ロシア海軍バルト艦隊航空隊の多用途戦闘機Su-30SM2とSu-30SMはカリーニングラード州東部で地上攻撃訓練を実施した
- カテゴリ:多用途複座戦闘機Su-30SM

『タス通信』より
2023年2月15日23時6分配信
【バルト艦隊の戦闘機は演習で「敵」飛行場へ爆弾により打撃を与えた】
カリーニングラード、2月15日/タス通信
バルト艦隊海上航空隊の10機以上の最新多目的戦闘機Su-30SMとSu-30SM2は、カリーニングラード東部の演習で仮想敵の飛行場、軽装甲車両、人員への爆撃及び砲撃へ取り組んだ。
水曜日に艦隊広報サービスは発表した。
「戦闘機飛行士による仮想敵の飛行場、人員及び車両を模した実物大標的を狙った爆撃及び砲撃は、カリーニングラード東部の航空射爆場の標的場において断片化高爆発性爆弾OFAB-250-270と30mm機関砲弾の助力を得て高度600~900メートルで行なわれました」
広報サービスは話した。
Su-30SMとSu-30SM2の乗員は、昼間と夜間に地上目標への航空攻撃手段による打撃へ取り組んだ。
飛行士の実地行動は、戦闘車両及び戦闘使用地域の地上に設置された客観的観測複合体により記録された事が指摘された。
「演習中、航空攻撃手段を使用する為の20回以上の航空機の離陸が行なわれました。
飛行には、10名以上の飛行乗員と50名以上の工学-技術要員が関わりました」
艦隊広報サービスは説明した。
艦隊が2022年初頭に第1バッチを受け入れた近代化された航空機Su-30SM2と、バルト艦隊海上航空隊の混成航空連隊が装備している前身のSu-30SMとの主な違いは、輸入機器を国産品へ交換した事に在る。
戦闘機は、空中目標の探知距離の増大を保障する光学-電子複合体、照準-航法複合体、電波電子対抗手段複合体、電波位置測定管理システムの改善された戦術-技術的特性を得た。
これに加え、「空対空」、「空対地」クラスの誘導航空攻撃手段の使用一覧は拡大し、空中、電波位置測定器(レーダー)を含む地上、海上目標に対する使用距離は増大した。

断片化高爆発性爆弾OFAB-250-270は、軍事産業施設、軽装甲で脆弱な車両、人員の撃破に効果的である。
それは、敵の露天駐機されている航空機、露天及び隠蔽された砲兵器、輸送手段(鉄道網、自動車、海上及び河川の輸送船)、燃料貯蔵庫、舟橋、兵員の破壊の為に意図されている。
[「トリウムフ」要員の演習について]
バルト艦隊の対空防衛連合部隊の高射ミサイルシステムS-400「トリウムフ」の要員は演習を行ない、仮想敵の空爆を撃退する行動へ取り組んだ。
演習には更に、戦闘機と爆撃機も積極的に関わった。
「演習中、S-400トリウムフの要員は、艦隊の海上航空隊の航空連合部隊の戦闘機Su-27、前線爆撃機Su-24、多目的戦闘機Su-30SM2が役割を演じる仮想敵飛行手段の空中境界線侵犯の信号を受信した後、任務を遂行する行動へ取り組みました」
声明では、こう述べられた。
高射ミサイルシステムの要員は「トリウムフ」の配備を完了し、訓練用空中目標の捜索、分類、追跡を行なった事を広報サービスは指摘した。
演習の最後に、練習(電子)発射が行なわれた。
「客観的観測データによると、要員の全ての行動は正確であり、仮想敵空中目標は破壊されました」
広報サービスは強調した.。
戦闘訓練活動には艦隊の対空防衛連合部隊の10両の戦闘車両と特殊車両が関わった事が指摘された。

高射ミサイルシステムS-400「トリウムフ」は、国の対ミサイル防衛の要素であり、全てのタイプの敵の航空-宇宙攻撃手段による打撃から重要な行政、産業、軍事施設を防衛する為に意図されている。
それは、複雑な戦術的及び妨害環境下、最新及び将来の航空機、有翼ミサイルと弾道ミサイル、そして更には他の目標の大規模打撃の条件下での撃破を保障する。
複合体の展開時間は記録的に短い~5分に満たないので、敵航空機にとって脆弱になりにくい。
S-400「トリウムフ」は、高度20メートルから戦闘使用の実際の上限まで16個までの空中目標を同時に破壊できる。
地上及び水上の目標への射撃の為に使用できるケースは排除されない。
多用途複座戦闘機Su-30SMは、インド空軍などが導入しているSu-30MK系列機をロシア軍向けに改正した機体であり、ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊への導入が進められています。
ロシア海軍航空隊の為のSu-30SMの購入契約は2013年12月に締結されました。
[ロシア海軍航空隊の為に戦闘機Su-30SMと練習機Yak-130が購入される]
最終的には50機程度の調達が計画されています。
[多用途複座戦闘機Su-30SMはロシア海軍基地航空隊の主力となる]
現在までに、ロシア海軍航空隊では、黒海艦隊へ12機、バルト艦隊へ8機、北方艦隊へ2機が配備されています。


2016年12月初頭にはチェルニャホフスク飛行場に駐留するバルト艦隊航空隊のノヴゴロド-クライペダ赤旗・航空元帥I.I.ボルゾフ記念第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊へSu-30SMの最初の1機が配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ多用途複座戦闘機Su-30SMが配備される]
2017年には、計5機のSu-30SMがバルト艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊は2機の多用途複座戦闘機Su-30SMを受領した]
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は3機の多用途複座戦闘機Su-30SMを受領した]
2018年7月2日、2機のSu-30SMがバルト艦隊のチェルニャホフスク飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した]
これでバルト艦隊のSu-30SMは合計8機になりました。
今後に調達されるのは改良型Su-30SM2となり、更にはロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊の現用のSu-30SMもSu-30SM2仕様へアップグレードされます。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍航空隊の多用途複座戦闘機Su-30SMはアップグレードされる]
アップグレードの主眼は、要するに、Su-30SMを第4++戦闘機Su-35Sに準じた仕様へ改良する事です。
より具体的には、Su-35Sと同じエンジン(AL-41F1S、117S)及び同じレーダー(フェーズドアレイレーダー「イルビス」)への換装です。
AL-41F1Sエンジン

フェーズドアレイレーダー「イルビス」

2021年末までにロシア海軍向けの4機のSu-30SM2が製造されました。
[ロシア海軍の為の最初の4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が製造された]
2022年1月27日、この4機はカリーニングラード州のチェルニャホフスク飛行場へ到着しました。
[2022年にロシア海軍バルト艦隊航空隊へ多用途複座戦闘機Su-30SM2の配備が始まる]
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊へ4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が配備された]
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