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ロシア海軍太平洋艦隊の最新バチスカーフAS-40はカムチャツカ沖で潜水艦救助訓練を実施した

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『タス通信』より
2023年3月20日15時46分配信
【太平洋艦隊の深海装置AS-40は遭難潜水艦の救助訓練を実施した】
モスクワ、3月20日/タス通信

太平洋艦隊深海救助装置AS-40の乗組員は、カムチャツカ沖で潜水艦との合同訓練を実施し、海底に横たわる仮想遭難潜水艦を救助した。
月曜日に東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービスは発表した。

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「訓練中、AS-40は救助船ゲオルギー・コジミンから進水し、その後、深海装置の乗組員は特殊潜水訓練場において、海底に横たわる潜水艦を模した模型試験台の特殊作業ハッチの捜索を行ないました」
声明では、こう述べられた。

訓練中、AS-40の乗組員は「遭難潜水艦」の検査を行なった後、そこへ接近してハッチへ接続し、その後、仮想潜水艦の区画の換気を行なった。
「電圧と電源を点検した後、乗組員は訓練の最後の要素へ取り組み、仮想遭難潜水艦と救助船ゲオルギー・コジミンとの通信を確立しました」
太平洋艦隊
は伝えた。

活動には太平洋艦隊潜水部隊潜水艦の1隻が参加した。
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プロジェクト18270「ベステル」深海捜索救助装置の2番艇AS-40は、1993年頃にニジニ・ノヴゴロド「クラースノエ・ソルモーヴォ」造船所で起工されました。

しかし、ソ連邦解体後の極度の財政難により1995年には建造工事は中止されました。
(1番艇AS-36は1996年に竣工し、北方艦隊へ配備)

2000年8月の原潜「クルスク」爆沈事故の後、改良型のプロジェクト18271「ベステル-1」として建造が再開される事になり、2000年代前半にサンクトペテルブルクアドミラルティ造船所へ移送され、2009年11月に進水しました。

2013年には係留試験が開始されました。

2014年にはバルト艦隊救助船SS-750で試験が行われ、2015年には本来の母船となるプロジェクト21300S救助船「イーゴリ・ベロウソフ」で本格的な海洋試験が実施され、大西洋へ進出しました。
[ロシア海軍最新救助船(潜水艦救難艦)イーゴリ・ベロウソフは工場航行試験を完了した]

2015年12月25日、救助船「イーゴリ・ベロウソフ」と共にロシア海軍へ就役しました。
[最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフはロシア海軍へ就役した]

2016年1月初頭、輸送機極東へ運ばれ、母船よりも一足先に太平洋艦隊基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭バチスカーフAS-40は太平洋艦隊基地へ到着した]
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2016年2月1日に太平洋艦隊救助船「アラゲズ」(プロジェクト537、1989年1月28日就役)へ搭載されました。
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[ロシア海軍最新鋭バチスカーフAS-40は太平洋艦隊の救助船アラゲズへ受け入れられた]

救助船「イーゴリ・べロウソフ」ウラジオストク到着後は同船へ搭載され、以後は同船と行動を共にしました。
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[ロシア海軍最新鋭潜水艦救助船イーゴリ・ベロウソフはウラジオストクへ到着した]

2017年9月下旬に日本海オホーツク海で実施されたロシア海軍中国海軍合同演習『海洋協同-2017』第2段階へ母船「イーゴリ・べロウソフ」と共に参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2019年4月29日~5月4日に黄海で実施されたロシア海軍中国海軍合同演習『海洋協同-2019』へ母船「イーゴリ・べロウソフ」と共に参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

その後、カムチャツカ半島へ送られ、2023年3月20日にはペトロパヴロフスク・カムチャツキーに駐留する救助船「ゲオルギー・コジミン」(プロジェクト05360、1979年10月31日就役)と共にカムチャツカ沖で遭難潜水艦の救助訓練を行ないました。
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