空母ヴィクラマーディティヤは4月下旬から5月までドック入りする
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年3月27日17時24分配信
【インド海軍の為の航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は5月上旬までドックでの点検を受ける】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ
航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(前「アドミラル・ゴルシコフ」)は4月下旬には乾ドックへ入渠し、国家受領試験開始前の点検に合格する。
水曜日、軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフはロシア通信社ノーボスチに伝えた。
「現在、乾ドックでは積極的に準備が進められており、既に船台は設置されています。
計画によれば、4月下旬には艦が入渠します。
契約に従い、私共は航空母艦の船体の状態を調べる必要が有り、スクリュー操舵複合体、艦底の外装品の必要な補強を行ない、吃水線下の塗装を塗り直します」
ノヴォセロフ氏は話した。
彼は、「セヴマシュ」の専門技術者とインドのパートナーは合同で受領-引き渡し試験スケジュールの準備を進めている事を指摘した。
航空母艦に装備されている全ての船上設備は、海洋へ出航する前に点検されなければならない。
軍事技術協力分野における最大の輸出契約である近代化された重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」のインド海軍への売却は、ロシアにより2004年に調印された。
ロシア連邦は、7億5000ドルで同艦の近代化を行ない、同じ額でインド海軍へ航空隊を引き渡す事になっていた。
当初は2008年に発注者へ艦を納入する計画だったが、作業量の増加に起因して何度も延期された。
2004年に締結された契約に付加された新規の契約額は23億ドルである。
同艦には、戦闘機MiG-29KとヘリコプターKa-27及びKa-31が配備される。
艦は、飛行甲板並びにMiG-29K離艦の為のトランポリン台、最新の機器が装備されている。
2013年3月27日17時26分配信
【「ヴィクラマーディティヤ」動力装置のボイラーは5月に修復される-「セヴマシュ」】
モスクワ、3月27日-ロシア通信社ノーボスチ
航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」主要動力装置の蒸気ボイラーは未だ修復されておらず、修理は5月に終わるだろう。
水曜日、軍事技術協力造船工場「セヴマシュ」総取締役代理セルゲイ・ノヴォセロフはロシア通信社ノーボスチに伝えた。
以前、公式の艦の納入式典は2012年12月4日に予定されていた。
しかし、9月に、艦の次の段階の試験に関し、主要動力装置の蒸気ボイラーが最大出力を発揮できなかった事を含む幾つかの問題点が明らかにされた。
それ故に、引き渡し時期は2013年に延期された。
「私共の課題は、貯水池に注水した乾ドックへ置かれる艦の4基のボイラーの修復です。
5月には4基が修復されます。
全ての修理中の操作はインド側と軍へ提示され、国防省へ受け入れられます」
ノヴォセロフ氏はこう話し、海上で判明した問題点の大部分は排除された事を指摘した。
主要動力装置の蒸気ボイラーに関する作業は、特殊ボイラー設計局とバルト工場の代表者も参加しており、準備が進められていると対談者は付け加えた。
「一般的に申し上げますと、私共はトップ艦を経験しており、航空母艦の全てのシステム、複合体、機器の総チェックは、容易な課題ではありません。
そのような複雑な試験には挫折も起こり、建造の技量は、プロジェクトを害する事なしに改善されていきます」
「セヴマシュ」代理人は話した。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]
2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
[中国はロシアへの耐火レンガ輸出を否定した]
「ヴィクラマーディティヤ」は、7月初頭から航海試験を再開し、9月末に完了、11月15日にインドへ引き渡されます。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]
今回の記事によると、これ(試験)に先立ち4月下旬から「セヴマシュ」の乾ドック(屋外特設ドック)へ入渠し、船体の点検と、4基のボイラーの修復が行なわれるとの事です。

[空母ヴィクラマーディティヤは2013年4月下旬にドック入りする]
「ヴィクラマーディティヤ」の昨年の航海試験中に破損したボイラーは3基ですが、この3基の修理のみならず、全て(8基)のボイラーの断熱材の交換(耐火レンガからアスベストへ)も行なわれます。
2本目の記事の末文でセルゲイ・ノヴォセロフ氏が述べているのは、要するに、「セヴマシュ」にとって「航空母艦」の改造(実質的には新造に匹敵)は初めての経験なので、その作業過程では失敗する事も有るし、そういう経験を積み重ねて技量を向上させていくものだという事です。
そう、技術と言うものは、経験を積み重ねて育っていくものです。
・・・成功の経験のみならず、失敗の経験も。
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