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太平洋艦隊のオスカーII級原潜3隻は2020年までに近代化される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【3隻の原子力潜水艦プロジェクト949A「アンテイ」は近代化される】
2013年4月3日

極東造船・艦船修理センター(統合造船業営団へ加入している)は、2020年までに太平洋艦隊の3隻の多用途原子力潜水艦プロジェクト949A「アンテイ」(NATO分類「オスカーII」)の近代化を提供する。
極東造船・艦船修理センターは発表した。

「太平洋艦隊の戦闘即応部隊を維持する為、我が極東造船・艦船修理センターは、3隻の原子力潜水艦プロジェクト949Aの近代化に関しまして、2020年までの国家軍備プログラムの期間内に締結した契約により提供させて頂きます」
極東造船・艦船修理センターは説明した。

センターは指摘した。
「太平洋艦隊のアンテイの契約履行は、2013年から開始する事が出来ます」

以前、『インタファクス』ロシア連邦国防省の情報提供者より伝えられた所によると
「ヴィリュチンスクの北東修理センターの施設では原子力潜水艦の修理を行なえない事に関連し、極東造船・艦船修理センターの沿海地方の工場へ修理を移管する決定が下されました」

潜水艦プロジェクト949Aは、航空母艦打撃グループと戦う為に設計された。
主要兵装は対艦ミサイル「グラニート」(24発のミサイル)であり、更には6門の魚雷装置には28本の魚雷或いはロケット魚雷が装弾される。
現行の計画によれば、近代化によって「グラニート」「オーニクス」と交換される予定である。

1982年から1996年までの期間中、セヴェロドヴィンスクでは、18隻が予定されていたプロジェクト「アンテイ」潜水艦の内の11隻が完成した。
完成した原子力潜水艦の1隻-「クルスク」は、2000年に事故で失われた。
トップ潜水艦「クラスノダール」は、現在、解体されている。


【『極東造船・艦船修理センター』公式サイト】

【『極東造船・艦船修理センター』傘下の企業】
[ウラジオストク]
公開株式会社「第92労働指令・赤旗授与艦船修理工場」
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公開株式会社「艦船修理センター"ダーリ・ザヴォード"」
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[ボリショイ・カーメニ]
公開株式会社「極東工場"ズヴェズダー"」
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[ハバロフスク]
公開株式会社「ハバロフスク造船工場」
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[コムソモリスク-ナ-アムーレ]
公開株式会社「アムール造船工場」
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[ヴィリュチンスク]
公開株式会社「北東修理センター」

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2011年12月中旬、ロシア海軍プロジェクト949Aは主要ミサイル兵装を換装する近代化を実施すると報じられました。
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[オスカーII級ミサイル原潜は「オーニクス」と「カリブル」を装備する]

2012年12月下旬、ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、近代化されるプロジェクト949A(949M)は、新世代多用途原潜と共に2020年以降の戦略非核戦力の一翼を担うと発言しました。
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[ロシア海軍の戦略非核戦力は多用途原潜と原子力巡洋艦から成る]

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より。
【プロジェクト949A「アンテイ」(NATOコード名「オスカーII」)】
現在、太平洋艦隊には5隻が在籍しています。

K-132「イルクーツク」:1988年就役、ボリショイ・カーメニで修理中
K-442「チェリャビンスク」:1990年就役、予備役(北東修理センターで修理待ち)
k-456「トヴェリ」:1992年就役
K-186「オムスク」:1993年就役
K-150「トムスク」:1996年就役、ボリショイ・カーメニで修理中


今回の記事によると、「2020年までの国家軍備プログラム」により、太平洋艦隊所属艦の内の3隻が近代化されるとの事です。
(上記5隻の内、どの3隻が近代化されるのかまでは明らかにされていませんが)
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しかし、ヴィリュチンスク「北東修理センター」には原潜の大規模な修理や近代化を実施する能力が無い為、近代化は沿海地方の工場で行なわれます。
[ショイグ国防相は「修理中」のアクラ級原潜ブラーツクを視察した]

記事中では明言されていませんが、「沿海地方の工場」ボリショイ・カーメニ極東工場「ズヴェズダー」を指しています。


プロジェクト949A以外のロシア海軍現用原子力潜水艦では、プロジェクト945/945Aプロジェクト971が近代化されます。
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]
[全てのアクラ級原潜はオーバーホールと近代化改装が行なわれる]

この内、太平洋艦隊にはプロジェクト971多用途原子力潜水艦6隻が配備されており、こちらも「ズヴェズダー」工場で近代化されることになるようです。
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