ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦アスコリドは試験を開始する

『タス通信』より
2022年8月18日19時7分配信
【『アク・バルス』はプロジェクト22800小型ロケット艦「アスコリド」の試験を発表した】
愛国者公園/モスクワ州、8月18日/タス通信
造船営団『アク・バルス』で建造されたプロジェクト22800小型ロケット艦の最初の生産艦「アスコリド」は完成し、試験を行なう。
『タス通信』は木曜日にフォーラム『アルミヤ-2022』のロビーで営団総取締役レナート・ミスタホフより伝えられた。

「今日において同プロジェクト艦の建造は全て御客様が決めたスケジュールに沿っており、全てを時間通りに高品質で完成させる為、全てに努力を払っております。
アスコリドについては、現在、全種類の試験が積極的に進んでおります」
彼は話した。
「時期的には、最初にツィクロン、次にアスコリドとなります」
ミスタホフは指摘した。
彼は、全てのシリーズ艦は高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」を搭載して引き渡すと付け加えた。
ミスタホフの評価では「これら(艦)は艦隊で非常に必要とされています」
ミスタホフは、『アク・バルス』がその企業の生産設備で3つの小型ロケット艦及び哨戒艦シリーズをスケジュールよりも前に建造していると付け加えた。
「私達は現在、プロジェクト22160、22800、21631艦、民間船の生産を進めています。
今日において、私達は決められた期日の前に艦の準備を整えており、先を行っています」
彼は話した。
「ですが、追加の時間を必要とする特定の改善を行なう必要が生じた時には問題が出てくる事も有ります」
造船企業のトップは認めた。
公開データによると、5隻のプロジェクト22800小型ロケット艦の建造契約は2016年に『ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』へ加入)と署名された。
建造は、『ゼレノドリスク工場』と『B.E.ブトマ記念造船工場』の生産設備で行なわれている。
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦であり、ロシア国内の複数の造船所で建造されています。
(サンクトペテルブルクの『ペラ』造船所で7隻、ケルチの『ザリフ』造船所で3隻、ゼレノドリスク造船所で2隻、コムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』で4隻)

ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』傘下)は、2016年8月に5隻の「カラクルト」を受注しました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]
ただし、最初の3隻の「カラクルト」は、同じく造船営団『アク・バルス』傘下であるクリミア半島のケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
[クリミア半島ケルチの造船工場『ザリフ』は生産設備を近代化する]

「ツィクロン」(工場番号801):2016年7月26日起工/2020年7月24日進水
「アスコリド」(工場番号802):2016年11月18日起工/2021年9月21日進水
「アムール」(工場番号803):2017年7月30日起工
2019年2月26日には『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で、同社が受注した4隻目の「カラクルト」となる「トゥーチャ」(工場番号804)が起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]
5隻目の「タイフーン」(工場番号805)は2019年9月11日に起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦タイフーンはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]
これで『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』)契約分5隻は全て起工されました。
造船営団『アク・バルス』建造艦の2隻目となる「アスコリド」は2021年9月21日に進水しました。
[カラクルト級小型ロケット艦アスコリド進水(2021年9月21日)]
その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められ、近い内に試験が始まります。
なお、『アク・バルス』建造艦の1隻目「ツィクロン」は既に洋上試験を全て完了していますが、未だ正式に就役していないまま黒海艦隊の一員として行動しています。

[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンはアゾフ海へ入った]
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