スーダンは自国領へのロシア海軍駐留所の設置を考慮している
- カテゴリ:ロシア海軍ニュース

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年3月12日10時13分配信
【スーダンはロシア海軍基地の問題を考慮していると大使は言った】
モスクワ、3月12日-ロシア通信社ノーボスチ
スーダンのロシア海軍基地の問題は考慮の段階に在る。
ロシア駐在スーダン大使モハメド・エルガザリ・エルティジャニ・シラジャは、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューで語った。

「この協定はスーダン共和国議会により批准されなければなりません。
ニュースを追っているのであれば、このような協定へ署名できる権限のある機関が私達に無い事を御存知でしょう。
従いまして、この問題は、スーダンの立法機関の設立とその批准を含め、考慮の段階に在ります」
シラジャは話した。
彼は、基地の形式の問題は、スーダン及びロシアの専門家の代表により討議されなければならないと付け加えた。
外交団のトップは更に、国の政治的危機は将来的には解決されるだろうと話した。
「私が思いますに、これは、近い将来に可能となるでしょう:昨年12月に署名された枠組み協定の結果として、民間力では既に互いに連携し、交渉を進めておりますので」
シラジャは強調した。
以前、スーダン訪問の結果、ロシア外相セルゲイ・ラブロフは、スーダン領内へのロシア海軍の物資-技術サービス供給所の作成に関するロシア連邦とスーダンの間の合意は批准過程に在ると言った。
以前、スーダンの軍事指導者、同国軍の最高司令官アブドゥルファッターハ・アブドッラフマーン・ブルハーンは、クーデターによる当局組織の解散後、スーダンは同国へのロシア連邦軍基地作成に関する合意の履行を継続していると『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューで語った。

スーダンへのロシア海軍拠点の作成に関する合意は、2020年11月に知られるようになった。
文書によると、ロシア側の部隊と手段により作業が行なわれる海軍拠点の最大人員数は300名を超えない。
同時に4隻を超えるロシア艦船が滞在する事は出来ない。


2020年12月初頭、ロシアとスーダンは、スーダン領内へのロシア海軍の補給基地の建設に合意しました。
[ロシアはスーダンへ海軍駐留所を建設する]
[ロシアとスーダンはスーダン領内への海軍駐留所の設置へ合意した]
これは要するに、シリアのタルトゥースに在るロシア海軍の第720物資-技術サービス供給所(1971年設立)と同じようなものをスーダンにも作るという事です。
[シリアのタルトゥース港のロシア海軍艦船修理所は2019年10月15日に操業を開始する]

合意の締結後、スーダンにはロシア海軍の艦が度々寄港しています。
2021年2月28日には黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」がポートスーダンへ寄港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はスーダンを訪問した]
2021年3月中旬にはバルト艦隊のコルベット「ストイーキー」がポートスーダンへ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はスーダンを訪れた]
2021年4月10日には黒海艦隊の偵察艦「イワン・フルス」がポートスーダンへ寄港しました。

【『Asian OSINT』の2021年4月11日のツイート】
2021年4月27日にはバルト艦隊の偵察艦SSV-231「ワシーリー・タチシチェフ」がポートスーダンへ寄港しました。

2021年5月2日~4日には黒海艦隊の水上修理所(工作船)PM-138がポートスーダンへ寄港しました。

2021年4月末、アラブ首長国連邦のドバイの放送局『アル=アラビーヤ』は、スーダン領内へのロシア海軍の補給基地の建設に関する合意が凍結されていると報じました。
これに対しスーダンのロシア大使館は、そのような報道は事実に対応していない(=デマである)と反論しました。
[スーダン領内へのロシア海軍駐留所の設置に関するロシアとスーダンの合意は凍結されていない]
2021年6月下旬、ロシアのミハイル・ミシュスティン首相は、スーダン領内へのロシア海軍の補給基地の建設に関する合意の批准文書へ署名しました。
[ロシア首相ミシュスティンはスーダン領内へのロシア海軍駐留所の設置に関するロシアとスーダンの合意の批准文書へ署名した]
それから暫くの間、建設の具体的な動きは有りませんが、この件に関する話し合いは続けられています。
[ロシアとスーダンの外相はスーダン領内へのロシア海軍駐留所の設置に関する合意について話し合った]
[スーダン領内へのロシア海軍駐留所の設置に関する交渉は続けられている]
しかしスーダンは、2021年10月クーデターによる政治的混乱が続いており、現時点ではロシア海軍の補給基地の建設に関する合意の批准文書へ署名できる状態に有りません。
(批准文書への署名は議会により行なわれるが、その議会を作る為の選挙も未だ実行されていない)
今回のロシア駐在スーダン大使モハメド・エルガザリ・エルティジャニ・シラジャ氏の発言を見る限りでは、補給基地の建設自体には同意しているようですが。
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