ロシア海軍の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2022年12月末から最終洋上試験(国家試験)を開始する
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年12月22日15時26分配信
【プロジェクト677潜水艦「クロンシュタット」は12月末に国家試験へ着手する】
モスクワ、12月22日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、サンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』で建造されている新たなプロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」の進水日として 12月23日を承認した。
木曜日にロシア国防省は発表した。
「今年12月末、株式会社『アドミラルティ造船所』は、プロジェクト677潜水艦クロンシュタットの国家試験へ着手します」
リリースでは、こう述べられた。
同時に『アドミラルティ造船所』では、今年6月に起工された更なる2隻のプロジェクト677潜水艦~「ヴォログダ」及び「ヤロスラヴリ」の建造が続けられている。
これらの建造に関する国家契約は、2019年6月のフォーラム『アルミヤ-2019』で締結された。
プロジェクト677潜水艦は第4世代非核動力(通常動力)潜水艦に属する。
ロシア連邦国防省によると、これらの潜水艦は「戦闘の有効性と他の一連の戦術的-技術的特性の点で」最も近代的で有望なロシアの通常動力潜水艦である。

ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」の2番艦B-586「クロンシュタット」は2005年7月28日に起工されました。

しかし、「ラーダ」級の1番艦B-585「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、建造工事は2009年に一旦凍結されました。
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]
「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2番艦以降は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
「クロンシュタット」は2018年9月20日に進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]
2019年7月28日にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

その後、また『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは、2021年11月25日に予定されていました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2021年11月にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、潜水艦へ搭載する機器の一部が所定性能に達していない為、建造工事は遅れている事が明らかにされました。
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキの建造は遅延している]
この為、「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは2022年に延期されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2022年にロシア海軍へ引き渡される]
そして2021年12月17日、ようやく「クロンシュタット」の最初の洋上試験(工場航行試験)がフィンランド湾で始まりました。

[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットの洋上試験が始まった]
最初の工場航行試験(第1段階)は12月28日に完了し、「クロンシュタット」は一旦クロンシュタット港へ戻りました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットの最初の洋上試験は完了した]

2022年4月4日、2度目の工場航行試験(第2段階)が始まりました。

[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2回目の洋上試験を開始した]
4月14日に『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

5月4日に出航し、5月9日に『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

6月2日にクロンシュタット港から出航し、6月11日に帰投しました。
7月初頭には『アドミラルティ造船所』の浮きドックへ入渠しました。

8月8日にサンクトペテルブルクを出航し、工場航行試験の最終段階を開始しました。

[ロシア海軍の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは工場航行試験の最終段階を開始した]
その後もバルト艦隊のサポートの下で洋上試験が続けられました。
[ロシア海軍バルト艦隊は最新潜水艦ウファとクロンシュタットの洋上試験をサポートする]
[ロシア海軍の最新潜水艦ウファとクロンシュタットはバルト海で潜航試験を行なう]
9月末に一旦『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

10月に洋上試験が再開され、11月初頭には潜航試験が行なわれました。
[ロシア海軍の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットはバルト海で洋上試験を続けている]
11月末にはソナーの試験を行ないました。
[ロシア海軍の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットはバルト海でソナーの試験を行なう]
これで工場航行試験は終わり、2022年12月末から最終洋上試験となる国家試験が始まります。
以前には「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていましたが、その12月末に国家試験が始まるので、引き渡しも2023年に延期される事になります。
[第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2022年秋にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される]
なお、今回の記事で触れられていますが、2022年12月23日には「ラーダ」級潜水艦の3番艦「ヴェリーキエ・ルーキ」(2006年11月10日起工/2015年3月19日再起工)が進水します。

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