ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海からカムチャツカ半島への弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施した
『タス通信』より
2022年11月4日1時31分配信
【水中巡洋艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」はミサイル「ブラヴァー」の射撃を成功裏に実行した】
モスクワ、11月3日/タス通信
原子力潜水艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、国家試験の最終段階の枠組みにおいて弾道ミサイル「ブラヴァー」の射撃を成功裏に実行した。
木曜日にロシア国防省は報道機関へ伝えた。
「最新のプロジェクト"ボレイ-A"戦略用途ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフの乗組員は、国家試験の最終段階の枠組みにおいて弾道ミサイル"ブラヴァー"の射撃を成功裏に実行しました」
軍当局は言った。
ロシア国防省が明らかにしたように、射撃は白海の水中位置からカムチャツカのクラ射爆場へ行なわれた。

「弾道ミサイル"ブラヴァー"の飛行は通常モードで行われました。
客観的観測データにより、ミサイルの戦闘ブロック(弾頭)はクラ戦闘訓練場の指定地域へ成功裏に着弾した事が確認されました」
彼らは強調した。


以前、『北方機械製造事業』(『セヴマシュ』、『統合造船業営団』へ加入)総取締役ミハイル・ブドニチェンコは、戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は海軍への引き渡しを準備していると『タス通信』へ伝えた。
戦略原子力潜水艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、第4世代原子力艦・改善プロジェクト955A「ボレイ-A」(設計者~サンクトペテルブルク海洋工学中央設計局『ルビーン』)に属する。
プロジェクトは根本的に新しい技術的解決策が実現され、機器は改善され、物理的フィールドの水準は低下し、安全性は向上し、輸入代替の複合作業が実行された。
「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は造船工場『セヴマシュ』で2014年12月26日に起工され、2021年12月25日に船台から出渠した。
計画によると、水中巡洋艦は太平洋艦隊の原子力潜水艦グループへ補充され、それを強化する。
ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの6番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては3番艦)は、当初「クニャージ・スヴォーロフ」と命名される筈でした。
[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜6番艦クニャージ・スヴォーロフは2014年12月に起工される]
2014年12月26日の起工当日、艦名は「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(大元帥スヴォーロフ)に変更されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜ゲネラリーシムス・スヴォーロフは起工された]
艦名の由来となったアレクサンドル・スヴォーロフは18世紀のロシア帝国の将軍であり、クニャージ(公爵)の称号を授けられ、「大元帥」(ゲネラリーシムス)にまで昇進しています。

これまでにスヴォーロフ将軍の名前が付けられたロシア/ソ連海軍の艦は2隻有りました。
戦隊装甲艦「クニャージ・スヴォーロフ」
(1904年8月27日就役、1905年5月27日戦没)

巡洋艦「アレクサンドル・スヴォーロフ」
(1954年2月18日就役、1989年12月15日除籍)

今回の「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」で3代目になります。
2021年12月25日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は船台から出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の戦略用途原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは船台を出た]
2022年1月11日に進水し、造船所の岸壁で艤装工事と洋上試験の準備が進められました。
[セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフと原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクの洋上試験の準備を進めている]
2022年7月19日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は洋上試験(工場航行試験)を行なう為にセヴェロドヴィンスクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海で洋上試験を開始した]
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)は退役しておらず、白海で新造原子力潜水艦の試験の支援任務に就いている]

その後も洋上試験は続けられました。
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)はバレンツ海で新造原子力潜水艦クラスノヤルスクとゲネラリーシムス・スヴォーロフの洋上試験の支援任務に就いている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を行なっている]
2022年10月から洋上試験の最終段階となる国家試験を行なっており、11月3日には国家試験の総仕上げとして白海からカムチャツカ半島のクラ射爆場への弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を行ないました。
現在の所、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」のロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていますが、2023年にずれ込む可能性も有ります。
[最新の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは2022年12月末にロシア海軍へ引き渡される]
就役後は太平洋艦隊へ配備されます。
太平洋艦隊には、既にプロジェクト955戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」と「ウラジーミル・モノマーフ」、そして955A「クニャージ・オレグ」が配備されています。
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