ロシア海軍バルト艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦グラードはバルト海で洋上試験を続けている

『タス通信』より
2022年10月26日21時23分配信
【小型ロケット艦「グラード」~「カリブル」搭載艦は海上で兵器複合体を点検した】
カリーニングラード、10月26日/タス通信
最新のプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「グラード」~有翼ミサイル「カリブル」と「オーニクス」の搭載艦~はバルト海での工場航行試験の枠組みにおいて、海上条件でミサイル兵器複合体を含む艦載兵器の点検を行なった。
水曜日にバルト艦隊広報サービスは発表した。
「バルト艦隊の海上射爆場における工場航行試験プログラムの枠組みで小型ロケット艦グラード乗組員は、最大回転角度及び仰角で模擬海上、沿岸、空中目標への射撃を実施し、砲複合体の点検を行ないました。
艦の要員は更に、艦の主要打撃兵器のシステム及びメカニズムの動作性能を点検する目的でミサイル兵器複合体の投射試験を行ないました」
広報サービスは『タス通信』へ話した。
同時に、艦の生命維持、動力、生存性、換気・空調システム、艦の速力の指標、機動性と安定性の試験が行なわれた事を広報サービスは指摘した。
10月7日に報じられたように、バルト艦隊の為にA.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場で建造された小型ロケット艦「グラード」は、バルト海の海上射爆場で試験を開始した。
バルト艦隊へ加入する新たな小型ロケット艦は、バルチースク海軍基地のロケット艦・ロケット艇連合部隊で勤務に就く事が計画されている。
プロジェクト21631小型ロケット艦(開発者・株式会社『ゼレノドリスク計画設計局』)は、2010年からロシア海軍の為に工場が建造している「河川-海」クラスの多目的艦であり、大きな排水量、最新の風貌の砲、ミサイル、対破壊工作防衛、高射及び電波電子兵装を装備する。
艦に設置されたウォータージェットエンジンは、浅瀬での戦闘行動を可能にする。
艦載30mm自動砲装置は、敵の航空機、ヘリコプター、その他の空中攻撃手段を破壊し、海岸線からかなり離れた小型の水上及び沿岸の目標を攻撃する任務を遂行できる。
同プロジェクト艦の用途は、国家経済ゾーンの保護及び防護である。
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の10番艦「グラード」は、ロシア内陸部ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2017年4月24日に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト21631小型ロケット艦の10番艦グラードは起工された]
当初の予定では、2021年8月中の進水が予定されていましたが、少し遅れて2021年9月17日に進水しました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦10番艦グラードは2021年8月30日までに進水する]



その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められました。
2022年8月10日、「グラード」はロシア内陸水路経由でクロンシュタットへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦グラードはクロンシュタットへ向かった]


「グラード」は10月7日にバルト海で洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦グラードはバルト海で洋上試験を開始した]
「グラード」のロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されており、バルト艦隊の第36ロケット艇旅団の第106小型ロケット艦大隊へ配備されます。
[ブヤン-M小型ロケット艦10番艦グラードは2022年末にロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ配備される]

プロジェクト21631小型ロケット艦は、これまでに12隻が起工され、この内の9隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2018年7月18日進水/2018年12月10日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年6月11日進水/2019年12月28日就役
黒海艦隊へ配備予定
建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年4月進水/2021年1月30日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年9月17日進水/2022年就役予定
バルト艦隊へ配備予定
建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年前半進水予定/2022年以降就役予定
バルト艦隊へ配備予定
建造番号642「スタヴロポリ」Ставрополь
2018年7月12日起工/2023年就役予定
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