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遠洋実習航海を行なっているロシア海軍バルト艦隊の練習艦スモーリヌイはウラジオストクへ到着した

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『タス通信』より
2022年9月15日11時44分配信
【練習艦「スモーリヌイ」は北極移動の枠組みでウラジオストクへ到着した】
ウラジオストク、9月15日/タス通信

バルト艦隊練習艦「スモーリヌイ」は、遠距離航海士航海の第2段階の枠組みでウラジオストクへ到着した。
木曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「太平洋艦隊の沿海地方多種戦力小艦隊の第33埠頭で艦長ドミトリー・パラヒン2等海佐は、S.O.マカロフ記念太平洋海軍高等学校校長オレグ・ジュラブレフ少将に出迎えられました。
練習艦スモーリヌイから航海士実習を終えたサンクトペテルブルク海軍研究所の200名以上の生徒が下船しました。
彼らは飛行機で学校へ戻ります。
近い内に、彼らと交代するS.O.マカロフ記念太平洋海軍高等学校の生徒が艦へ到着し、次の航海士航海任務の遂行へ着手します」

広報サービスは伝えた。

「スモーリヌイ」は、『ロシア海軍の日』の直後の8月1日にクロンシュタットから現在の航海へ出発した。
将来の士官は北極横断中、北方海上航路上の15000海里を進み、バルチースク、セヴェロモルスク、ソロヴェツキー諸島、エムマ湾、ペトロパヴロフスク・カムチャツキーを訪れた。
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「スモーリヌイ」に乗艦した若い航海士は専門実習を行ない、当直士官の代理として当直へ就き、艦の組織に関する知識を向上させた。

ウラジオストクへの滞在中、練習艦「スモーリヌイ」は物資を完全な基準まで補充し、乗組員の短い休養の後、マカロフ記念太平洋海軍高等学校の生徒を乗せ、復路に沿って遠距離航海を続ける。



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プロジェクト887練習艦の1番艦「スモーリヌイ」は、ポーランドシュチェチン造船所で1974年4月23日に起工され、1976年1月8日に進水し、1976年6月30日にソヴィエト連邦海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

2010年秋からブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ない、完了後、2013年8月30日にクロンシュタットへ戻りました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

2014年6月にはロシアフランスへ発注し、サンナゼール造船所で艤装中の「ミストラル」級ヘリコプター母艦の乗組員400名を乗せてサンナゼールへ向かいました。
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[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]

しかし、フランスロシアへの「ミストラル」級売却をキャンセルした為(支払った代金はロシアへ返金)、2014年12月末にクロンシュタットへ戻りました。
[ヘリ空母ミストラル級乗員のロシア海軍将兵はクロンシュタットへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の乗員団は解散した]

2015年7月から士官候補生の練習航海を開始し、アンゴラ共和国ルアンダ赤道ギニアマラボスペインラス・パルマス・デ・グラン・カナリアへ寄港しました。

2016年7月1日から10月3日まで士官候補生の練習航海を行ない、マルタ島ヴァレッタ黒海艦隊基地セヴァストーポリへ寄港しました。

2019年にはクロンシュタット海洋工場でオーバーホールが行なわれました。
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2020年7月7日から10月末まで士官候補生の練習航海を行ない、北方艦隊基地セヴェロモルスク黒海艦隊基地セヴァストーポリへ寄港しました。

2021年6月29日から10月31日まで士官候補生の練習航海を行ない、セヴェロモルスクセヴァストーポリへ寄港しました。
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2022年7月1日、「スモーリヌイ」は士官候補生の練習航海の為、クロンシュタットから出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦スモーリヌイは練習航海へ出発した]

その後、カリーニングラード州バルチースクへ寄港し、7月5日に同港から出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦スモーリヌイはバルチースクを出航し、セヴェロモルスクへ向かった]

7月11日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦スモーリヌイは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、7月下旬に一旦クロンシュタットへ戻り、8月1日に再び出航、8月11日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦スモーリヌイは北極海を通過して極東へ行く]

セヴェロモルスクへ数日間滞在した後に出航し、北極海(北方海上航路)を通過して9月11日にカムチャツカ半島ロシア太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスク(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦スモーリヌイは北極海を通過してカムチャツカの原潜基地ヴィリュチンスクへ到着した]

その後にペトロパヴロフスク・カムチャツキーを出航し、9月15日にウラジオストクへ到着しました。

今後、「スモーリヌイ」ウラジオストク太平洋海軍高等学校の生徒を乗せ、同じルート(北極海)を通過して母港への帰路に就きます。


北極海を通過する実習航海は、以前に同型艦「ペレコプ」が2度実行しています。
[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]
[2019年度の練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2019年7月-12月)]
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