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ロシア海軍のアカデミック・パシン型中型海洋給油船アレクセイ・シェインは起工された

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『KORABEL.RU』より
2023年3月21日8時10分配信
【プロジェクト23130中型海洋給油船シリーズの3隻目となる「アレクセイ・シェイン」が起工された】

船は3月16日にシュリッセブルク『ネヴァ川造船・修理工場』で起工された~プロジェクト23130中型海洋給油船のシリーズは続く。
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この船はプロジェクト23130中型海洋給油船の第3の生産船であり、給油船のトップ「アカデミック・パシン」と、そして更に第1、第2の生産船「ワシーリー・ニキーチン」、「インジェネル-アドミラル・コトフ」に続くものである。
給油船ロシア連邦国防省との契約の枠組みで建造されると『軍事評論』は伝えた。

起工された船は、ピョートル大帝の戦友であるアレクセイ・セミョノヴィチ・シェイン大元帥に敬意を表して命名された。
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給油船は貨物タンク区画の二重船体を持つ単一甲板船であり、北方緯度での航行が可能である。
係留される事無く、海上で並行貨物移送システムにより他の船或いは艦へ数種類の液体貨物ディーゼル燃料(軽油)、重油、ケロシン(航空燃料)、潤滑油、水の移送あるいは受け入れ、更には乾燥貨物の受入、保管、輸送及び移送が出来る。
油の流出を止める為にも使用できる。
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最大貨物積載時の排水量-約9000トン、全長-130メートル、幅-約21メートル、喫水-約7メートル。
最大速力-16ノット。
自立航行期間-60日。
乗組員-24名。
航行距離-9000海里。
主な任務の1つは、航空艦への随伴である。



『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」(工場番号901)は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

2020年1月21日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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2020年8月~12月には初の地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]


プロジェクト23130の2番船以降の建造計画は具体化されていませんでしたが、2020年12月には3隻の建造契約が締結されました。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

2021年3月26日、プロジェクト23130の2番船「ワシーリー・ニキーチン」(工場番号902)が起工されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の新たな中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンが起工された]
「ワシーリー・ニキーチン」の就役時期は明らかにされていませんが、配備先は黒海艦隊となるようです。

続く3番船は、当初は「インジェネル-アドミラル・コトフ」(工場番号903)の名で2022年中の起工が予定されていましたが、結局実現しませんでした。

そして2023年3月16日、3番船「アレクセイ・シェイン」(工場番号904)が起工されました。
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