ロシア海軍の将来第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦概念設計案「アルクトゥル」
- カテゴリ:ロシアの潜水艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年8月16日3時23分配信
【開発者は潜水艦「アルクトゥル」をより隠密にする方法を見い出した】
クビンカ (モスクワ州)、8月16日-ロシア通信社ノーボスチ
将来世代戦略原子力潜水艦「アルクトゥル」は、多面的な形状とシャフトレス動力を考慮に入れ、より隠密になる。
『ロシア通信社ノーボスチ』は中央設計局『ルビーン』の代理人より伝えられた。
「ルビーン」は『アルミヤ-2022』展示会で、将来戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の概念設計「アルクトゥル」の能力についてのヴィジョンを示した。
「アルクトゥルの外観の新たな多面的形状は、艦の寸法の縮小及び先進アクティブコーティングと共に、ソナー反射信号を低減し、潜水艦の探知距離を減らします。
分散型シャフトレス動力装置を使用する完全な電気推進により騒音の低減が可能となり、2基のエンジンの存在により、ロケット艦の機動性と信頼性は向上します」
『ルビーン』の代理人は指摘した。
彼は、水中巡洋艦の主要特性は隠密性のままであるが、潜水艦の探知方法は絶えず発展しており、これは隠密性を保障する方法も変わらなければならない事を意味すると強調した。
騒音の低減は、アクティブ低周波システムが探知で増々大きな役割を果たしている事に繋がる。
「これらの解決法は、アルクトゥルを使用する最も有望な地域である高緯度北極圏の観点からも重要です。
この地域への関心は、今後数十年で高まるのみです。
多面的形状の輪郭は、浮上時の砕氷を簡単なものにし、それが発射筒のカバーに付着する事を許しません。
より優れた操縦性は、北極圏で位置を占める為に重要です」
対談者は締め括った。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年8月16日3時25分配信
【原子力潜水艦「アルクトゥル」は新たな兵器を装備すると設計局『ルビーン』は伝えた】
クビンカ (モスクワ州)、8月16日-ロシア通信社ノーボスチ
将来の第5世代戦略原子力潜水艦はミサイル兵器の改良を考慮に入れて排水量が20パーセント減り、その仮の名は「アルクトゥル」、登場時期は21世紀後半になる。
『ロシア通信社ノーボスチ』は中央設計局『ルビーン』の代理人より伝えられた。
「ルビーン」は『アルミヤ-2022』展示会で、将来戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の概念設計「アルクトゥル」の能力についてのヴィジョンを示した。
「ミサイル兵器の絶え間ない改良により、艦の戦闘能力を維持しながら艦内のミサイルの数を減らす事が可能となります。
これを考慮に入れ、更に建造方式の変更のお陰により、アルクトゥルの排水量は最新ロケット艦よりも20パーセント少なくなります。
その全長は134メートル、幅15.7メートル、乗組員は約100名です」
『ルビーン』の代理人は話した。
彼によると「新たなプロジェクト艦がボレイ-Aロケット艦シリーズと交代するのは、今世紀後半より前になるでしょう」

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年8月16日3時34分配信
【開発者は将来原子力潜水艦「アルクトゥル」で敵を探知する方法を明らかにした】
クビンカ (モスクワ州)、8月16日-ロシア通信社ノーボスチ
将来世代戦略的原子力潜水艦「アルクトゥル」は、ロボット工学~水中無人艇を使用して敵を早期に探知できる。
『ロシア通信社ノーボスチ』は海洋工学中央設計局『ルビーン』の代理人より伝えられた。
「ルビーン」は『アルミヤ-2022』展示会で、将来戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の概念設計「アルクトゥル」の能力についてのヴィジョンを示した。
「プロジェクトの多機能性は、今日においては未知な今世紀後半の条件での関連性を保障します。
アルクトゥルは戦略兵器のみならず、様々なクラスの無人装置の搭載が可能です。
小型及び中型の装置は艦の発射筒へ配置でき、大型装置の為には艦外配置が提供されます。
水中ロボット工学のお陰により、アルクトゥルは環境をより適切に表し、敵をより早く探知し、攻撃をより適切に回避します」
同社の代理人は話した。
彼は、新たなタイプの無人装置の出現により、水中ロケット巡洋艦の他用途潜水艦への変身が可能になる事を強調した。
現在、中央設計局『ルビーン』は、国防省の利益の為に「スロガート」、「クラヴェシン」と他のタイプの一連の無人艇を開発している。
ソ連/ロシア海軍の戦略原子力潜水艦(戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦)の設計を手掛けてきた海洋工学中央設計局『ルビーン』は、現在建造が進められている第4世代の戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの次世代(第5世代)の戦略原子力潜水艦の開発を2010年頃から水面下で進めていました。
[ロシアは第5世代潜水艦の設計作業を始めている]
第5世代戦略原子力潜水艦の開発作業の成果は、2012年から建造が始まった改「ボレイ」級(「ボレイ-A」)の設計にも取り入れられています。
これまでは殆ど情報の無かった第5世代戦略原子力潜水艦ですが、2022年8月15日から21日までモスクワ州クビンカの『愛国者公園』で開催される国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2022』で初めて概要が明らかにされました。

アルクトゥルАрктурは、アークトゥルス(うしかい座α星)の事です。

開発元の『ルビーン』は、第5世代戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アルクトゥル」は排水量が20パーセント少なくなると言っておりますが、これは「ボレイ-A」(水中排水量25000トン)と比べての話なので、水中排水量は2万トン程度になるようです。

「ボレイ」シリーズと同様にスクリューでは無くポンプジェット推進になり、機関は原子力ターボ・エレクトリック方式になるようです。
全長も「ボレイ-A」より約30メートル短い134メートル、幅15.7メートル、乗組員は約100名。
弾道ミサイルも、「ボレイ-A」の16基よりは少なくなるようです(12基)

「アルクトゥル」は弾道ミサイルの他に水中無人艇の搭載も可能であり、場合によっては水中無人艇母艦としても活動できるようです。

ただ、実際に建造されるのはかなり先になるようですが・・・
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