最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフはロシア海軍へ納入された

『ズヴェズダーテレビ』より
2022年12月21日15時37分配信
【ショイグ:最新鋭潜水艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」はロシア海軍へ受け入れられた】
最新鋭潜水艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」はロシア海軍へ受け入れられた。
ロシア国防省参与会の拡大会議においてロシア防衛当局のトップ、セルゲイ・ショイグは言った。
「ロケット水中原子力巡洋艦は、世界の大洋の指定海域で計画戦闘勤務へ就きます。
弾道ミサイル"ブラヴァー"で武装する次のプロジェクト"ボレイ-A"原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは海軍へ受け入れられました」
彼は話した。
先月、『セヴマシュ』総取締役ミハイル・ブドニチェンコは、原子力潜水艦が試験の全段階を完了したと言った。
11月3日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は国家試験の枠組みで弾道ミサイR-30「ブラヴァー」の射撃を実行した。
射撃は白海エリアからカムチャツカのクラ射爆場へ行なわれ、ロケット艦は水中位置に居た。
戦略水中巡洋艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、プロジェクト955A「ボレイ-A」により建造された第2の生産ロケット艦である。
プロジェクト955及び955A(コード名「ボレイ」)潜水艦は第4世代に属する。
主要兵装は、固体燃料弾道ミサイル複合体D-30「ブラヴァー」である。
このクラスの潜水艦は『セヴマシュ』で建造されている。

ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの6番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては3番艦)は、当初「クニャージ・スヴォーロフ」と命名される筈でした。
[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜6番艦クニャージ・スヴォーロフは2014年12月に起工される]
2014年12月26日のセヴェロドヴィンスク造船所(セヴマシュ)での起工当日、艦名は「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(大元帥スヴォーロフ)に変更されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜ゲネラリーシムス・スヴォーロフは起工された]
艦名の由来となったアレクサンドル・スヴォーロフは18世紀のロシア帝国の将軍であり、クニャージ(公爵)の称号を授けられ、「大元帥」(ゲネラリーシムス)にまで昇進しています。

これまでにスヴォーロフ将軍の名前が付けられたロシア/ソ連海軍の艦は2隻有りました。
戦隊装甲艦「クニャージ・スヴォーロフ」
(1904年8月27日就役、1905年5月27日戦没)

巡洋艦「アレクサンドル・スヴォーロフ」
(1954年2月18日就役、1989年12月15日除籍)

今回の「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」で3代目になります。
2021年12月25日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は船台から出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の戦略用途原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは船台を出た]
2022年1月11日に進水し、造船所の岸壁で艤装工事と洋上試験の準備が進められました。
[セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフと原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクの洋上試験の準備を進めている]
2022年7月19日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は洋上試験(工場航行試験)を行なう為にセヴェロドヴィンスクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海で洋上試験を開始した]
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)は退役しておらず、白海で新造原子力潜水艦の試験の支援任務に就いている]

その後も洋上試験は続けられました。
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)はバレンツ海で新造原子力潜水艦クラスノヤルスクとゲネラリーシムス・スヴォーロフの洋上試験の支援任務に就いている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を行なっている]
2022年10月から洋上試験の最終段階となる国家試験が始まり、11月3日には国家試験の総仕上げとして白海からカムチャツカ半島のクラ射爆場への弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海からカムチャツカ半島への弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施した]
これで「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」の洋上試験は全て終わりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を完了した]
2022年12月21日、ロシア国防相セルゲイ・ショイグは、国防省の会議において「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」がロシア海軍へ受け入れられたと発言しました。
ショイグ国防相は、それ以上詳しい事は言っておりませんが、おそらくは造船所から海軍への受領-納入証書への署名が行なわれたのでしょう。
ロシア海軍の新造艦の就役は
1:造船所から海軍への納入(受領-納入証書)
2:聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典の開催(正式な就役式典)
の2段階に分かれていますが、今回の「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、おそらくは「1」だけでしょう。
「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」の正式な就役式典~聖アンドレイ旗初掲揚式典は、12月30日の開催が予定されています。
[最新の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフと原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクは2022年12月30日にロシア海軍へ就役し、2023年夏以降に太平洋艦隊の原子力潜水艦基地へ到着する]
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