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ロシア海軍への高射ミサイル-機関砲複合体パーンツィリ-Mの引き渡しは既に始まっている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年10月26日3時39分配信
【海軍への対空防衛複合体「パーンツィリ-ME」の引き渡しは始まっていると『ロステック』は伝えた】
モスクワ、10月26日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍の艦の為の最新高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-ME」の生産品の引き渡しは始まっている。
『ロシア通信社ノーボスチ』『ロステック』の兵器複合体産業局長ベクハン・オズドエフより伝えられた。

「現在、ロシア海軍の艦船への複合体パンツィリ-MEの生産品の引き渡しが進んでおります」
オズドエフ
は指摘した。

産業局長が明らかにしたように、特に黒海では、海上版「パーンツィリ」で武装した小型ロケット艦の試験が完了している。
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彼は更に、以前にバルト艦隊は、この対空防衛複合体を武装として有するプロジェクト22800小型ロケット艦「オジンツォボ」を受け入れた事を想い起こした。
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公開情報源によると、今日において「オジンツォボ」は、ロシア海軍の戦闘編制で海上版「パーンツィリ」を装備する唯一の艦である。

「パーンツィリ-ME」は、ホールディングス『高精度複合体』『シプノフ記念トゥーラ機器製造設計局』により開発され、2017年のサンクトペテルブルク国際海軍サロンで初めて発表された。
複合体は、陸上版「パーンツィリ-SM」をベースに作成された。
戦闘モジュール「パーンツィリ-ME」は地上版とは異なり、12基ではなく8基の高射誘導ミサイルを装備し、そして更に2連装では無く6連装の30mm機関砲を装備する。

公開情報源によると、「パーンツィリ-ME」は、高度2~1500メートルで20キロメートルまでの距離でミサイルによる空中目標の撃破が可能である。
複合体高射機関砲は、4キロメートルまでの距離で目標を破壊できる。
「パーンツィリ」から目標への最大射撃速度は、毎秒1キロメートルに達する。



[ロシア海軍の新たな高射複合体パーンツィリ-Mは超低高度目標へ対処する]
ロシア海軍高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」は、高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-S1」(SA-22グレイハウンド)の艦載ヴァージョンであり、ソヴィエト時代に開発された高射ミサイル-機関砲複合体「コールチク」の後継として開発されました。

「コールチク」


「パーンツィリ-S1」

[パーンツィリ-Mは近い将来にロシア海軍へ採用される]
[ロシア海軍は2016年から高射複合体パーンツィリ-Mを受け取る]
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mの生産準備は進められている]

2015年8月下旬には、「パーンツィリ-M」の最初の購入契約が締結されました。
[ロシア海軍の為に3基の新型高射複合体パーンツィリ-Mが発注される]
[新型高射複合体パーンツィリ-MEの量産が始まる]
[ロシア海軍は最初の新型高射複合体パーンツィリ-MEを受領する]

当初、「パーンツィリ-M」の洋上試験は、黒海艦隊大型ロケット艇R-71「シューヤ」(1985年8月23日就役)で実施される予定でした。
[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]

しかし、「シューヤ」への搭載作業は予定よりも遅れ、完了は2021年初頭にずれ込みました。
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この為、プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の3番艦「オジンツォボ」(2020年11月21日就役)が「パーンツィリ-M」の最初の洋上試験を実施する事になりました。
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「オジンツォボ」は、就役前の2020年10月中旬頃、初めてバルト海高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」の射撃試験を行なっています。
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦3番艦オジンツォボは高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mの発射試験を行なった]
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦3番艦オジンツォボはバルト海で再び高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを発射した]

本来の「パーンツィリ-M」試験艇である「シューヤ」も、2021年春から「パーンツィリ-M」の洋上試験を開始しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは黒海で新型高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mの試験射撃を行なった]
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「シューヤ」による「パーンツィリ-M」の洋上試験は2022年1月末まで続き、同年2月には「パーンツィリ-M」は撤去されました。
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今後、「パーンツィリ-M」は、プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の後続艦、大規模な近代化改装が進行中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」、現在建造中のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦「イワン・ロゴフ」型、今後建造されるプロジェクト22350Mフリゲートなどに装備されます。

プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦
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