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2021年12月17日の火災事故により損傷したロシア海軍の最新コルベット「プロヴォールヌイ」の為の新たな上部構造物は2022年末に完成する

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『タス通信』より
2022年4月14日20時2分配信
【サンクトペテルブルクの造船所はコルベット「プロヴォールヌイ」の為の新たな上部構造物を2022年に引き渡す】
サンクトペテルブルク、4月14日/タス通信

『中部ネヴァ川造船工場』(サンクトペテルブルク、『統合造船業営団』へ加入)は、以前に火災が発生したコルベット「プロヴォールヌイ」の為の新たな上部構造物の製造を2022年に計画している。

「我々は契約を締結し、私が思いますに、今年にはそれ(上部構造物)を御引き渡し致します」
『中部ネヴァ川造船工場』
総取締役ウラジーミル・セレドホは、コルベットの為の上部構造物の製造時期に関する『タス通信』の質問に答え、記者団へ話した。

サンクトペテルブルク(『北方造船所』)において建造中のコルベット「プロヴォールヌイ」で火災が発生したのは昨年12月17日であった。
火災の結果、船体は損傷を受けず、艦の上部構造物のみが撤去される。
『タス通信』へ造船分野の情報提供者が伝えたように、コルベットは2026年には完全に復旧できるだろう。

「プロヴォールヌイ」は、海軍プロジェクト20385コルベットシリーズの第2の誘導ミサイル兵器コルベットである。
2013年に起工され、海軍への引き渡しは2022年末に計画されていた。
現在、『北方造船所』では更にコルベット「「グレミャーシチー」を完成させている。
コルベットの主要兵装は、ミサイル複合体「カリブル」高射ミサイル複合体「リドゥート」である。
『タス通信』の情報筋によると、プロジェクト20385及び20386コルベット海軍における需要は、おおよそ18隻になる。



プロジェクト20385コルベット2番艦「プロヴォールヌイ」は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
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2019年9月には屋内造船台から出渠し、屋外で工事が進められました。
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2021年1月、「プロヴォールヌイ」の乗組員がロシア太平洋艦隊北東軍集団(カムチャツカ方面部隊)の第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット2番艦プロヴォールヌイの乗組員が編成された]

「プロヴォールヌイ」は、2021年12月末までにロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、その後、2022年に延期されました。
[プロジェクト20385(グレミャーシチー型)コルベット2番艦プロヴォールヌイは2021年末にロシア海軍へ就役する]

「プロヴォールヌイ」の乗組員は2021年9月末にサンクトペテルブルク海軍総合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年9月29日10時45分配信
【サンクトペテルブルクへ研修の為に第2のプロジェクト20385コルベット乗組員が到着した】

訓練は11月初頭に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年11月8日10時30分配信
【第2のプロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した】



2021年12月17日18時22分頃(モスクワ時間)、『北方造船所』の第6作業台で建造作業中の「プロヴォールヌイ」で火災が発生しました。
火災の正確な原因は未だ判明していませんが、作業上の安全規則違反、つまり、溶接などの火気作業の際の可燃物の撤去を怠った可能性が高いようです。
[サンクトペテルブルクで建造中のロシア海軍太平洋艦隊向けコルベット"プロヴォールヌイ"で火災が発生した]

火災は12月18日午前9時ころに鎮火されましたが、この火災により、「プロヴォールヌイ」多層複合材料製の上部構造物は完全に焼失してしまいました。

火災による損害額などの算定は、これから評価が始まるところであり、最終的にどのような判定が下されるのかは現時点においては不明です。
[2021年12月17日の火災事故によるコルベット"プロヴォールヌイ"の損害の評価が始まる]

ただ、船体には重大な損傷は無かったので、建造工事は再開されます。
[2021年12月17日の火災事故により損傷したロシア海軍の最新コルベット"プロヴォールヌイ"は上部構造物を作り直して建造を再開する]

焼失した多層複合材料製の上部構造物は、サンクトペテルブルク『ネヴァ川造船工場』(多層複合材料製船体のプロジェクト12700対機雷防衛艦を建造している造船所)で新たに製造されます。
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その完成と『北方造船所』への引き渡しは2022年末に予定されています。

一方、既に編成されている「プロヴォールヌイ」の乗組員チームは、同艦の完成が予定よりも大幅に遅れるので、一旦解散する事になりました。
[2021年12月17日の火災事故により損傷したロシア海軍の最新コルベット「プロヴォールヌイ」の乗組員チームは一旦解散する]

「プロヴォールヌイ」ロシア海軍へ引き渡されるのは、2026年以降になるようです。
[2021年12月17日の火災事故により損傷した最新コルベット「プロヴォールヌイ」は2026年以降にロシア海軍へ就役する]
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