の技術プロジェクト~工場への段階的指導書は仕上げられる。
1980年から1991年の11年に渡り、13隻の大型対潜艦プロジェクト1155(1隻の改善プロジェクト1155.1を含む)が建造された。
艦には、ロシア及びソヴィエトの提督名が付けられた。
現在、8隻の艦-太平洋艦隊に4隻、北方艦隊に同数-が残っている。
5隻~「マルシャル・シャーポシニコフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・レフチェンコ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・チャバネンコ」~が海賊との戦いへ行った。
1隻の大型対潜艦1155-「アドミラル・ハルラモフ」は、2006年以降予備役となっている。
全てのプロジェクト(艦)が近代化に着手されるだろう。
現在、ロシア海軍には8隻のプロジェクト1155大型対潜艦と1隻の11551大型対潜艦が在籍しています。
[太平洋艦隊]
アドミラル・トリブツ:1985年12月30日就役
マルシャル・シャーポシニコフ:1985年12月30日就役
アドミラル・ヴィノグラードフ:1988年12月30日就役
アドミラル・パンテレーエフ:1991年12月19日就役

[北方艦隊]
ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ:1981年12月29日就役
セヴェロモルスク:1987年12月30日就役
アドミラル・レフチェンコ:1988年9月30日就役
アドミラル・ハルラモフ:1989年12月30日就役、現在予備役
アドミラル・チャバネンコ(11551):1999年1月28日就役

予備役の「アドミラル・ハルラモフ」以外の8隻は、全て海賊対処任務の為にアデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]
現在は北方艦隊の「セヴェロモルスク」がアデン湾で海賊対処任務に就いています。
2013年3月19日には、太平洋艦隊の「アドミラル・パンテレーエフ」が3回目となるアデン湾海賊対処任務へ出発しています。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
そのウダロイ級ですが、今回の記事によると、兵装を交換する大規模な近代化改装を実施するとの事です。
今回の記事によると、新たに搭載される主な艦載兵器は、以下の通りです。
・A-192 130mm単装砲
・有翼ミサイル複合体「カリブル」
・高射ミサイル複合体「リドゥート」
この他に、高射ロケット砲複合体「パラシ」、324mm魚雷発射管「パケート-NK」が搭載される可能性は高いでしょう。
これと引き換えに、現行の艦載兵器は撤去される事になるでしょう。
・AK-100 100mm単装砲
・AK-630 30mmガトリング砲
・対潜ミサイル複合体「ラストルーブ」
・高射ミサイル複合体「キンジャール」
・RBU-6000ロケット爆雷
・533mm魚雷発射管

近代化されたウダロイ級は、おそらく、輸出用プランのプロジェクト21956に近い外観になるでしょう。
[輸出用駆逐艦プロジェクト21956]

現在、「2020年までの国家軍備プログラム」により、ロシア海軍向けの新型水上戦闘艦も建造されていますが、フランスで建造中の「ミストラル」級を除けば、最大の艦は4500トンのプロジェクト22350フリゲートです。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
それよりも大型の駆逐艦の建造も計画されていますが、「2020年までの国家軍備プログラム」期間内の完成は予定されていません。
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]
[ロシア海軍の将来駆逐艦の1番艦は2016年に起工される]
そこで「繋ぎ」として、現在もアデン湾海賊対処任務に活躍しているウダロイ級が近代化される事になったようです。
2013年3月20日0時01分配信
【ロシアは古い対海賊艦隊を近代化する】
(ロシア)海軍総司令部は、プロジェクト1155大型対潜艦を変身させる事を決定した。

