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ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2022年7月末に巡航ミサイル「カリブル」と「オーニクス」を発射する

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『タス通信』より
2022年7月7日9時2分配信
【原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」からのミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の発射は7月末に計画されている】
モスクワ、6月7日/タス通信

太平洋艦隊プロジェクト885M(「ヤーセン-M」)原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」は、7月末に計画されている戦闘演習で有翼ミサイルを発射し、その後、潜水艦は恒久駐留所へと向かう。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「原子力潜水艦ノヴォシビルスクは、現在、バレンツ海及び白海で戦闘演習任務を果たしております。
7月下旬には、有翼ミサイル"カリブル"及び"オーニクス"の練習戦闘発射が計画されております」

彼は伝えた。

彼によると、8月後半には、潜水艦北方海上航路(一部は氷の下)を通過して恒久駐留場所への移動を開始しなければならない。
「通常、このような移動を行なう際には、太平洋艦隊の担当ゾーンへ行くまでは北方艦隊艦船支隊が同行します」
対談者は話した。

彼は更に、原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」は、太平洋艦隊の戦闘構成で初めてのプロジェクト「ヤーセン-M」潜水艦となる事を強調した。
これまで太平洋艦隊には、このシリーズの如何なる原子力潜水艦も存在していなかった。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前には、『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)により製造された原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」は、海軍への引き渡し前かその後、両タイプのミサイルを使用する一斉射撃を含め、水上及び水中位置から沿岸目標及び水上目標へ少なくとも4回のミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の発射を行なう事が想定されていた。

[潜水艦について]
原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」
は、プロジェクト885M「ヤーセン-M」潜水艦の最初の生産艦である。
2019年12月25日に進水した。
工場航行試験の為の最初の出航は2021年7月1日に行なわれた。
同年12月、潜水艦海軍へ引き渡された。

同プロジェクト潜水艦の主要打撃兵器は、有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」である。
将来的には、極超音速ミサイル「ツィルコン」を受け取る。
プロジェクト「ヤーセン-M」潜水艦のトップ「カザン」は、2021年5月7日に北方艦隊へ引き渡された。
2021年7月30日、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』社で同プロジェクト潜水艦「クラスノヤルスク」が進水した。



ロシア海軍第4世代多目的原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦 シリーズの3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(改良型プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]


起工後、まず船体の製造作業が進められ、2014年8月には船体の水圧試験が行なわれました。
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

その後の建造工事の進捗状況は明らかにされていませんでしたが、2019年12月25日に『セヴマシュ』の造船台から出渠し、進水しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した]


当初、「ノヴォシビルスク」は2020年末にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2020年にロシア海軍へ引き渡される]

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しかし、2020年中には洋上試験を開始する事すら出来ず、引き渡しは翌年に延期される事になりました。
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]

「ノヴォシビルスク」は2021年6月末に洋上試験を開始する予定でしたが、少し遅れて7月1日にセヴェロドヴィンスクを出航し、白海で洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年6月末に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは白海で洋上試験を開始した]

8月2日にセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
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[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは最初の洋上試験を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]
その後も洋上試験は続けられました。

2021年12月20日に受領証書へ署名されました。



2021年12月21日、プロジェクト955A戦略用途原子力水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」と同時にセヴェロドヴィンスク聖アンドレイ旗掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグと原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
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2022年5月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、5月末には北方艦隊の演習『クムジャ-2022』へ参加しました。
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その後も白海バレンツ海で慣熟訓練を続けており、7月下旬には訓練の総仕上げとして巡航ミサイル「カリブル」超音速ミサイル「オーニクス」を発射します。

「ノヴォシビルスク」は、2022年8月に北極海経由でカムチャツカ半島太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへの移動を開始します。
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