ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に100mm単装砲を発射した

『インテルファクス-北西ニュース』より
2023年1月21日21時59分配信
【コルベット「水星」(メルクーリイ)は国家試験の枠組みにおいてバルト海で射撃を実施した】
モスクワ、1月21日、インテルファクス
国家試験を行なっているプロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」は海上目標への砲射撃を実施した。
バルト艦隊は土曜日に発表した。
「標的として盾船が使用されました。
客観的観測データによると、射撃は成功裏に行なわれました」
声明では、こう述べられた。
バルト海での射撃は、艦載砲装置A-190から行なわれた。
「試験プログラムの海上部門が完了すれば、艦の機器の検査が行なわれます。
工場製造者は機械と設備を開けて点検を行ない、専門家と国家委員会のメンバーは、その装備や使用可能な全ての手段を含め、艦の総合的な状態を評価します。
発注者と受領引渡文書へ署名した後、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が証書を承認し、海軍へのコルベットの受け入れと聖アンドレイ旗掲揚の日付が決定されます」
声明では、こう述べられた。
「メルクーリイ」はロシアの誘導ミサイル兵器コルベットであり、プロジェクト20380の5番艦である。
近海及び遠海ゾーンでの哨戒、敵の水上艦、潜水艦、航空機との戦闘の為に意図されている。
サンクトペテルブルクの『北方造船所』で建造されるプロジェクト20380コルベットとしては5番艦となる「リェチーヴイ」(「熱心な」という意味の形容詞)は、2015年2月20日に起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]
複合材料製の上部構造物はサンクトペテルブルクの『中部ネヴァ川造船工場』で製造され、2016年8月に完成し、『北方造船所』へ引き渡されました。
[ロシア海軍のプロジェクト20380コルベットの為の複合材料製上部構造物はサンクトペテルブルクで製造された]
2018年3月までにディーゼルエンジンが設置されました。

2020年3月12日に進水しました。



[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"はサンクトペテルブルクで進水した]

2021年10月5日に造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月5日9時35分配信
【コルベット「リェチーヴイ」の係留試験が始まった】
2021年10月中旬、「リェチーヴイ」はロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(水星)(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。

[ロシア海軍の新型コルベット"リェチーヴイ"と"メルクーリイ"は改名された]
2022年5月21日、「メルクーリイ」はサンクトペテルブルクを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新コルベット「メルクーリイ」洋上試験開始(2022年5月21日)]

5月26日にクロンシュタットへ帰港しました。
「メルクーリイ」は5月末に出航し、6月1日にクロンシュタットへ帰港しました。


7月31日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
[最新鋭コルベット「メルクーリイ」は7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式に参加する]
観艦式が終わった後、「メルクーリイ」の洋上試験(工場航行試験)は再開されました。
[プロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」はロシア海軍への引き渡しを準備する]
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「メルクーリイ」はバルト海で洋上試験を続けている]
2022年12月初頭には工場航行試験の最終段階を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海で工場航行試験の最終段階を開始した]
工場航行試験は12月中旬までに終了し、12月15日から最終洋上試験となる国家試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]
12月25日には水上目標への砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に対水上砲撃を実施した]
2023年1月21日にも水上目標への砲撃試験を行ないました。
国家試験が完了した後に造船所で艦の最終点検が行なわれ、ロシア海軍への引き渡し準備が整います。
「メルクーリイ」のロシア海軍への引き渡しは2023年初頭に予定されています。
[プロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」のロシア海軍への引き渡しは2023年初頭になるかもしれない]
「メルクーリイ」は黒海艦隊への配備が予定されています。
『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【コルベット「メルクーリイ」】
現在、極東方面(日本海)でも同型艦(極東の『アムール造船工場』で建造)「リェーズキー」の洋上試験(国家試験)が行なわれています。
こちらもロシア海軍への引き渡しは2023年になります。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380)は、現在までに計12隻が起工され、このうち7隻がロシア海軍へ引き渡されています。
20380は、サンクトペテルブルクの『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)とコムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』で建造されています。
[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号550)
「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号531)
「ボイキー」Бойкий(建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号532)
「ストイーキー」Стойкий(建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号545)
「リェチーヴイ」Ретивый/「メルクーリイ」Меркурий(建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2023年就役予定
黒海艦隊に配備予定(艦番号535)
「ストローギー」Строгий(建造番号1008)
2015年2月20日起工/2023年以降就役予定
黒海艦隊に配備予定
[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号333)
「グロームキー」Громкий(建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号335)
「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号339)
「リェーズキー」Резкий(建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年7月1日進水/2023年就役予定
太平洋艦隊に配備予定(艦番号343)
「グローズヌイ」Грозный(建造番号2105)
2021年8月23日起工
太平洋艦隊に配備予定
「ブラーヴイ」Бравый(建造番号2106)
2021年9月29日起工
太平洋艦隊に配備予定
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