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ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対艦ミサイル迎撃訓練を実施した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年10月6日10時0分配信
【フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は仮想敵の「ミサイル」を追跡した】

フリゲート「マーシャル シャポシニコフ」(元プロジェクト1155大型対潜艦)の乗組員は、ピョートル大帝湾での演習中に仮想敵のミサイル攻撃を撃退した。
10月6日・木曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。


演習計画の下、偵察手段は仮想敵水上艦の内の1隻による有翼ミサイルの発射を記録し、その後、データは近辺ゾーンに居たフリゲートへ速やかに送信された。

太平洋艦隊の代理人によると、フリゲートの対空防衛班は仮想敵対艦ミサイルを適時に探知し、そのコースを追跡した。
ミサイルが攻撃ゾーンへ接近した時、艦の乗組員は対空防衛手段により目標を仮想破壊した。
攻撃を撃退する際、「マルシャル・シャーポシニコフ」の乗組員は電波電子防衛手段を使用した。

演習中の空中目標は、艦の戦闘情報管理システムが電子方式でシミュレートした事を太平洋艦隊広報サービスは説明した。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、当初はプロジェクト1155大型対潜艦であり、1986年に就役した。
2015年から近代化が行われ、その後、2021年に復帰した。

作業の過程で艦は対潜及び対空システムに加え、最新打撃ミサイル兵器複合体「カリブル-NK」と、そして更に最新の砲兵器を受け取った。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月下旬には駆逐艦「ブールヌイ」と共に中国青島港を訪れ、中国海軍との合同演習『平和の使命-2005』へ参加しました。
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2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されました。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されました。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

近代化改装開始から1年以上経った2017年8月には、「マルシャル・シャーポシニコフ」の為に、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も発注された事が明らかになりました。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】
(つまり、当初は「ウラン」対艦ミサイルのみを装備するつもりだったが、その後、「カリブル」も装備する事になった)

「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に、3S-14発射機100mm単装砲2番砲塔の在った場所に設置されました。
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2018年2月16日、「マルシャル・シャーポシニコフ」で、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)]

2019年11月13日までに乾ドックを出ました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート(大型対潜艦)マルシャル・シャーポシニコフはウラジオストクの乾ドックを出た]

その後、『ダーリザヴォード』の岸壁で艤装工事が進められました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」AK-100 100mm砲の1番砲塔も撤去され、代わりにロシア海軍の新世代水上艦にも装備されているA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲が設置されました。

[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は新たな100mm砲を得る]

更に、最新の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の装備も検討されています。
(未だ実際に装備はされていませんが )
[近代化されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最新高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

2020年7月10日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を開始した]

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その後、一旦ウラジオストクへ戻り、8月13日には再び洋上試験の為に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を続ける]

9月15日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将「マルシャル・シャーポシニコフ」を視察しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊司令官は近代化改装されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"を視察した]

10月19日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は工場航行試験の第2段階を実行する為にウラジオストクを抜錨し、日本海へ出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は洋上試験の第2段階実施の為に日本海へ出航した]

その後、ウラジオストクへ帰投し、11月6日には艦船修理工場『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最終洋上試験の準備の為にドックへ入った]


兵装の試験を行なう為、12月15日に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は兵装試験を行なう為、日本海へ出航した]

12月24日、A-190-01 100mm単装砲対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海でA-190-01 100mm砲と対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった]

12月28日に再び対艦ミサイル「ウラン」を発射しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で再び対艦ミサイル"ウラン"を発射した]

この時期に「カリブル」の発射試験も行なわれたようですが、失敗しました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」は、2021年1月から港内に停泊した状態で乗組員の各種訓練~第1錬成任務K-1を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はウラジオストク港内で乗組員の錬成訓練を行なった]

2021年3月には海上での乗組員の各種訓練~第2錬成任務K-2へ移行し、3月4日には他の太平洋艦隊の水上艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

4月4日にはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

2021年4月6日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を地上目標へ発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
ミサイル日本海から発射され、距離1000km以上離れたタタール海峡西岸のシュルク岬(ソヴィエツカヤ・ガヴァニの北方)の標的へ命中しました。
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翌4月7日、今度は水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)を発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で対艦ミサイル"カリブル"を発射した]

4月8日には無人機を使用して地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で艦砲射撃訓練を行なった]


2021年4月27日、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、正式に太平洋艦隊へ復帰しました。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