(ロシア)海軍総司令部は、プロジェクト1155大型対潜艦「ウダロイ」の近代化を決定した。
現在、それはロシアの遠海ゾーン艦の基礎であり、ロシアは2008年からソマリア海賊と戦う為、積極的にアデン湾へ派遣している。
海軍総司令部の情報提供者が『イズベスチヤ』へ話した所によれば、30歳の大型対潜艦は、最新砲A-192、「カリブル」ミサイル、最新の対空・対ミサイル防衛複合体S-400「リドゥート」を装備する。
「この改変により大型対潜艦は事実上は駆逐艦となり、潜水艦だけではなく、水上艦、航空機、ミサイル、地上施設を破壊できるようになります。
それは汎用戦闘艦となります」
対談者は説明した。
彼によれば、大型対潜艦1155の近代化は、予備計算では各艦ごとに20億ルーブルの費用が掛かり、新たな駆逐艦を建造するレベルにまで引き上げれば、費用は300億ルーブルになる。
ウラジーミル・ザハロフ退役提督は、大型対潜艦1155の近代化は、短期間で海軍にとって重大な緊急に必要な条件を全て備えた艦を得るという点では許容されると『イズベスチヤ』へ説明した。
「新たな遠海ゾーン駆逐艦は、いずれウダロイを代替するでしょうが、それは2020年より前にはなりません。
新たな艦の排水量は、大型対潜艦1155を上回るのかどうかさえ不明です。
現代の艦としての機能は、プロジェクト22350フリゲートのみが有しています。
ですが、それ(22350)は、(1155の)ほぼ2分の1であり、自律航行期間も少なく、基地から遠くへは出航できず、兵装も少ないのです」
ザハロフは説明した。
大型対潜艦の作成に参加した事のある統合造船業営団の代理人は、1970年代、艦載機器のあまりの大きさ故に、汎用艦の機能を分割する事が決定されたと説明した。
それは2つの専門分野-打撃駆逐艦プロジェクト956「ソヴレメーンヌイ」と、強力な水中音響ステーションを艦首に持つ対潜用の大型対潜艦1155「ウダロイ」に分かれた。
現在、駆逐艦はボイラーの問題が故に実質的には退役しており、3隻の艦のみが稼働している。
これらもまた、近代化が準備されている。
生まれ変わった大型対潜艦と共に、これら(956)はロシア海軍の大洋グループの基礎を成す。
アメリカ合衆国には、現在、既に40隻以上の汎用駆逐艦「アーレイ・バーク」が在り、潜水艦、水上艦を沈め、地上目標を有翼ミサイル「トマホーク」で破壊する事が出来る。
近代化プロジェクトの技術仕様は今年末までに開発される。
それは、海軍第1中央研究所及び第2中央研究所に準備が依頼される。
その後に海軍は、最善の近代化プロジェクトの為、設計局間の競争入札を発表後、艦を更新する為の工場を選択する。
それは、サンクト-ペテルブルクの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」か、或いはカリーニングラード工場「ヤンターリ」になるだろう。
大型対潜艦は、兵器以外に航行装置も更新し、更には、艦の大きな動きで艦首振動が始まり、艦底に打撃を与える(これは「船首底衝撃 」と呼ばれる)が故に、重心も変更される。
大型対潜艦1155を開発し、(近代化設計の)発注を得るであろう北方計画設計局は、現代の兵器複合体の導入の為、艦載管理システムと、実質的に全ての電子機器を変更する必要が有ると述べた。
「古い物の代わりに据えられる新しいシステムの大きさを考慮しなければなりません。
そうしなければ、船体を解体し、作業費用を引き上げる事になりかねません。
例えば、カリブルは、おそらくはラストルーブの場所に収まるでしょう。モスキートはもはや有りませんし。
そして勿論、それらを全て作動させるには、全ての電子機器を交換しなければなりません」
設計局の代理人は説明した。
彼によると、最初の大型対潜艦の近代化は、2016年より前にはならない。
プロジェクトのトップの開発には、約1.5年は掛かるだろう。
各部分は、兵器複合体、機器、他の艦載システムの開発者や製造者と調整する必要が有る。
その後、2-4年で近代化の技術プロジェクト~工場への段階的指導書は仕上げられる。
1980年から1991年の11年に渡り、13隻の大型対潜艦プロジェクト1155(1隻の改善プロジェクト1155.1を含む)が建造された。
艦には、ロシア及びソヴィエトの提督名が付けられた。
現在、8隻の艦-太平洋艦隊に4隻、北方艦隊に同数-が残っている。
5隻~「マルシャル・シャーポシニコフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・レフチェンコ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・チャバネンコ」~が海賊との戦いへ行った。
1隻の大型対潜艦1155-「アドミラル・ハルラモフ」は、2006年以降予備役となっている。
全てのプロジェクト(艦)が近代化に着手されるだろう。
現在、ロシア海軍には8隻のプロジェクト1155大型対潜艦と1隻の11551大型対潜艦が在籍しています。
[太平洋艦隊]
アドミラル・トリブツ:1985年12月30日就役
マルシャル・シャーポシニコフ:1985年12月30日就役
アドミラル・ヴィノグラードフ:1988年12月30日就役
アドミラル・パンテレーエフ:1991年12月19日就役

[北方艦隊]
ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ:1981年12月29日就役
セヴェロモルスク:1987年12月30日就役
アドミラル・レフチェンコ:1988年9月30日就役
アドミラル・ハルラモフ:1989年12月30日就役、現在予備役
アドミラル・チャバネンコ(11551):1999年1月28日就役

予備役の「アドミラル・ハルラモフ」以外の8隻は、全て海賊対処任務の為にアデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]
現在は北方艦隊の「セヴェロモルスク」がアデン湾で海賊対処任務に就いています。
2013年3月19日には、太平洋艦隊の「アドミラル・パンテレーエフ」が3回目となるアデン湾海賊対処任務へ出発しています。
[ロシア太平洋艦隊の次のアデン湾派遣部隊は出発した]
そのウダロイ級ですが、今回の記事によると、兵装を交換する大規模な近代化改装を実施するとの事です。
今回の記事によると、新たに搭載される主な艦載兵器は、以下の通りです。
・A-192 130mm単装砲
・有翼ミサイル複合体「カリブル」
・高射ミサイル複合体「リドゥート」
この他に、高射ロケット砲複合体「パラシ」、324mm魚雷発射管「パケート-NK」が搭載される可能性は高いでしょう。
これと引き換えに、現行の艦載兵器は撤去される事になるでしょう。
・AK-100 100mm単装砲
・AK-630 30mmガトリング砲
・対潜ミサイル複合体「ラストルーブ」
・高射ミサイル複合体「キンジャール」
・RBU-6000ロケット爆雷
・533mm魚雷発射管

近代化されたウダロイ級は、おそらく、輸出用プランのプロジェクト21956に近い外観になるでしょう。
[輸出用駆逐艦プロジェクト21956]

現在、「2020年までの国家軍備プログラム」により、ロシア海軍向けの新型水上戦闘艦も建造されていますが、フランスで建造中の「ミストラル」級を除けば、最大の艦は4500トンのプロジェクト22350フリゲートです。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
それよりも大型の駆逐艦の建造も計画されていますが、「2020年までの国家軍備プログラム」期間内の完成は予定されていません。
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]
[ロシア海軍の将来駆逐艦の1番艦は2016年に起工される]
そこで「繋ぎ」として、現在もアデン湾海賊対処任務に活躍しているウダロイ級が近代化される事になったようです。
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