ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した

『タス通信』より
2022年8月23日1時50分配信
【駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海の演習において有翼ミサイルで目標を撃破した】
モスクワ、8月23日/タス通信
戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は、北方艦隊が行なっている多種打撃力グループ演習の枠組みで仮想敵水上艦へのミサイル打撃へ取り組んだ。
月曜日に北方艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。
「駆逐艦の乗組員は海上標的への有翼ミサイル・モスキートの射撃を実施しました。
戦闘訓練はバレンツ海エリアで行なわれ、一時的に民間海上航行の為に閉鎖されました」
北方艦隊は伝えた。
発射地点から標的までの距離は100キロメートルであった。
客観的観測データによると、目標は成功裏に撃破された。
以前、戦隊水雷艦「アドミラル・ウシャコーフ」乗組員は重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と連携し、バレンツ海で高射ミサイル及び砲の実弾射撃を伴う艦支隊の対空防衛の複合演習へ取り組んだ。
[ソブレメンヌイ級17番艦アドミラル・ウシャコーフ(旧ベッストラーシヌイ)]
ソ連/ロシア海軍向けのプロジェクト956駆逐艦の最終艦(17番艦)となった「ベッストラーシヌイ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)のジダーノフ記念造船工場(現『北方造船所』)で1988年4月16日に起工され、1991年12月28日に進水、1994年4月17日に就役、北方艦隊の第7大西洋作戦戦隊の第56駆逐艦旅団へ編入されました。

1995年5月6日から9日までノルウェーのオスロを訪問しました。
1995年12月21日から翌1996年3月22日まで行なわれた重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第1次地中海遠征(1995年12月-1996年3月)]



1997年9月下旬にイギリスのポーツマスを訪問しました。

1998年5月1日には第43ロケット艦師団へ転属しました。
1998年夏に荒天下の海上を航行中、蒸気タービン機関のボイラーが故障しました。
2000年から2004年までセヴェロドヴィンスクの艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』でオーバーホールが行なわれました。

2004年6月29日付で「アドミラル・ウシャコーフ」と改名されました。
2004年10月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の北東大西洋遠征へ同行しました。
以後は遠距離航海には参加していませんが、時々バレンツ海へ出て演習を行なっていました。
2015年7月初頭にバレンツ海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃演習を行なう]
2016年6月8日からバレンツ海で砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]
2016年8月15日にも砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
2017年8月24日、「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海で130mm砲による対空射撃及び機雷掃討訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm砲の射撃訓練を行なった]
2017年8月26日には沿岸目標への対地砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは対地砲撃訓練を実施した]
2017年9月14日から始まった北方艦隊の演習にも参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
2017年9月15日には、北方艦隊の艦上戦闘機Su-33が「敵役」となり、Su-33の航空攻撃を撃退する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]
2017年9月18日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にルイバチー半島近辺で海上標的と沿岸目標へ130mm砲による砲撃を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはルイバチー半島付近で130mm砲の砲撃訓練を行なった]
2017年9月19日にはバレンツ海の海上標的へ対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]
2017年9月20日には高射ミサイル及び艦砲によりミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]
2018年5月26日、「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海へ出航し、AK-130 130mm連装砲による対空砲撃及び機雷掃討訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲を発射した]
2018年5月28日にはバレンツ海の沿岸目標へ2基のAK-130 130mm連装砲(合計4門)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは地上目標へ130mm連装砲を発射した]
その後、2018年6月13日から始まった北方艦隊の大演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習がバレンツ海で始まった]
[ロシア海軍北方艦隊の大演習はバレンツ海で続けられている]
2018年6月22日、小型ロケット艦から発射されたミサイル標的を高射ミサイル複合体「ウラガーン」により撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で高射ミサイルを発射した]
2018年6月23日、「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]
2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
2018年8月18日にバレンツ海で砲撃訓練を行ない、AK-130 130mm連装砲及びAK-630M 30mmガトリング砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲と30mm機関砲の実弾射撃を行なった]
その後は海上へ出る事は無く、2019年春には、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の傘下に在るムルマンスクの『第35艦船修理工場』の岸壁へ回航されました。

しかし、『第35艦船修理工場』では重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事が優先された為か、「アドミラル・ウシャコーフ」の修理は棚上げされました。
2020年12月下旬になって、ようやく「アドミラル・ウシャコーフ」を修理後に現役復帰させる事が決まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを行ない、2021年末に復帰する]
オーバーホールの後、セヴェロモルスク基地で基礎訓練を行ない、2021年6月24日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを終えてバレンツ海へ出航した]
6月27日にはAK-130 130mm連装砲による対空、対地、対艦砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130㎜連装砲の実弾射撃訓練を実施した]
2022年7月22日にバレンツ海へ出航して砲撃戦闘訓練を行ない、その後も数日間に渡り各種の洋上訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦隊水雷艦(駆逐艦)アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃戦訓練を実施した]
8月17日から始まった北方艦隊のバレンツ海(北極圏)演習へ北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)を始めとする10隻以上の水上艦と潜水艦、航空部隊と共に参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏の演習へ参加する]
8月20日には「ピョートル・ヴェリキー」と共に対空防衛演習で艦対空ミサイルと130mm連装砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で艦対空ミサイルと130mm連装砲の実弾射撃を実施した]
8月22日にバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
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