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ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンは2023年9月上旬に近代化改装を終えて復帰する

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『タス通信』より
2023年月日時分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」は今秋にバルト艦隊へ復帰する】
モスクワ、3月7日/タス通信

プロジェクト775大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」は、修理及び近代化の後、9月上旬にバルト艦隊へ復帰する。
『タス通信』『全ロシア海軍支援運動』のトップ、ウラジーミル・マリツェフより伝えられた。
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「『レーニン勲章クロンシュタット海洋工場』での修理及び近代化の後、艦は4月中旬に係留試験へ入ります。
夏には工場航行試験が計画されており、艦隊への引き渡しは9月上旬になります」

彼は話した。

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3月初頭に『レーニン勲章クロンシュタット海洋工場』は創業165周年を迎えた。
「蒸気艦隊の修復」の為に考案された工場は、これまでに様々な用途の10000隻以上の艦船の準備状態を回復してきた。
その中には、最初の国産装甲艦、最初の航洋駆逐艦「ヴズルイフ」、巡洋艦「アヴローラ」、「ワリャーグ」、戦列艦「セヴァストーポリ」、「オクチャーブリスカヤ・レヴォリューツィヤ」、「ノヴィーク」型駆逐艦、潜水艦、砕氷船「エルマーク」、「クラシン」、その他大勢が有った。

計画によると、バルト艦隊プロジェクト20380ロケットコルベットの中で最初の計画修理を行なうのは、これらの内の1隻目のコルベット「ステレグーシチー」『北方造船所』(『レーニン勲章クロンシュタット海洋工場』と同様に『統合造船業営団』へ加入)となる。



プロジェクト775大型揚陸艦BDK-60ポーランド『グダニスク造船所』で建造され、1985年6月11日に進水し、同年12月31日にソ連海軍へ納入されました。
翌1986年1月14日に海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、バルト艦隊へ編入されました。

1986年11月12日、「アレクサンドル・シャバリン」と命名されました。

就役後、1980年代末に2回アンゴラ人民共和国への遠距離航海を行なった以外はバルト海で行動していました。
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2012年12月17日にバルチースクを出航して地中海東部へ向かい、2013年1月のロシア海軍3艦隊合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

ノヴォロシースクで貨物を積み込む「アレクサンドル・シャバリン」(2013年8月)


ノヴォロシースクの埠頭を離れる「アレクサンドル・シャバリン」(2013年10月)


ボスポラス海峡を通過する「アレクサンドル・シャバリン」(2013年11月23日)
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その後は黒海沿岸ノヴォロシースクシリアタルトゥースを往復する物資輸送任務に就き、2014年1月14日に帰投しました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンは地中海から母港バルチースクへ帰ってきた]

2014年7月末のロシア海軍の日の観艦式へ参加する「アレクサンドル・シャバリン」



2015年に再び地中海東部へ派遣され、2015年5月中旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』(第1段階)へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

セヴァストーポリに停泊する「アレクサンドル・シャバリン」(2015年2月24日)
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2015年6月上旬に地中海東部エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加した後にバルチースクへ戻りました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年7月末のロシア海軍の日の観艦式へ参加する「アレクサンドル・シャバリン」


2016年7月にバルチースクを出航して地中海東部へ向かい、2016年8月末から同年12月末まで黒海沿岸シリアを往航する貨物輸送任務(シリア・エクスプレス)へ6回従事しました。

セヴァストーポリから出航する「アレクサンドル・シャバリン」(2016年8月24日)
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2017年1月29日にバルチースクへ帰投しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンは地中海東部から帰投した]

2018年7月末のロシア海軍の日の観艦式へ参加する「アレクサンドル・シャバリン」


2019年8月上旬にバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
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[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2019年12月に『クロンシュタット海洋工場』へ回航され、本格的なオーバーホールが始まりました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンはクロンシュタットでオーバーホールを行なう]
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2021年9月末の「アレクサンドル・シャバリン」
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「アレクサンドル・シャバリン」のオーバーホールは2021年末の完了が予定されていましたが、2021年中にも、そして2022年中にも完了しませんでした。

「アレクサンドル・シャバリン」は2023年4月中旬から工場の岸壁で係留試験を行ない、夏に航行試験を行ない、9月上旬にバルト艦隊への復帰が予定されています。


現在、ロシア海軍には、ソヴィエト時代に建造された大型揚陸艦(プロジェクト1171プロジェクト775)が計19隻在籍しており、既に艦齢は30年を超える艦が大半ですが、この「アレクサンドル・シャバリン」のようにオーバーホールが行なわれ、維持されています。
[ロシア海軍は19隻の大型揚陸艦を有する]
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