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ショイグ国防相は「修理中」のアクラ級原潜ブラーツクを視察した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【ショイグは海軍の修理資金供給の順序変更を求めた】
ヴィリュチンスク(カムチャッカ地方)、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、水上艦及び潜水艦の修理資金供給の順序変更を求めた。
最初に必要な作業の一覧を作成し、その後にのみ資金供給が実行されるように。

この要望は、水曜日に国防相がカムチャツカへ出張し、公開株式会社「北東修理センター」浮きドックBPD-71に在り、北東修理センターで既に6年間に渡って修理中のプロジェクト971原子力潜水艦「ブラーツク」を訪れた際に出された。
「北東修理センター」は、ヴィリュチンスクの主要企業である。

「最初に必要な一覧を作り、その後でのみ資金が供給されるべきであり、その逆ではありません。
この過程は、理論に従属しなければなりません」

ショイグは話した。

彼は怒りを表明した。
「6年が経ち、今や37名で構成されている乗組員はドックに居る事を強いられており、何も出来ないのです」


ロシア連邦国防省の情報提供者は説明した。
「2008年、ブラーツクの修理に2億5000万ルーブル以上が割り当てられました。
北東修理センターは資金を得たものの、修理を行ないませんでした。
その結果として、ブラーツクは、2012年12月以降に係留試験を行ないました。
業界は資金を割り当てられ、修理ではなく、一覧表のみを完成させました。
今、修理の代わりに、数十億ルーブル掛かる近代化と他のプランが提示されています」

彼は話した。

「この修理を実行した北東修理センターの失策に伴い、2013年夏にブラーツクを他の工場へ回航して修理する事が決定されました」
対談者は伝えた。

彼は、北東修理センターの業務状態について指摘した。
同社は、民営会社となった事で仕事を失い、それ故に慢性的な資金不足に陥り、大部分の生産設備が著しく陳腐化した。

「一例を挙げますと、(浮きドック)BPD-71です。
これは、過去20年間に渡り、900万ルーブルが割り当てられて良好な状態に維持されておりましたが
実際に必要な額は毎年400万ルーブルでした」

彼は話した。
(2013年3月27日06時59分配信)


『イタル-タス』より
2013年3月27日6時55分
【国防相は艦船と潜水艦の資金供給の順序変更を求めた】

記事の内容は同じです。


テレビ局『ズヴェズダー』動画ニュースより
2013年3月27日13時28分配信
【ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは太平洋艦隊の潜水艦部隊基地を訪れた】


ショイグ国防相は、浮きドックBPD-71の前に戦略原潜「ポドリスク」多用途原潜「サマーラ」を視察したとの事です。


【公開株式会社「北東修理センター」公式サイト】
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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト971 K-391「ブラーツク」】
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1988年2月23日にコムソモリスク-ナ-アムーレアムール造船工場で起工され、1989年4月14日に進水、1989年12月29日に当時のソ連海軍へ納入されました。
起工時は「原子力大型潜水艦」に分類されていましたが、1992年4月28日に「原子力巡洋潜水艦」となりました。
1993年4月13日、「キート」と命名されました。

1993年12月2日、ロシア原潜で初めて有翼ミサイル「グラナート」2発同時発射を実施しました。

1997年9月10日、「ブラーツク」と改名されました。

1990年代末には定期修理時期に差し掛かり、行動は不活発になりました。

2004年6月1日以降、乗組員は削減されました。

2008年、浮きドックBPD-71に入渠しました。
しかし、今回の記事で触れられているように、それから6年以上を経た今でも修理は完了していません。

・・・・修理の為の資金は割り当てられているのにも関わらず・・・
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プロジェクト971原潜のオーバーホールは、北東修理センターの手に負えなかったようです。

この為、「ブラーツク」の修理は他の工場へ移管される事になりました。

どの工場へ移管されるのかまでは明らかにされていませんが、恐らくは沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場でしょう。
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「ブラーツク」を含め、ロシア海軍に在籍する全てのプロジェクト971原潜はオーバーホールと近代化が行なわれる予定です。
[全てのアクラ級原潜はオーバーホールと近代化改装が行なわれる]


浮きドックBPD-71コムソモリスク-ナ-アムーレアムール造船工場で建造され、1977年に就航しました。
全長180m、幅35m、吃水6.2m、合計13400トンまでの艦船を載せることが出来ます。
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