2021年5月初頭に遠距離航海へ出発し、その後、太平洋中央部太平洋艦隊の大規模演習へ参加し、7月8日に帰投しました。

[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年11月中旬にピョートル大帝湾で近代化された通信システム、対空防衛システム、レーダーの洋上試験を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月11日12時0分配信
【太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は艦の新たなシステムの航行試験の為に海上へ出た】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月12日14時30分配信
【太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対空防衛訓練を実施した】

2021年12月1日からロシア連邦軍の新年度が始まり、「マルシャル・シャーポシニコフ」は12月6日に洋上演習を行なう為に日本海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"とコルベット"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で戦闘訓練を行なう]

その後、ウラジオストクへ帰投し、12月14日に戦闘訓練の為、再び出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で戦闘訓練を行なう]

翌12月15日、新型対潜ミサイル「オトヴェート」を発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で新型対潜ミサイル"オトヴェート"を発射した]


2022年1月14日にウラジオストク港内で対空防衛訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」とロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフはウラジオストク港で対空防衛訓練を実施した]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

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2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」短距離艦対空ミサイル「キンジャール」を海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習において対空ミサイルを水上目標へ発射した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはコルベット3隻と共にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSは、浮上している潜水艦へ直接に通信文を届けるという珍しい訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の艦載ヘリコプターは潜水艦へ直接に通信文を届ける訓練を実施した]

なお、時期と場所から見て、この時、「マルシャル・シャーポシニコフ」艦載ヘリコプター日本の領空を侵犯した可能性が有ります。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月2日発表
【推定ロシア機による領空侵犯について】

3月3日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海で対空防衛演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
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その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入り、3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」他5隻は別行動を取り、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」の先導で未だ流氷が有るオホーツク海中央部を横断し、3月14日までに宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月17日、ウラジオストクへ帰投する前のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「ワルシャワンカ」潜水艦(おそらくは最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)と「対決」する演習をピョートル大帝湾で実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で「ワルシャワンカ」級潜水艦と「対決」した]

3月18日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習を終えてウラジオストクへ帰投した]

4月7日にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した]


2022年5月20日、他のロシア太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクを出航し、5月末に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、6月上旬に太平洋で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]
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演習が終わった後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」は本隊と別れ、フィリピンへ向かいました。
(本隊は6月23日にウラジオストクへ帰投)

6月22日にフィリピンマニラ港へ寄港しました。
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6月23日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はフィリピンのマニラ港訪問を終えて出航した]

6月25日にベトナムカムラン港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はベトナムを訪れた]

6月28日にカムラン港から出航し、南シナ海で戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

7月5日に東シナ海機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は東シナ海で機雷掃討訓練を実施した]

7月8日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は太平洋演習と東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

7月31日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた観艦式へ参加しました。
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8月10日にウラジオストクを出航してオホーツク海へ行き、8月20日に宗谷海峡を西進して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦船、宗谷海峡通過(2022年8月20-21日)]

8月23日にピョートル大帝湾対潜ヘリコプターKa-27PLと共に対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」と2機のヘリコプターKa-27PLはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した]


2022年9月1日から始まったロシア東方軍管区の戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加し、日本海(ピョートル大帝湾)で対潜戦闘訓練、機雷掃討訓練、対艦砲撃訓練、対空戦闘訓練、対水中破壊工作防衛訓練を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加しているロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で実弾射撃訓練を実施した]

戦略演習『ヴォストーク-2022』が終わった後、9月9日に宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入った]

その後、「マルシャル・シャーポシニコフ」『ヴォストーク-2022』へ参加したロシア太平洋艦隊中国海軍の艦船部隊と合流して太平洋へ入り、合同パトロールを開始しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加したロシア海軍と中国海軍の艦は太平洋で合同パトロールを開始した]

ロシア太平洋艦隊中国海軍の艦船部隊は、太平洋上で捜索救助訓練や対空戦闘訓練などを行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加したロシア海軍と中国海軍の艦は太平洋で合同パトロールを続けている]
ロシア海軍中国海軍の艦は、ベーリング海(アリューシャン列島沖)へ進出しました。
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その後、ロシア海軍中国海軍の艦は太平洋を南下し、9月27日に犬吠埼沖及び御蔵島八丈島の間を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月27日公表
【中国及びロシア海軍艦艇の動向について】

9月28日~29日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月29日公表
【中国及びロシア海軍艦艇の動向について】

ロシア海軍の艦は9月29日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月30日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

10月初頭にウラジオストクへ帰投しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』及び中国海軍との太平洋合同パトロールへ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

10月6日にはピョートル大帝湾対艦ミサイル迎撃訓練を行ないました。
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