プロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は2022年12月にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する

『タス通信』より
2022年10月26日9時12分配信
【新たなステルスコルベット「リェーズキー」は12月に太平洋艦隊へ引き渡せる】
モスクワ、10月26日/タス通信
『アムール造船工場』で建造された最新多目的コルベット「リェーズキー」は今年12月にロシア太平洋艦隊へ引き渡せる。
『タス通信』は造船業界の情報筋より伝えられた。
「コルベット"リェーズキー"の太平洋艦隊への御引き渡しは、今のところは2022年12月に計画されております」
彼は明らかにした。
『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。
以前、艦の引き渡しは何度も延期されており、以前の期日は10月後半と言われていた。
『アムール造船工場』(『統合造船業営団』へ加入)広報サービスによると、2022年4月に「リェーズキー」は工場航行試験へ入った。
プロジェクト20380多目的警備艦(コルベット)「リェーズキー」は2016年7月1日に『アムール造船工場』で起工された。
2021年7月1日にコルベットは船台を離れ、試験及び発注者への引き渡しの準備の為、2021年11月に輸送ドック「ゼーヤ」によりウラジオストクへ送り届けられた。
「リェーズキー」は『アムール造船工場』で建造された第4のプロジェクト20380艦である。
同プロジェクトコルベットの主要対艦兵装は、2基の4連装傾斜式コンテナ発射装置で構成され、各々が4基の対艦ミサイルKh-35から成る2基の対艦ミサイル複合体「ウラン」である。
近海ゾーン多目的コルベット/・プロジェクト20380/20385の建造にはステルス技術が使用されている。
艦の物理的フィールドを低減する為、最新の成果が使用されている。
ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市の『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。



[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。
5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]
『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」の「花嫁」には、工場のコルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。


輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】
10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。


2021年11月上旬、ウラジオストクの『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]
当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]
「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月の開始が予定されていましたが実現せず、出航前の消磁作業が始まったのは4月上旬になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は洋上試験開始前の消磁作業を行なっている]
4月13日、「リェーズキー」は洋上試験の最初の段階~工場航行試験を開始する為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を開始した]
その後も工場航行試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を続けている]
工場航行試験が終わった後、最終洋上試験となる国家試験が行なわれ、それが終わればロシア海軍への引き渡しの準備が整います。
「リェーズキー」のロシア海軍への引き渡しは2022年12月に予定されています。
新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380)は、現在までに計12隻が起工され、このうち7隻がロシア海軍へ引き渡されています。
20380は、サンクトペテルブルクの『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)とコムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』で建造されています。
[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号550)
「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号531)
「ボイキー」Бойкий(建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号532)
「ストイーキー」Стойкий(建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号545)
「リェチーヴイ」Ретивый/「メルクーリイ」Меркурий(建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2022年末就役予定
黒海艦隊に配備予定(艦番号535)
「ストローギー」Строгий(建造番号1008)
2015年2月20日起工/2023年就役予定
黒海艦隊に配備予定
[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号333)
「グロームキー」Громкий(建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号335)
「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号339)
「リェーズキー」Резкий(建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年7月1日進水/2022年就役予定
太平洋艦隊に配備予定(艦番号343)
「グローズヌイ」Грозный(建造番号2105)
2021年8月23日起工
太平洋艦隊に配備予定
「ブラーヴイ」Бравый(建造番号2106)
2021年9月29日起工
太平洋艦隊に配備予定
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