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長期修理を終えたロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは北極圏の演習へ参加する

『イズベスチヤ』より
2022年8月18日0時0分配信
【偉大なる航海:「アドミラル・レフチェンコ」は北方海上航路を護る】

プロジェクト1155対潜艦はロシアが所有する北極を保護に置く
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「鉄鮫の狩人」北方海上航路を閉鎖する。
ロシアのグループの構成には、近い内に大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」が加わる。
このロシア海軍の著名な代表は長年に渡り修理されていたが、今、それは復帰する。
今年には大型対潜艦北極圏の演習へ参加する。
専門家は、この艦は、主な脅威の1つが潜在敵の原子力潜水艦である北氷洋にとってよく適している事を指摘する。

[水中の守護者]
北方海上航路
海域のロシアグループは近い内に強化されると『イズベスチヤ』軍当局の情報筋より伝えられた。
その構成には、プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」が加わる。
最近まで、この艦は長期の修理に在った。
今、「レフチェンコ」は艦上での作業を完了し、試験へ入る準備を進めている。
特に、今年末までに更新された大型対潜艦の試験は北方海上航路海域で行なわれる。
情報筋が指摘したように、今後「アドミラル・レフチェンコ」北方海上航路で行動する艦グループへ補充される。

大型対潜艦は、潜水艦を捜索し、破壊する最も効果的な手段の1つと考えられている。
加えて、これは巡洋艦に匹敵する非常に大きな艦である。

「レフチェンコ」は長い間セヴェロモルスク港へ停泊していた。
その前には地中海から戻ってきた。
この時に大型対潜艦は重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共にシリア沿岸で行動した。

今、艦は復帰する。
それは今年末までに試験へ入り、北方海上航路ゾーンで何度かの演習を行なうと情報筋は説明した。

「北方海上航路ではどのような危険が有るでしょうか?
原子力潜水艦は氷の下の航行をマスターしています。
そして我々とアメリカは北極へ浮上しています。
従いまして、彼らはそこを潜水艦で脅かす事が出来ます」

元海軍総参謀長ワレンチン・セリヴァノフ提督は『イズベスチヤ』へ説明した。
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「私が思いますに、アドミラル・レフチェンコは近代化されているので、潜水艦の探知に適しています。
そして、それ(潜水艦)に対抗する兵器が有ります~ロケット魚雷と魚雷、言うまでも無く深海爆弾
一方、艦には現代的な対空防衛手段が有ります。
敵は、我々が北方海上航路を水中と空中の双方から確実に防護している事を知るでしょう」


プロジェクト1155大型対潜艦は当時の大洋艦としては非常に成功した例であると提督は付け加えた。

「近代化の後、それは更に5~10年は勤務します」
ワレンチン・セリヴァノフ
は確信する。

「それは割れた氷上を泳ぐ事が出来ます。
これは小型艦でも小型ロケット艦でも小型対潜艦でも無く、排水量1万トンに近い強力な大洋艦は北方海上航路にとって適した艦です。
大型艦は今は建造されておらず、既に作成されているものを維持し、近代化する必要が有ります。
このようにアドミラル・レフチェンコは更に勤務します」


[ソヴィエトの抜粋]
プロジェクト1155
によりソヴィエト時代に12隻の大型対潜艦が建造された。
現在も7隻が残っており、太平洋艦隊北方艦隊で勤務に就いている。
排水量約10000トンの艦は、巡洋艦の寸法には劣るものの、現代の海軍の大きな代表の1つと見なされている。

「アドミラル・レフチェンコ」は1982年に起工され、6年後にソヴィエト社会主義共和国連邦海軍へ受け入れられた。
プロジェクト1155艦へ託された主な任務は、敵原子力潜水艦を狩る事である。
大型対潜艦は、艦船部隊の一員として、そして自身で実行できる。
今日まで「レフチェンコ」とその兄弟は、ロシア海軍の対潜部隊の基礎を形成しており、近年中の廃止は計画されていない。

古くて実績のあるプロジェクト1155大型対潜艦はの兵器庫には、強力な水面下円形展望水中音響ステーション「ポリノム」が有る。
加えて、艦は100mm砲装置で武装している。
水中目標と戦う為、射撃距離90キロメートルの対潜ロケット魚雷複合体「ラストルブ-2」を持っている。
この弾は、指定海域まで空中を移動した後、通常の魚雷のように着水して目標へ進む。

1155シリーズ大型対潜艦の兵装構成には、2基の533mm魚雷発射管噴射推進装置が含まれる。
格納庫には、敵潜水艦との戦闘の為に特別に適応した2機のヘリコプターKa-27が駐留する。

艦は、射程12キロメートルの高射ミサイル複合体「キンジャール」2基と4基の6銃身速射砲AK-630により空中の打撃から護られる。

プロジェクト1155大型対潜艦はは長い間ロシア海軍の水上戦力の中核を成し、ロシア艦隊の存在が必要な所へ定期的に関わった。
艦は海賊から世界の船舶航行を保護する事を含め、人道的ミッションへ参加した。
このミッションで最も知られているのは、アデン湾で乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の乗組員を解放した「マルシャル・シャーポシニコフ」であった。

