最新哨戒艦セルゲイ・コトフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦
本日(2022年7月30日)、プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。
『タス通信』より
2022年7月30日18時8分配信
【哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は黒海艦隊の一員として加わった】
モスクワ、7月30日/タス通信
プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は黒海艦隊の一員として加わった。
土曜日に黒海艦隊広報サービスは発表した。
「ノヴォロシースク海軍基地で、新たな哨戒艦セルゲイ・コトフの黒海艦隊の艦編制への受け入れ式典が行なわれました」
声明では、こう指摘された。
聖アンドレイ旗を掲揚する式典が始まる前、それは埠頭で清められた。
ロシア海軍の一員としての勤務を始める新たな艦の乗組員は、黒海艦隊参謀長・第1副司令官セルゲイ・ピンチュク中将、ノヴォロシースク海軍基地司令官ヴィクトール・コチェマゾフ少将、工場製造者の代表、ノヴォロシースク英雄市の政庁、ノヴォロシースク海軍基地の退役将兵、聖職者から祝福された。
艦は、黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の水域保護連合部隊の一員として加わった。
哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は、プロジェクト22160艦シリーズの4隻目である。
この艦は、モジュール兵装概念を使用して設計、建造された。
以前、黒海艦隊へ同類の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」、「ドミトリー・ロガチョフ」、「パーヴェル・デルジャーヴィン」が受け入れられ、現在、ノヴォロシースク海軍基地の一員として滞りなく任務を遂行している。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイルや高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]
プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。



[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
その後、『ゼレノドリスク造船所』と同系列でクリミア半島のケルチ市に在る造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。

当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した]


その後、ノヴォロシースク海軍基地へ回航され、10月29日に洋上試験を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月29日8時33分配信
【最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は航行試験へ出発した】
12月8日、初めて76mm砲などの艦載兵器の射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海での洋上試験中に艦載兵器の射撃試験を行なった]
12月中旬にセヴァストーポリへ移動しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはセヴァストーポリへ移動した]
12月24日には初めて艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海でヘリコプター発着試験を行なった]

その後も「セルゲイ・コトフ」の洋上試験は続けられ、2022年春頃にはロシア海軍へ就役する筈でしたが、2022年2月24日に始まったウクライナ特殊軍事作戦により、正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)は先送りされました。

2022年5月初頭、「セルゲイ・コトフ」のロシア海軍への納入証書への署名が行なわれ、以後、セヴァストーポリを拠点としてウクライナ特殊軍事作戦へ参加し、アゾフ海や黒海北西部で行動しました。
セヴァストーポリへ帰投する「セルゲイ・コトフ」(2022年5月11日)

セヴァストーポリへ帰投する「セルゲイ・コトフ」(2022年5月23日)


「セルゲイ・コトフ」は2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にノヴォロシースク海軍基地で開催される観艦式へ参加する事になり、7月下旬に同基地へ回航されました。
これを機に、先送りされていた就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)が7月30日に開催され、「セルゲイ・コトフ」はようやくロシア海軍へ正式に就役しました。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、4隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2022年7月30日就役
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊のノヴォロシースク海軍基地の拡張工事は殆ど完了している]
『タス通信』より
2022年7月30日18時8分配信
【哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は黒海艦隊の一員として加わった】
モスクワ、7月30日/タス通信
プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は黒海艦隊の一員として加わった。
土曜日に黒海艦隊広報サービスは発表した。
「ノヴォロシースク海軍基地で、新たな哨戒艦セルゲイ・コトフの黒海艦隊の艦編制への受け入れ式典が行なわれました」
声明では、こう指摘された。
聖アンドレイ旗を掲揚する式典が始まる前、それは埠頭で清められた。
ロシア海軍の一員としての勤務を始める新たな艦の乗組員は、黒海艦隊参謀長・第1副司令官セルゲイ・ピンチュク中将、ノヴォロシースク海軍基地司令官ヴィクトール・コチェマゾフ少将、工場製造者の代表、ノヴォロシースク英雄市の政庁、ノヴォロシースク海軍基地の退役将兵、聖職者から祝福された。
艦は、黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の水域保護連合部隊の一員として加わった。
哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は、プロジェクト22160艦シリーズの4隻目である。
この艦は、モジュール兵装概念を使用して設計、建造された。
以前、黒海艦隊へ同類の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」、「ドミトリー・ロガチョフ」、「パーヴェル・デルジャーヴィン」が受け入れられ、現在、ノヴォロシースク海軍基地の一員として滞りなく任務を遂行している。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイルや高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]
プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。



[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
その後、『ゼレノドリスク造船所』と同系列でクリミア半島のケルチ市に在る造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。

当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した]


その後、ノヴォロシースク海軍基地へ回航され、10月29日に洋上試験を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月29日8時33分配信
【最新哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は航行試験へ出発した】
12月8日、初めて76mm砲などの艦載兵器の射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海での洋上試験中に艦載兵器の射撃試験を行なった]
12月中旬にセヴァストーポリへ移動しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはセヴァストーポリへ移動した]
12月24日には初めて艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海でヘリコプター発着試験を行なった]

その後も「セルゲイ・コトフ」の洋上試験は続けられ、2022年春頃にはロシア海軍へ就役する筈でしたが、2022年2月24日に始まったウクライナ特殊軍事作戦により、正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)は先送りされました。

2022年5月初頭、「セルゲイ・コトフ」のロシア海軍への納入証書への署名が行なわれ、以後、セヴァストーポリを拠点としてウクライナ特殊軍事作戦へ参加し、アゾフ海や黒海北西部で行動しました。
セヴァストーポリへ帰投する「セルゲイ・コトフ」(2022年5月11日)

セヴァストーポリへ帰投する「セルゲイ・コトフ」(2022年5月23日)


「セルゲイ・コトフ」は2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にノヴォロシースク海軍基地で開催される観艦式へ参加する事になり、7月下旬に同基地へ回航されました。
これを機に、先送りされていた就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)が7月30日に開催され、「セルゲイ・コトフ」はようやくロシア海軍へ正式に就役しました。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、4隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2022年7月30日就役
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊のノヴォロシースク海軍基地の拡張工事は殆ど完了している]
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