ロシア海軍の原子力潜水艦は新たな吸音タイルを装備する
- カテゴリ:ロシアの潜水艦


『イズベスチヤ』より
2022年9月6日0時0分配信
【静かな港:ロシアの潜水艦は新たな保護コーティングを得る】
革新的な素材は潜水艦を水中音響(ソナー)探知から保護し、メカニズムの騒音を隠す
ロシアの潜水艦は見つけにくくなる。
それは、敵の水中音響ステーション(ソナー)から保護する最新コーティングを得る。
これは新世代の特殊素材から製造され、殆ど目立たなくなる。
専門家によると、このような「メッキ」は同時に2つの機能を果たす~艦のメカニズムの動作による騒音を打ち消し、更に敵のソナーの信号を吸収し、潜水艦を探知できないようにする。
これを最初に得るのは、現在建造中の「ボレイ」と「ヤーセン」になる。
[目立たず、静粛な]
軍当局は潜水艦へ最新コーティングを装備する為の作業スケジュールを承認したと国防省の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
先ず第一に、これは建造中の戦略水中ロケット艦「ボレイ」と多機能潜水艦「ヤーセン」が受け取る。
その後は、計画修理を行なう他の潜水艦への装備が計画されていると情報筋は説明した。
対談者はコーティングの構成は公開しなかった。
元水中ロケット艦の艦長イーゴリ・クルディンによると、最初、このような艦はコーティング無しで建造されたが、最初の近代化の後、それを手に入れた。

「それは、特殊なゴムが貼り付けられていました」
彼は『イズベスチヤ』へ話した。
「それは、対ソナーコーティング『メドゥーザ』型と呼ばれていました。
それは2つの機能を果たすと考えられていました。
1つ目は、潜水艦の内部の騒音の除去です。
そして2つ目は、ソナーの反射を著しく減らし、いわゆるソナービームを打ち消す事です。
勿論、科学はその場所で止まってはおらず、現在使用されているコーティングは、その品質においてより効果的になります。
これにより、敵が艦のメカニズムの騒音を探知する事はより困難となり、更にはアクティブソナーにとっての視認性も減少します。
先ず第一に、新たなコーティングは最も価値のある戦闘ユニット~ボレイ型水中ロケット艦とプロジェクト"ヤーセン"潜水艦へ設置しなければならない事は明白です」
以前、北方艦隊の第31潜水艦師団司令官ステパン・ケリバス少将は『イズベスチヤ』のインタビューで、戦略水中ロケット艦の主な任務は、隠密性が失われるのを許さない事であると話した。

「多目的潜水艦は、潜在敵潜水艦を探し、猫と鼠の追いかけっこをしています。
我々の海上ミサイル発射機と16基の弾道ミサイルが気付かれない事を保持する為、私達はあらゆる事を行なう義務があります。
敵潜水艦との接触が発生したとしても、私達はあらゆる機会を利用し、出来るだけ迅速に隠密性を回復しなければなりません:疑わしい海域から逃れ、可能な限り隠れ、氷丘脈、北極圏に住む動物の生物的騒音を利用します。
艦が浮上し、厚い氷の縁に寄り添い、氷結するまで。
このような位置では、戦闘指揮信号を受信する能力を保持しているにもかかわらず、潜水艦の探知は事実上不可能です」
少将は説明した。
[潜水艦隊の将来]
第4世代のプロジェクト955「ボレイ」と955A「ボレイ-A」ロケット艦は、今世紀中期までロシア海軍の戦略核戦力の基礎とならなければならない。
このような艦は、各々が16基の大陸間弾道ミサイルR-30「ブラヴァー」を搭載している。
この製品は9000キロメートル以上の距離を進む事が出来る。
水中巡洋艦「ボレイ-A」の完全な一斉射撃は数十個の目標を破壊できる。
ミサイルには分離弾頭が装備されており、弾頭の迎撃は殆ど不可能である。
現在、近代化されたプロジェクト955A「ボレイ-A」の下で水中ロケット艦が建造されている。
新たなヴァージョンでは、艦は、いわゆる瘤が無い状態となり、操舵室のすぐ後ろにミサイル発射プラットフォームがある。
巡洋艦の艦首部分の特徴的な突起は無くなり、その輪郭はより流線形になった。

海軍司令部は、近代化された「ボレイ」が水中移動時により操艦しやすくなり、静粛になる事を既に指摘している。
加えて、これらは改善された兵器制御システムを得た。
最後に、新たな輪郭は潜水艦が深度をより長く保つ事を可能にする。
計画によると、2020年代末までに計12隻の「ボレイ」が建造される。
今日までに、これらの内の5隻が戦闘勤務に就いている:「ユーリー・ドルゴルーキー」、「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジミール・モノマーフ」、「クニャージ・ウラジーミール」、「クニャージ・オレグ」
建造された艦は、北方艦隊と太平洋艦隊へ均等に配分される。
再軍備プログラムによると、ロシアの核の三本柱の海上構成は、最終的には完全に「ボレイ」へ移行しなければならない。
現在、ソヴィエト時代に建造されたプロジェクト667BDRM「デリフィン」潜水艦は未だ残っているが、新しいプロジェクト955艦が到着すれば、これらは除籍される。
第4世代多目的潜水艦「ヤーセン」シリーズの作成は1993年に始まった。
トップ艦の建造には20年掛かった。
「セヴェロドヴィンスク」と命名された潜水艦は、2014年にようやく海軍へ引き渡された。
続くシリーズ艦は、既に近代化プロジェクト885M「ヤーセン-M」により建造されている。
これらの潜水艦は魚雷と、そして更に最新の有翼ミサイルを装備する。
そのお陰により、水上艦と潜水艦のみならず、地上目標へも打撃を与える事が出来る。
艦の撃破の為には超音速の「オーニクス」を使用でき、陸上施設への打撃の為には射程1500キロメートル以上の「カリブル」が意図されている。
これに加え、『イズベスチヤ』が記したように、プロジェクト885M艦は極超音速ミサイル「ツィルコン」の最初の搭載艦となる。
現在、プロジェクト「ヤーセン」の代表3隻が居る。
潜水艦「セヴェロドヴィンスク」と「カザン」は北方艦隊、「ノヴォシビルスク」は太平洋艦隊で勤務に就く。
今年中には潜水艦「クラスノヤルスク」が竣工し、太平洋艦隊へ引き渡されなければならない。
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