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ロシア海軍北方艦隊の小型対潜艦ユンガとブレストはバレンツ海で対潜演習を実施した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年7月12日19時8分配信
【バレンツ海で北方艦隊の演習が始まった】
モスクワ、7月12日-ロシア通信社ノーボスチ

バレンツ海潜水艦と戦う為の戦術演習が始まった。
北方艦隊広報サービスは発表した。

「北方艦隊の小型対潜艦ユンガとブレストは、捜索打撃艦グループを構成して戦闘訓練計画活動へ取り組む為、バレンツ海へ出航しました。
グループは、仮想低潜水艦を捜索、破壊する試験戦術演習の実行へ着手しました」

リリースではこう述べられた。

演習は数段階で行なわれ、それには更に対潜航空隊対空防衛部隊が参加する。

それに加えて船員は、捜索打撃艦グループの一員としての合同操艦の要素へ取り組み、緊急事態班の要員は、艦の航行中のダメージコントロールの訓練を行なう。

演習が終わると軍艦「ユンガ」「ブレスト」コラ小艦隊の主要基地~ポリャールヌイ市へ戻る。

プロジェクト「アリバトロース」小型対潜艦は、兵装として砲複合体AK-176M高射複合体AK-630M、噴射推進爆撃装置RBU-6000、魚雷、そして更に現代的な水中音響複合体を有する。
このクラスの艦は、水域の保護及び近海ゾーンで潜水艦と戦う為に意図されている。



プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-203は、『ゼレノドリスク造船工場』で1988年3月26日に起工され、1989年7月19日に進水し、1989年12月28日に海軍へ納入、1990年2月28日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
就役前の1990年2月8日に「ユンガ」と命名されました。
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2013年にはムルマンスク『第35艦船修理工場』でオーバーホールが行なわれました。


プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-194は、『ゼレノドリスク造船工場』で1987年5月11日に起工され、1988年7月30日に進水し、1988年9月27日に海軍へ納入、1988年11月9日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
1988年7月22日に「ブレストスキー・コムソモーレツ」と命名されましたが、1992年2月15日にはMPK-194へ戻され、2000年7月に「ブレスト」と命名されました。
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就役後はコラ半島原潜基地グレミハに駐留していましたが、同基地の廃止後はポリャールヌイ基地へ移転しました。

2016年にはムルマンスク『第35艦船修理工場』でオーバーホールが行なわれました。


1124シリーズは、原型の1124が1970年~1985年に38隻、改型の1124Mが1982年~1995年に31隻就役しました。

現在、ロシア海軍で現役に留まっているのは、1124が2隻(「ホルムスク」「アレクサンドロヴェツ」)、1124Mが18隻です。

プロジェクト1124(アレクサンドロヴェツ)
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プロジェクト1124M(スーズダレツ)
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[北方艦隊]
・第270親衛小型対潜艦大隊(ポリャールヌイ)
小型対潜艦「ブレスト」、「ユンガ」、「モンチェゴルスク」、「スネシュノゴルスク」

・第43独立水域保護艦大隊(セヴェロドヴィンスク・白海海軍基地)
小型対潜艦「ナリヤン-マル」、「オネガ」

[太平洋艦隊]
・第11水域保護艦大隊(ウラジオストク・ウリス湾)
小型対潜艦MPK-221、「コレーエツ」、「メチェーリ」、「ウスチ-イリムスク」

・第117水域保護艦大隊(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)
小型対潜艦「ホルムスク」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-107、MPK-82

[黒海艦隊]
・第400対潜艦大隊(セヴァストーポリ)
小型対潜艦「アレクサンドロヴェツ」、「ムーロメツ」、「スーズダレツ」

・第181対潜艦大隊(ノヴォロシースク)
小型対潜艦「ポヴォリノ」、「エイスク」、「カシモフ」


なお、バルト艦隊にはプロジェクト1124/1124Mは1隻も居ませんが、その代わりに旧東ドイツで建造されたプロジェクト1331M小型対潜艦が6隻在籍しています。


これらの小型対潜艦の直接の後継となる新型艦は有りませんが、将来的に小型対潜艦の役割はプロジェクト20380コルベット20385コルベットが受け継ぐ事になるでしょう。
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