修理を終えて復帰したバルト艦隊旗艦・戦隊水雷艦(駆逐艦)ナストーイチヴイは7月31日の『ロシア海軍の日』にバルチースクの観艦式へ参加する

『タス通信』より
2022年7月26日3時12分配信
【駆逐艦「ナストーイチヴイ」は『海軍の日』に敬意を表したバルチースクのパレードで艦列を率いる】
タス通信、7月25日
修理を終えたバルト艦隊旗艦・駆逐艦「ナストーイチヴイ」は、7月31日の『海軍の日』の際にはバルチースクのパレードで艦列を率いる。
月曜日にバルト艦隊広報サービスは発表した。
「カリーニングラードの海上運河では、『海軍の日』のバルト艦隊のパレードの艦列の形成が続けられています。
火曜日には、パレード隊列に戦隊水雷艦(駆逐艦)ナストーイチヴイ、警備艦ネウストラシムイ、通信船フョードル・ゴロヴィン、通信艇アンドレイ・ペルヴォズヴァンヌイが補充されます」
声明では、こう述べられた。
広報サービスによると、現在、バルチースクの海上運河水域でバルト艦隊の戦闘艦は既にパレード隊列へ並んでいる~小型対潜艦「カルムイキヤ」、小型ロケット艦「セルプホフ」、ロケット艇「ザレチヌイ」、境界線警備艦「ナジェズヌイ」、泊地掃海艇「ワシーリー・ポリャコフ」
祭日にはバルト艦隊の合計45隻の艦、支援船、艇、高速艇、艦隊の軍団と海軍歩兵の20両の戦闘車両、そして更に海上航空隊の14機のヘリコプター及び航空機が関わる。
[ソブレメンヌイ級16番艦ナストーイチヴイ]
プロジェクト956A戦隊水雷艦「モスコフスキー・コムソモーレッツ」は、1988年4月7日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)の『A.A.ジダーノフ記念工場』(現『北方造船所』)で起工され、1991年1月19日に進水しました。
1992年2月15日に「ナストーイチヴイ」と改名され、同年10月から11月までバルト海で洋上試験が行なわれました。

1992年12月30日にロシア海軍へ納入され、翌1993年3月27日にロシア海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
就役と同時にバルト艦隊旗艦に指定されました。
就役から3ヶ月弱の1993年6月16日にキール運河を通過し、6月19日から26日までドイツのキール市を訪問し、同市で開催されていたイベント『キール週間』へ参加しました。

1994年7月4日から24日までフランスのルーアン及びル・アーヴルを訪問しました。
1995年4月30日から7月20日までドック修理を行ないました。
1996年6月23日にはロシア大統領ボリス・エリツィンが訪れました。
1996年6月6日から17日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-96』へ参加し、10月10日から13日までフランスのシェルブールを訪問しました。
1997年2月17日に遠距離航海へ出発し、3月15日から18日までアラブ首長国連邦のアブダビで開催された国際兵器展示会『IDEX-1997』へ参加しました。
4月2日から6日まで南アフリカ共和国のサイモンズタウン及びケープタウンを訪問し、南アフリカ共和国海軍創設75周年記念式典へ参加し、ネルソン・マンデラ大統領の訪問を受け、4月30日にバルチースクへ帰投しました。
1998年6月8日から19日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-98』へ参加しました。
1999年5月にはカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所でドック修理を行ない、同年9月21日から11月18日までクロンシュタットへ滞在し、中国へ売却される事になった同型艦の乗組員の研修を行ないました。
2000年2月8日にはドイツ連邦海軍艦隊司令官ディルク・ホルテン中将の訪問を受けました。
2003年6月7日から23日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-2003』へ参加しました。
2005年6月6日から17日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-2005』へ参加しました。

2008年7月には、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ポーランドを訪問しました。
[バルト艦隊の3隻の戦闘艦は、1ヶ月間の長期航海を実施する]
[バルト艦隊艦艇、オーフス(デンマーク)訪問(2008年7月10日)]
[ソブレメンヌイ級駆逐艦ナストーイチヴイ、グディニヤ訪問(2008年7月14日)]
2009年9月には実地戦略演習『ザーパド-2009』へ参加しました。
[実地戦略演習「ザーパド-2009」と「ラドガ-2009」(2009年9月)]
2011年7月31日にはロシア大統領ドミトリー・メドベージェフの訪問を受けました。

2015年2月には海上教会が置かれました。
2018年3月27日、戦隊水雷艦「ナストーイチヴイ」は就役25周年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊旗艦・戦隊水雷艦「ナストーイチヴイ」は就役25周年を迎えた]
2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

2019年からオーバーホールを行なう予定でしたが、先送りされました。
[ロシア海軍バルト艦隊旗艦・駆逐艦ナストーイチヴイはオーバーホールを行なう]


「ナストーイチヴイ」は2021年2月初頭にクロンシュタットの『クロンシュタット海洋工場』へ回航され、ようやくオーバーホールが行なわれる事になりました。
2021年3月初頭には乾ドックへ入渠しました。

[ロシア海軍バルト艦隊旗艦・戦隊水雷艦(駆逐艦)ナストーイチヴイは就役28周年を迎えた]
2022年6月下旬にオーバーホールを完了し、6月27日にクロンシュタットから出航しました。


7月1日にバルチースク基地へ到着しました。
「ナストーイチヴイ」は、2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にバルチースクで行なわれる観艦式へ参加します。
[ソブレメンヌイ級全艦リスト]
ソヴィエト/ロシア海軍へ計17隻が就役したプロジェクト956駆逐艦ですが、現在、現役に留まっているのはバルト艦隊の「ナストーイチヴイ」と北方艦隊の「アドミラル・ウシャコーフ」の2隻のみです。
「アドミラル・ウシャコーフ」(1994年4月17日就役)は2020年12月からムルマンスクでオーバーホールが行なわれ、2021年6月末に復帰しており、最近では2022年7月22日からバレンツ海で戦闘訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦隊水雷艦(駆逐艦)アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃戦訓練を実施した]
バルト艦隊には、もう1隻のプロジェクト956A駆逐艦「ベスパコーイヌイ」が居たのですが、退役して洋上博物館に改装され、現在はクロンシュタットで展示されています。
[ロシア海軍バルト艦隊の駆逐艦ベスパコーイヌイはクロンシュタットで記念艦として展示される]

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