コムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』はロシア海軍向けのアドミラル・ゴルシコフ型フリゲートを建造する用意がある
- カテゴリ:ロシアの造船業

『Mil.Press FLOT』より
2022年8月11日16時14分配信
【『アムール造船工場』はプロジェクト22350フリゲートの製造へ参加する準備を整えていると言った】
『アムール造船工場』は、ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲートの製造プログラムへ参加できる。
8月11日・木曜日に同社広報サービスは発表した。
造船所の代理人が説明したように、国防省と産業貿易省の代表が加わる専門家委員会は、『アムール造船工場』は1等艦(フリゲート)プロジェクト22350シリーズの建造が可能であるという議定書へ署名した。
現在までプロジェクト 22350フリゲートの唯一の建造社はサンクトペテルブルク工場『北方造船所』のままであり、このような艦を海軍へ2隻(「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」と「アドミラル・フロータ・カサトノフ」)引き渡している事は注目される。
もう1隻のフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は、今秋には試験へ入らなければならない。
現在、『アムール造船工場』は2020年にロシア連邦国防省と締結した契約に基づく義務を履行しており、その枠組みで造船所はプロジェクト20380コルベット2隻とプロジェクト20385コルベット4隻をロシア海軍へ引き渡さなければならない事は注目される。
更に、4隻のプロジェクト22800(コード名「カラクルト」)小型ロケット艦の供給契約を実行している。

1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、サンクトペテルブルクの『北方造船所』で8隻が起工されており、この内2隻がロシア海軍へ引き渡され、もう1隻が艤装中です。
「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Горшков»(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月29日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号454)
「アドミラル・フロータ・カサトノフ」«Адмирал флота Касатонов»(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2020年7月21日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号461)
「アドミラル・ゴロフコ」«Адмирал Головко»(工場番号923)
2012年2月1日起工/2020年5月22日進水/2022年末就役予定
北方艦隊へ配備予定
「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Исаков»(工場番号924)
2013年11月14日起工/2023年就役予定
「アドミラル・アメリコ」«Адмирал Амелько»(工場番号925)
2019年4月23日起工/2024年就役予定
「アドミラル・チチャーゴフ」«Адмирал Чичагов»(工場番号926)
2019年4月23日起工/2025年就役予定
「アドミラル・ユマシェフ」«Адмирал Юмашев»(工場番号927)
2020年7月20日起工/2025年就役予定
「アドミラル・スピリドノフ」«Адмирал Спиридонов»(工場番号928)
2020年7月20日起工/2026年就役予定
現在の所、『北方造船所』で22350フリゲートを更に追加建造する具体的な計画は未だ有りません。
もう2隻が追加発注される可能性は有りますが、『北方造船所』は22350フリゲート以外にも、プロジェクト20380コルベットと20385コルベットを建造しており、ロシア海軍の新世代水上戦闘艦の建造が同社へ集中している事が問題視されています。
[今後のロシア海軍向けの新型フリゲートとコルベットの発注の一部はサンクトペテルブルクの『北方造船所』以外の造船所へ分配されるかもしれない]
加えて、『北方造船所』では今後、22350の拡大発展型となるプロジェクト22350Mフリゲートの建造が予定されており、仮に22350を追加発注するとしても、他の造船所へ回される可能性は高いでしょう。

その候補の1つとして、現在、ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット(6隻建造予定)とプロジェクト20385コルベット(4隻建造予定)を建造しているロシア極東コムソモリスク・ナ・アムーレ市の『アムール造船工場』が考慮されており、既にロシア国防省とロシア産業貿易省は、同社でも22350フリゲートの建造は可能であるという「お墨付き」を与えています。
20380/20385コルベットも当初は『北方造船所』で建造されていましたが、後に『アムール造船工場』へ建造が移管されたという過去の例から見れば、『アムール造船工場』で22350フリゲートを建造するのは、それほど非現実的な話とは言えないでしょう。
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