ロシア海軍バルト艦隊向けのブヤン-M小型ロケット艦グラードはバルト海で砲撃試験を実施した

『PortNews』より
2022年12月2日8時54分配信
【プロジェクト21631小型ロケット艦「グラード」はバルト海での国家試験中に砲射撃を実行した】
バルト艦隊の為に建造され、有翼ミサイル「カリブル」と「オーニクス」を搭載する最新のプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「グラード」は、バルト海での国家試験中に100mm及び30mm砲装置からの空中及び海上の目標への砲射撃を実施した。
西方軍管区広報サービスは発表した。
近い内に乗組員には、複合対空防衛活動への取り組みが控えている。
バルト艦隊海上航空隊による小型ロケット艦の上空飛行が計画されている。
国家試験の枠組みにおいて、工場の試運転チームの代表は、艦の乗組員及び国家受領委員会のメンバーと共に艦の機動性と速力の試験を行ない、全ての集合体、システム、ユニット、艦の兵装、航法手段及び電波技術手段の動作を点検する。
試験の目的は、建造された艦の品質と、その戦術-技術的特性が承認されたプロジェクトに沿っているかどうかの全面的な点検に在る。
バルト艦隊の海上射爆場での試験と艦の検査の完了後、海軍旗が掲揚され、艦はバルト艦隊へ加入する。

艦は株式会社『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』(タタールスタン、造船営団『アク・バルス』へ加入)で建造された。
プロジェクト21631小型ロケット艦は「河川-海」クラスの多目的艦であり、大きな排水量、最新の風貌の砲、ミサイル、対破壊工作防衛、高射及び電波電子兵装を有している。

艦へ設置されたウォータージェットエンジンにより、浅い海域での戦闘行動が可能となる。
艦載30mm自動砲装置は、敵の航空機、ヘリコプター、その他の空中手段を破壊し、海岸線からかなり離れた場所に在る小型の海面及び沿岸の目標を撃破する任務を遂行できる。
同プロジェクト艦の用途は、国の経済圏の保護と防護に在る。
株式会社『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』は、ロシアで最大かつ戦略的に重要な造船企業の内の1つである。
そこでは、約600隻の軍用艦を含む1500隻以上の艦船が建造された。
それはタタールスタンのホールディングス『アク・バルス』に基づいて作成された造船営団へ加入している。
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の10番艦「グラード」は、ロシア内陸部ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2017年4月24日に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト21631小型ロケット艦の10番艦グラードは起工された]
当初の予定では、2021年8月中の進水が予定されていましたが、少し遅れて2021年9月17日に進水しました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦10番艦グラードは2021年8月30日までに進水する]



その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められました。
2022年8月10日、「グラード」はロシア内陸水路経由でクロンシュタットへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦グラードはクロンシュタットへ向かった]


「グラード」は10月7日にバルト海で洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦グラードはバルト海で洋上試験を開始した]
[ロシア海軍バルト艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦グラードはバルト海で洋上試験を続けている]
工場航行試験は11月中旬頃に終わり、11月25日からは最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのブヤン-M小型ロケット艦グラードはバルト海で最終洋上試験を開始した]
12月初頭には砲撃試験を行ないました。
国家試験の終了後に最終検査が行なわれ、それが終わればロシア海軍への引き渡しの準備が整います。
「グラード」のロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されており、バルト艦隊の第36ロケット艇旅団の第106小型ロケット艦大隊へ配備されます。
[ブヤン-M小型ロケット艦10番艦グラードは2022年末にロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ配備される]

プロジェクト21631小型ロケット艦は、これまでに12隻が起工され、この内の9隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2018年7月18日進水/2018年12月10日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年6月11日進水/2019年12月28日就役
黒海艦隊へ配備予定
建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年4月進水/2021年1月30日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年9月17日進水/2022年12月就役予定
バルト艦隊へ配備予定
建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年前半進水予定/2022年以降就役予定
バルト艦隊へ配備予定
建造番号642「スタヴロポリ」Ставрополь
2018年7月12日起工/2023年就役予定
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