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ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦試験を実施した

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『タス通信』より
2023年1月27日16時53分配信
【ヘリコプターKa-27PSはコルベット「リェーズキー」の甲板上試験を保障した】
モスクワ、1月27日/タス通信

太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-27PS乗員は、『アムール造船工場』で建造され、国家航行試験を行なっているプロジェクト20380多目的コルベット「リェーズキー」の甲板上試験を保障した。
金曜日に艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。

「ピョートル大帝湾での試験の実施中で、ヘリコプター乗員はコルベットの甲板で発艦と着艦を行ない、移動中と投錨停泊中を含め、様々なコースで艦尾側へのアプローチを行ないました」
広報サービスは話した。

Ka-27PSは更に、電波技術兵装、通信システム、航空管制システムを点検する為に艦の上空飛行を数回実施した事が指摘された。

「甲板上試験の実施中、コルベット"リェーズキー"には業界の代表者が乗っており、艦載機器の全ての必要な範囲の指標、昼間及び夜間時のヘリコプターの目視発艦及び着艦を保証するシステムを修正しました」
広報サービスは付け加えた。

プロジェクト20380多目的コルベット「リェーズキー」は、2016年7月1日に『アムール造船工場』で起工された。
2021年7月1日にコルベットは造船台を離れ、2021年11月には試験と発注者への引き渡しの準備の為、輸送ドック「ゼーヤ」によりウラジオストクへ送り届けられた。
「リェーズキー」『アムール造船工場』で建造された第4のプロジェクト20380艦である。
このプロジェクトのコルベットの主要打撃兵器は、各々が4基のKh-35ミサイルを備えた2組の対艦ミサイル複合体「ウラン」である。
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プロジェクト20380/20385近海ゾーンコルベットの建造にはステルス技術が使用されている。
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艦の物理的フィールドを低減する為、最新の解決策が使用されている。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】

10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。
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2021年11月上旬、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]

当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]

「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月の開始が予定されていましたが実現せず、出航前の消磁作業が始まったのは4月上旬になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は洋上試験開始前の消磁作業を行なっている]

4月13日、「リェーズキー」は洋上試験の最初の段階~工場航行試験を開始する為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を開始した]

その後も工場航行試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を続けている]

12月中旬には兵装の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で砲撃試験を実施した]

12月25日から最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月27日には艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。

国家試験が終われば、ロシア海軍への引き渡しの準備が整います。

「リェーズキー」ロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていましたが、国家試験の開始が12月25日になった為、引き渡しも2023年に延期される事になりました。
[プロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は2022年12月にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する]


現在、バルト海でも同型艦(サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造)「メルクーリイ」の洋上試験(国家試験)が行なわれています。
こちらもロシア海軍への引き渡しは2023年になります。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に100mm単装砲を発射した]
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新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380)は、現在までに計12隻が起工され、このうち7隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号550)

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号531)

「ボイキー」Бойкий(建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号532)

「ストイーキー」Стойкий(建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号545)

「リェチーヴイ」Ретивый/「メルクーリイ」Меркурий(建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2023年就役予定
黒海艦隊に配備予定(艦番号535)

「ストローギー」Строгий(建造番号1008)
2015年2月20日起工/2023年以降就役予定
黒海艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号333)

「グロームキー」Громкий(建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号335)

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号339)

「リェーズキー」Резкий(建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年7月1日進水/2023年就役予定
太平洋艦隊に配備予定(艦番号343)

「グローズヌイ」Грозный(建造番号2105)
2021年8月23日起工
太平洋艦隊に配備予定

「ブラーヴイ」Бравый(建造番号2106)
2021年9月29日起工
太平洋艦隊に配備予定
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