ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラードで定期修理を完了した

『タス通信』より
2022年7月15日7時31分配信
【揚陸艦「イワン・グレン」は修理後に海上パレードへ参加する】
モスクワ、7月15日/タス通信
北方艦隊のプロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」は、修理後、今年7月31日にサンクトペテルブルク及びクロンシュタットで行なわれる主要海軍パレードへ参加する。
『タス通信』は造船分野の情報筋より伝えられた。
「イワン・グレンは、この3ヶ月間、製造企業~カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で計画修理が行なわれていました。
現在、大型揚陸艦の修理作業は完全に終わっています。
イワン・グレンは、他の艦や潜水艦の中で主要海軍パレードで北方艦隊を代表する準備を行なっています」
対談者は話した。
『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。
現在、海軍の戦闘編制には2隻のプロジェクト11711大型揚陸艦が在る。
更なる2隻の近代化プロジェクト11711艦が工場『ヤンターリ』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されている。
プロジェクト11711大型揚陸艦の排水量は6000トンを超える。
各艦は、13両の主力戦車或いは36両の装甲兵員輸送車及び歩兵戦闘車、或いは30台の車両、そして更に海軍歩兵大隊を輸送できる。
公式筋、特に『統合造船業営団』トップ、アレクセイ・ラフマノフが語ったように、近代化プロジェクトの大型揚陸艦は、前任者と比較して大きな排水量を有する。
これらは、新たな上部構造物~2つに代えて1つを備え、更には戦闘ヘリコプターの搭載も可能である。
「イワン・グレン」は2018年6月20日に海軍へ受け入れられた。
これは、ロシアの現代史において設計、建造された最初の揚陸艦である。
海軍の要望による多くの改善が故に、その作業は20年以上に渡って行なわれた。
プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、2012年5月18日に進水し、2018年6月20日にロシア海軍へ納入され、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催されました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2018年10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
「イワン・グレン」は北方艦隊の第121揚陸艦旅団へ編入されました。
その後の動向は明らかにされていませんが、2021年4月にはポリャールヌイの『第10艦船修理工場』で修理が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンは修理を行なう]
修理を終えた「イワン・グレン」は4月24日にバレンツ海へ出航し、対テロ演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で対テロ演習を行なった]
就役時には「イワン・グレン」の舷側番号は「135」でしたが、2021年春に「010」に変更されました。

2021年5月21日にはコラ湾のグリャズナヤ入り江(サフォノヴォ)で装甲兵員輸送車の積載訓練を行ないました。


[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはコラ湾沿岸で装甲兵員輸送車の積載訓練を行なった]
5月23日にはモトフスキー湾で海軍歩兵部隊の上陸演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で上陸演習を行なった]
8月15日にはペチェンガ湾で自動車化射撃旅団(ペチェンガ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第200独立自動車化射撃旅団)及び海軍歩兵旅団(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)の車両の積載訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはペチェンガ湾で自動車化射撃部隊と海軍歩兵部隊の車両積載訓練を実施した]
10月25日にはバレンツ海でヘリコプターKa-29の発着艦訓練を行ないました。
『Neftegaz』より
2021年10月26日22時1分配信
【北方艦隊の大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で強襲ヘリコプターの訓練を実施した】
2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として1月26日未明にフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」などと共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を開始した]
その後、一旦帰投していたようですが、2月下旬に再びバレンツ海へ出航し、北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で演習を行なう]
3月31日にバレンツ海へ出航し、演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で演習を実施した]
その後、4月16日にバルト海へ入り、建造元であるカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所へ回航され、定期修理を行ないました。

定期修理は7月上旬に完了し、今後、「イワン・グレン」は7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクとクロンシュタットで行なわれる主要海軍パレードへ参加するようです。
「イワン・グレン」は、就役前の2017年7月30日にもクロンシュタットの主要海軍パレードへ参加しています。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]
プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦「ピョートル・モルグノフ」は2015年6月11日に起工され、2018年5月25日に進水、2020年12月23日に就役し、「イワン・グレン」と同様に北方艦隊へ配備されました。
2022年2月以降は黒海へ派遣されています。
[黒海でロシア海軍の演習へ参加する北方艦隊とバルト艦隊の6隻の大型揚陸艦はセヴァストーポリへ入港した]

3番艦からは拡大型となり、2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」と「ワシーリー・トルシン」の2隻が起工され、現在建造中です。
[ロシア海軍の改イワン・グレン型大型揚陸艦ワシーリー・トルシンの上部構造物が設置される]
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