ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦トゥーラはロシア連邦軍の戦略核抑止戦力の演習で弾道ミサイル「シネーワ」を発射した
- カテゴリ:ロシア海軍ニュース
『タス通信』より
2022年10月26日20時38分配信
【ロシア連邦国防省は、演習中に原子力潜水艦「トゥーラ」からの大陸間弾道ミサイル「シネーワ」発射の映像を示した】
モスクワ、10月26日/タス通信
ロシア国防省は水曜日、戦略抑止戦力の演習中に原子力ロケット水中巡洋艦「トゥーラ」から大陸間弾道ミサイル「シネーワ」が発射される映像を公開した。
発射はバレンツ海から行われた。
この映像は、潜水艦が最初に水面に出る様子が、次に深度50メートルでの乗組員の作業とミサイル「シネーワ」の発射が示されている。
以前、クレムリン広報サービスは、戦略的抑止戦力の訓練任務は完全に遂行され、全てのミサイルは目標に到達したと発表した。
特に、カムチャツカのクラ射爆場に対し、プレセツク州の国立試験宇宙港から弾道ミサイル「ヤルス」が、バレンツ海から弾道ミサイル「シネーワ」が発射された。
更に、空中発射有翼ミサイルの発射を実施した長距離航空隊の航空機Tu-95MSも任務遂行に参加した。
ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、クレムリンの状況センターから戦略抑止戦力の訓練に関する国防相セルゲイ・ショイグの報告を受けた。
R-29RMU2「シネーワ」は、潜水艦弾道ミサイル(株式会社『クラスマシュ』、『ロスコスモス』へ加入)である。
これはミサイルR-29RMの近代化ヴァージョンであり、新たな制御システムと衛星航法GLONASSを使用する。
ロシア連邦軍は、2019年から戦略抑止戦力演習『グロム』を実施しており、戦略用途ロケット軍の大陸間弾道ミサイル部隊、航空宇宙軍の爆撃機、海軍の戦略原子力潜水艦や対地有翼ミサイル搭載艦がなどが参加しています。
2019年10月中旬に実施された演習『グロム-2019』では、北方艦隊と太平洋艦隊の戦略原子力潜水艦が弾道ミサイルを発射し、北方艦隊の原子力潜水艦とフリゲート、そしてカスピ小艦隊の小型ロケット艦が有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]
2020年12月上旬に実施された演習『グロム-2020』においては、海軍の参加は、北方艦隊の戦略原子力潜水艦が弾道ミサイルを発射したのみでした。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦カレリアはロシア連邦軍の核抑止部隊の演習で弾道ミサイルを発射した]
2022年2月19日に実施された演習『グロム』には、海軍から北方艦隊と黒海艦隊が参加しました。
[ロシア連邦軍戦略抑止力演習でロシア海軍の北方艦隊と黒海艦隊は、弾道ミサイルと巡航ミサイル、極超音速ミサイルを発射した]
北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦「カレリア」は、バレンツ海からカムチャツカ半島のクラ射爆場へ弾道ミサイル「シネーワ」を発射しました。
北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はバレンツ海で極超音速ミサイル「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。
北方艦隊の原子力潜水艦(おそらくは「ヤーセン-M」原子力水中巡洋艦「カザン」)はバレンツ海で有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
黒海艦隊の小型ロケット艦「グライヴォロン」は黒海で有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦(「ロストフ・ナ・ドヌー」、「スタールイ・オスコル」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」の何れか)は黒海で有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
2022年10月26日にもロシア連邦軍戦略抑止戦力演習が行なわれ、ロシア海軍からは北方艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「トゥーラ」が参加し、弾道ミサイル「シネーワ」を発射しました。

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