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ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは距離1000km以上の地上目標へ日本海から巡航ミサイル「カリブル」を発射した


『インテルファクス極東ニュース』より
2023年3月3日5時6分配信
【ロシアの潜水艦は日本海から距離1000キロメートル以上の目標を有翼ミサイル「カリブル」で撃破した-太平洋艦隊】
モスクワ、3月3日、インテルファクス

水中位置からのミサイル「カリブル」発射は潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」により行なわれ、距離1000キロメートル以上の沿岸目標を撃破した。
太平洋艦隊は発表した。

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「ミサイル"カリブル"は、計算時間内にハバロフスク地方に位置するシュルクの戦術空間の指定目標へ命中しました。
射撃距離は1000キロメートルを超えました」
太平洋艦隊
広報サービスは伝えた。

「ミサイル射撃は仮想敵の火点を模した沿岸目標へ行なわれ、発射前に潜水艦は射撃海域へ隠密裏に進入しました」
声明では、こう述べられた。

有翼ミサイル複合体「カリブル」の発射は日本海で水中位置より行なわれたと艦隊は通知した。

任務は戦闘訓練計画の枠組みで遂行されたと広報サービスは話した。

「ミサイル射撃実施海域の閉鎖は、太平洋艦隊の艦及び支援船、そして更に海上航空隊の航空機及び無人飛行装置により行なわれました」
声明では、こう述べられた。

「カリブル」は、試作設計局『ノヴァトール』(株式会社・航空宇宙防衛コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』)が開発した長距離有翼ミサイルのファミリーである。
このミサイルロシア潜水艦が装備している。

ディーゼルエレクトリック潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、太平洋艦隊の為のプロジェクト636.3シリーズの1番艦であり、2109年11月25日にロシア海軍へ引き渡された。
シリーズ2隻目の潜水艦「ヴォルホフ」は2020年10月24日に艦隊へ加入した。
シリーズ第3の潜水艦「マガダン」は、2021年10月に聖アンドレイ旗を掲揚した。

6隻のシリーズの4番艦として株式会社『アドミラルティ造船所』太平洋艦隊の為に建造したプロジェクト636.3潜水艦「ウファ」は、昨年春に進水した。
シリーズ第5の潜水艦「モジャイスク」と第6の「ヤクーツク」は、2021年8月に同社で起工された。
「モジャイスク」の進水は2023年春に計画されている造船所広報サービスは昨年11月に発表した。

公開情報源によると、プロジェクト636.3潜水艦の戦術-技術的特性は、このようになっている。
自立航行期間-45日
限界潜航深度-300メートル
経済速力での水中航行距離-400海里
燃料補給が増加した水中エンジン動作モードでの航続距離-速力7ノットで7500海里
魚雷発射管-6門
水中速力-18ノット
乗組員-52名

全てのプロジェクト636.3潜水艦第3世代ディーゼルエレクトリック潜水艦に属しており、有翼ミサイル「カリブル」を装備する。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の1隻目となるB-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2017年7月28日に起工され、2019年3月28日に進水し、同年11月25日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役後はバルト海で訓練を行なっていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航訓練を行なった]
[バルト艦隊の救助船SS-750は潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーの救助訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海で乗組員の慣熟訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ヴォルホフはバルト海で潜航訓練を行なった]

2021年4月1日には、同型艦「ヴォルホフ」と敵味方に分かれて対戦する戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海で『対決』した]

2021年4月28日に魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で魚雷を発射した]

2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。

そして2021年8月下旬頃に恒久駐留所、即ち太平洋艦隊ディーゼル潜水艦が駐留するウラジオストク南部ウリス湾へ向かう事になりました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の最新潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海からウラジオストクへ向かう]

2021年8月下旬、同型艦「ヴォルホフ」と共にデンマーク沖を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはデンマーク沖を通過してウラジオストクへ向かった]

その後、同じくウラジオストクへ回航するコルベット「グレミャーシチー」と合流して地中海へ入りました。

9月23日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年9月23日9時59分配信
【太平洋艦隊支隊は地中海から紅海へ向かった】

その後、アデン湾を通過して10月7日にインド洋へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月7日10時1分配信
【情報筋:太平洋艦隊支隊はインド洋を横断した】

10月16日にスリランカコロンボへ寄港後、10月19日にはスリランカ南部へ到達し、太平洋艦隊の担当海域へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月19日8時35分配信
【太平洋艦隊の新たな潜水艦とコルベットはスリランカを迂回した】

10月30日にはミャンマーティラワ港へ寄港しました。

なお、太平洋艦隊の担当海域へ入った後、ウラジオストクから出迎えに来た給油船及び救助曳船と合流、11月16日にフィリピンマニラ港へ寄港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはフィリピンのマニラへ寄港した]

その後、マニラを出航し、11月23日に沖縄本島宮古島の間を通過し、11月27日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年11月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

11月29日夜にウラジオストクへ到着しました。
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翌11月30日にウラジオストク港内の金角湾埠頭で歓迎式典が開催されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはウラジオストクへ到着した]

12月21日、「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、回航後初めて有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは日本海から地上目標へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
ミサイル日本海から発射され、距離1000km以上離れたタタール海峡西岸のシュルク岬(ソヴィエツカヤ・ガヴァニの北方)の標的へ命中しました。

2022年4月14日には同型艦「ヴォルホフ」と共に日本海で海上目標へ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。

『タス通信』より
2022年4月14日11時5分配信
【太平洋艦隊の2隻の潜水艦は日本で海上目標への有翼ミサイル「カリブル」発射を実行した】

2023年3月3日にも日本海から地上目標へ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。


ウリス湾に駐留する第19潜水艦旅団には、8隻の潜水艦(プロジェクト877×5隻、プロジェクト06363×3隻)が配備されています。
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[第19潜水艦旅団]
・プロジェクト877潜水艦(後期建造艦)
B-394「ヌルラト」(1988年12月30日就役)
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B-464「ウスチ・カムチャツク」(1990年1月30日就役)
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B-494「ウスチ・ボリシェレツク」(1990年12月30日就役)
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B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(1991年12月30日就役)
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B-190「クラスノカメンスク」(1992年12月30日就役)
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・プロジェクト06363潜水艦
B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」(2019年11月25日就役)
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B-603「ヴォルホフ」(2020年10月24日就役)
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B-602「マガダン」(2021年10月12日就役)

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2023年には、太平洋艦隊向け06363潜水艦の4番艦「ウファ」(2022年11月16日就役)がウリス湾へ到着します。
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[プロジェクト06363潜水艦ウファはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
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