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ラーダ級大型ディーゼルエレクトリック潜水艦「ヴォログダ」「ヤロスラヴリ」起工(2022年6月12日)

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年6月14日9時24分配信
【『アドミラルティ造船所』でもう2隻の「ラーダ」が起工された】

この前の日曜日の6月12日、2隻のプロジェクト677(コード名「ラーダ」)ディーゼルエレクトリック潜水艦が『アドミラルティ造船所』で起工された。
同社広報サービスが説明したように、これはこのタイプの第4及び第5の潜水艦である。


6月12日は単一艦起工日だった事が注目される:『中部ネヴァ川造船工場』ではプロジェクト12700(コード名「アレクサンドリト」)掃海艦「ポリャールヌイ」『アムール造船工場』ではプロジェクト20385コルベット「ラズムヌイ」『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』ではプロジェクト03182R科学研究船「レオニード・ベクレネフ」「ボリス・ボブコフ」が起工された。

プロジェクト677潜水艦のトップ「サンクトペテルブルグ」は2010年から北方艦隊で試験運用に在り、それは2017年初頭までの完了が計画されていたが、実現しなかった。
2020年4月、それは近代化を行なう為に『クロンシュタット海洋工場』へ到着した。
2021年9月下旬、潜水艦の試験運用の完了が発表された。

「クロンシュタット」「ラーダ」型潜水艦の最初の生産艦であり、『アドミラルティ造船所』で2005年に起工されたが、建造は凍結され、再開されたのは2013年になってからだった。
2018年9月、潜水艦は進水した。
2021年10月、ディーゼルエレクトリック潜水艦は2022年に海軍への引き渡しが計画されている事が知られるようになった。

2021年12月、「クロンシュタット」の航行試験が始まった。

『統合造船業営団』広報サービスは、『アドミラルティ造船所』が、「ラーダ」のトップ~ディーゼルエレクトリック潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用の結果に基づいて調整されたプロジェクトの下で潜水艦「クロンシュタット」を建造した事を指摘した。
潜水艦は、艦載技術的手段の制御システム、電子推進システム、航法複合体を近代化した。

『アドミラルティ造船所』では、第3のプロジェクト677潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」の強度船体の接合が完了している。

[Mil.Press FlotProm参照]
プロジェクト677「ラーダ」型ディーゼルエレクトリック潜水艦
第4世代通常動力潜水艦に属する。
それは、潜水艦及び水上艦との戦闘、潜在敵の沿岸施設の撃破、機雷源の敷設、特殊用途部隊及び貨物の輸送の為に意図されている。
「ラーダ」の騒音レベルは著しく低い。

プロジェクト677「ラーダ」潜水艦の排水量-1765トン、船体長-66.8メートル、幅-7.1メートル。
水中速力-21ノット、潜航深度-300メートル、自立航行期間-45日、乗組員-36名。
ディーゼルエレクトリック潜水艦は6門の533mm魚雷発射管を装備する。
弾数-魚雷18本。



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[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。

その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

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2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊へ転属しました。
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[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

「サンクトペテルブルク」は近代化改装を行なう為、2020年4月下旬にクロンシュタットへ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはクロンシュタットへ到着した]

就役以来、「サンクトペテルブルク」は試験運用されていましたが、2021年9月までに完了しました。

『アドミラルティ造船所』岸壁の「サンクトペテルブルク」
(2022年6月3日)
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一方、建造が再開された2番艦「クロンシュタット」は2018年9月20日に進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]

「クロンシュタット」は、2019年7月28日にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
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2021年12月から洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2回目の洋上試験を開始した]

「クロンシュタット」ロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2022年にロシア海軍へ引き渡される]


その後、新たな「ラーダ」は発注されていませんでしたが、2019年6月27日、軍事技術展示会『アルミヤ-2019』の会場において、プロジェクト677「ラーダ」2隻(4番艦と5番艦)の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

2022年2月中旬、『アドミラルティ造船所』は、新規契約分2隻(4番艦と5番艦)の船体のプレートカットを開始しました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦4番艦と5番艦のプレートカットが始まった]

そして2022年6月12日の『ロシアの日』『アドミラルティ造船所』で4番艦「ヴォログダ」と5番艦「ヤロスラヴリ」が同時に起工されました。
[2022年にロシア海軍の為のラーダ級大型多目的ディーゼルエレクトリック潜水艦2隻(4番艦と5番艦)が起工される]

先代の「ヴォログダ」「ヤロスラヴリ」北方艦隊所属のプロジェクト877潜水艦でしたが、B-402「ヴォログダ」(1984年12月30日就役)は2015年頃に除籍されて2018年に解体、B-808「ヤロスラヴリ」(1988年12月27日就役)は2015年以降予備役であり、事実上退役しています。

B-402「ヴォログダ」
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B-808「ヤロスラヴリ」
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なお、2022年6月12日には、潜水艦「ヴォログダ」「ヤロスラヴリ」の他にも、同じサンクトペテルブルク市『中部ネヴァ川造船工場』ではプロジェクト12700対機雷防衛艦の10番艦「ポリャールヌイ」ゼレノドリスク市『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』ではプロジェクト03182R科学研究船「レオニード・ベクレネフ」「ボリス・ボブコフ」コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』ではプロジェクト20385コルベットの4番艦「ラズムヌイ」の合計6隻のロシア海軍向けの艦が起工されました。

テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月12日12時45分配信
【海軍総司令官エフメノフはロシアの3ヶ所の造船所の戦闘艦の起工に参加した】
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