ロシアは過去10年間の半ば以来、北極でインフラを積極的に建設し、北方海上航路を援護する為の部隊を配置してきた。
軍管区に匹敵する統合戦略司令部「北方艦隊」が創設された。
北極の島には、沿岸ミサイル複合体「バル」「バスチオン」高射ミサイルシステムの部隊が配置されている。
極地の飛行場が再建され、戦闘機が配置されている。http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-6243.html

国防省は近年、他の地域の海上や地上から北極への部隊の移転へ定期的に取り組んでいる。
昨年、北方艦隊艦支隊は演習を行ない、その中で北方海上航路に沿った海上揚陸部隊の上陸へ取り組んだ。
様々な地域で極地沿岸を海軍歩兵部隊北極自動車化射撃部隊が襲撃した。

軍事的構成に加え、北極地域の開発は他にも有る。
ウラジーミル・プーチン大統領は昨年、ロシア北極圏へ自然保護に関連するインフラを作成すると言った。
これに加え、水上での人の救助の為、環境の保護の為に使用できる緊急事態省の為の基地が作成される。
予想されているように、気候の変動と最新砕氷船の就航に伴い、北方海上航路に沿った航海は一年中行なわれるようになる。



プロジェクト1155大型対潜艦の6番艦「ハバロフスク」は、1982年1月27日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)の『A.A.ジダーノフ記念造船工場』(現『北方造船所』)で起工されました。
1982年5月24日に「アドミラル・レフチェンコ」と改名されました。
1985年2月21日に進水し、1988年9月30日に就役しました。
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1989年5月1日に北方艦隊へ編入されました。

1990年5月16日から12月15日まで地中海への遠距離航海を行ない、シリアタルトゥース港を訪れ、アメリカ海軍航空母艦「サラトガ」を追跡しました。
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1993年8月~9月にも地中海への航海を行ない、フランストゥーロンを公式訪問しました。

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1996年にはグレートブリテンおよびアメリカとの合同演習へ参加し、同年11月には、バルト海から北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動する就役前の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」をエスコートしました。
[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

1999年10月から2001年7月まで建造元の『北方造船所』でオーバーホールを行ないました。

2007年12月~2008年2月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第2次地中海遠征(2007年12月~2008年2月)]

2008年12月~2009年3月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征にも同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第3次地中海遠征(2008年12月~2009年3月)]

しかし途中で「アドミラル・クズネツォフ」と別れ、アデン湾へ向かいました。
[駆逐艦「アドミラル・レフチェンコ」、ソマリア沖へ]

その後は重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流し、同艦と行動を共にしました。
[北方艦隊のピョートル・ヴェリキーとアドミラル・レフチェンコは地中海で任務を遂行する]

2010年後半にアデン湾で海賊対処任務に就き、8個船団の51隻の民間船(ギリシャ、エジプト、パナマ船籍)を護送しました。
(2010年6月11日出航、11月30日帰投)
この間、ジブチ、サラーラ(オマーン)、ハーコンスヴァーン(ノルウェー)、セウタ(スペイン)へ寄港しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」の対海賊当直】

2013年12月~2014年5月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征にも同行しましたが、途中で別行動となりました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-2014年5月)]

「アドミラル・レフチェンコ」セヴァストーポリを訪れた後、2014年7月初頭に帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは長期航海を終えて母港へ戻った]

2014年9月~10月に北極圏遠征を行ない、ノヴォシビルスク諸島まで進出しました。
(2014年9月6日出港、10月9日寄港)
この遠征には大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」の他に大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船「パミール」が参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【2014年9月6日~10月9日の北方艦隊艦船支隊のノヴォシビルスク諸島への航海】

2015年3月の北方艦隊の抜き打ち演習へ参加した後は外洋へ出る事も無くなり、事実上予備役となりました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で救助演習を行なう]

その後、「アドミラル・レフチェンコ」は修理され、艦隊へ復帰する事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはオーバーホールを行なう]

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2021年初頭にスネシュノゴルスク艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、本格的な修理が始まりました。
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2022年5月、「アドミラル・レフチェンコ」は修理後の点検の為にバレンツ海へ出航しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは修理を終えて現役に復帰した]

2022年6月13日には大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共にバレンツ海で対潜演習を行ないました。
『ロシアビジネスコンサルティング(RBC)』より
2022年6月13日16時31分配信
【北方艦隊はNATOの演習を背景にバレンツ海で演習を実施した】

その後も何度かバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で砲撃戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で海上戦闘訓練を実施した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にはセヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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2022年8月10日にセヴェロモルスク基地を出航し、通算11度目の北極圏への遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は11度目の北極遠征へ出発した]
「アドミラル・レフチェンコ」にとっては2014年以来8年ぶりの北極遠征になります。

8月14日にフランツ・ヨシフ諸島へ到着し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島へ到着した]

今回の北極遠征は、「アドミラル・レフチェンコ」の修理後の各種試験も兼ねているようです。
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