ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した

『タス通信』より
2023年1月19日23時10分配信
【水中巡洋艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は白海からバレンツ海への移動を完了した】
モスクワ、1月19日/タス通信
『セヴマシュ』社で建造されたプロジェクト955A(コード名「ボレイA」)水中ロケット巡洋艦の第2の生産艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、白海からバレンツ海への移動を完了した。
木曜日に『統合造船業営団』は報道機関へ伝えた。
「設計局『ルビーン』のプロジェクト"ボレイ-A"により『セヴマシュ』社で建造された最新の原子力水中ロケット巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは、白海からバレンツ海への移動を完了しました」
テレグラムチャンネルで公表された『統合造船業営団』の声明では、こう述べられた。
艦は北方艦隊主要基地~セヴェロモルスク市へ到着した事が指摘された。
錬成訓練の完了後、艦は太平洋艦隊の恒久駐留場所へ向かう。
[ゲネラリーシムス・スヴォーロフ]
「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、第4世代原子力艦・改善プロジェクト955A「ボレイ-A」(設計者~サンクトペテルブルク海洋工学中央設計局『ルビーン』)に属する。
プロジェクト955A水中ロケット艦の第2の生産艦である。
プロジェクトは根本的に新しい技術的解決策が実現され、機器は改善され、物理的フィールドの水準は低下し、安全性は向上し、輸入代替の複合作業が実行された。
潜水艦は造船工場『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)で2014年12月26日に起工され、2021年12月25日に船台から出渠した。
2022年12月29日、艦はロシア海軍へ加わった。
ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの6番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては3番艦)は、当初「クニャージ・スヴォーロフ」と命名される筈でした。
[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜6番艦クニャージ・スヴォーロフは2014年12月に起工される]
2014年12月26日のセヴェロドヴィンスク造船所(セヴマシュ)での起工当日、艦名は「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(大元帥スヴォーロフ)に変更されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜ゲネラリーシムス・スヴォーロフは起工された]
艦名の由来となったアレクサンドル・スヴォーロフは18世紀のロシア帝国の将軍であり、クニャージ(公爵)の称号を授けられ、「大元帥」(ゲネラリーシムス)にまで昇進しています。

これまでにスヴォーロフ将軍の名前が付けられたロシア/ソ連海軍の艦は2隻有りました。
戦隊装甲艦「クニャージ・スヴォーロフ」
(1904年8月27日就役、1905年5月27日戦没)

巡洋艦「アレクサンドル・スヴォーロフ」
(1954年2月18日就役、1989年12月15日除籍)

今回のK-553「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」で3代目になります。
2021年12月25日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は船台から出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の戦略用途原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは船台を出た]
2022年1月11日に進水し、造船所の岸壁で艤装工事と洋上試験の準備が進められました。
[セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフと原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクの洋上試験の準備を進めている]
2022年7月19日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は洋上試験(工場航行試験)を行なう為にセヴェロドヴィンスクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海で洋上試験を開始した]
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)は退役しておらず、白海で新造原子力潜水艦の試験の支援任務に就いている]

その後も洋上試験は続けられました。
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)はバレンツ海で新造原子力潜水艦クラスノヤルスクとゲネラリーシムス・スヴォーロフの洋上試験の支援任務に就いている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を行なっている]
2022年10月から洋上試験の最終段階となる国家試験が始まり、11月3日には国家試験の総仕上げとして白海からカムチャツカ半島のクラ射爆場への弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海からカムチャツカ半島への弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施した]
これで「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」の洋上試験は全て終わりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を完了した]
2022年12月21日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」はロシア海軍へ納入されました。
[最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフはロシア海軍へ納入された]
2022年12月29日にセヴェロドヴィンスクで聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催して正式にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフ、小型ロケット艦グラード、対機雷防衛艦アナトーリー・シレモフはロシア連海軍へ就役した]






就役後もセヴェロドヴィンスクに留まっていましたが、2023年1月17日に出航し、北方艦隊の基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフはセヴェロドヴィンスクを出航し、北方艦隊基地へ向かった]
1月19日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、北方艦隊基地に暫く「仮住まい」して乗組員の慣熟訓練を行なった後、2023年夏以降にカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ回航されます。
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