超音速対艦ミサイル「オーニクス」は2013年8月末に原潜セヴェロドヴィンスクから発射試験を行なう
『イズベスチヤ』より
2013年4月30日0時01分配信
【超音速ミサイル「オーニクス」は8月に試験を行なう】
「ヤーセン」プロジェクト潜水艦のシリーズ生産の結果は対艦兵器の動作に依存する。

(ロシア)海軍総司令部と生産合同「セヴマシュ」は、対艦ミサイル「オーニクス」の試験時期について合意した。
(ロシア)国防省が『イズベスチヤ』へ伝えた所によれば、最新のプロジェクト885「ヤーセン」原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の8月末の国家試験において、この超音速ミサイルが発射される。
「ミサイルの発射は水中位置から汎用艦載射撃複合体UKSK SM-343垂直発射管を用いて行なわれます」
『イズベスチヤ』は国防省の高位の代理人より伝えられた。
ミサイル「オーニクス」は、モスクワ近郊レウトフの軍事産業団体「科学生産合同・機械製造」で1980年代に開発された。
1990年代には「オーニクス」をベースとして輸出用の「ヤーホント」が作成された。
それは、インド海軍及びインド陸軍の主要打撃兵器となったロシア-インド共同ミサイル「ブラーモス」のベースとして知られている。
「オーニクス」は、距離300kmの水上及び地上目標を破壊し、秒速750m以上、音速の約2.6倍の速度を発揮する。
海軍総司令部が『イズベスチヤ』へ表明した所によると、「オーニクス」試験は、搭載潜水艦自身の運命に依存しており、仕様書では、潜水艦の兵装は「カリブル」と「オーニクス」となるべきであると明確に指示されている。
「オーニクスは、現在、海軍の為の必要条件を全て満たしている唯一の準備されたミサイルです。
その信頼性は、私たちにとっては、歩兵のカラシニコフ銃のようなものです」
海軍士官は話した。
彼は、ミサイルは地上及び海上目標を攻撃する為に使用され、それには頭部を交換するだけで十分であると付け加えた。
状況に精通している業界の情報提供者は、プロジェクト「ヤーセン」が「オーニクス」ミサイルの下で作成されたと『イズベスチヤ』に説明した。
「ヤーセンの最初の試射は2011年12月に行なわれました。
その後、有翼ミサイル"カリブル"の発射試験が行われ、オーニクスは指定軌道から外れました。
翌年、艦隊は垂直発射管からカリブルの戦闘発射を成功裏に実施しましたが、オーニクスをこの複合体から再び発射する準備は出来ていませんでした」
彼は話した。
科学生産合同「機械製造」は、「オーニクス」の作業は「セヴェロドヴィンスク」の為に導かれており、ミサイルは試験の為に適切な時期に納入される事を『イズベスチヤ』に対し確認した。
独立軍事専門家でサイト「ミリタリーロシア」管理人ドミトリー・コルネフは、「オーニクス」が、あらゆる軍事的紛争の為の適切な潜水艦を作り出すと考えている。
「セヴェロドヴィンスクが初めからカリブルとオーニクスの試験を行なった事は問題を引き起こすかもしれませんが、それは無駄なものです。
発射複合体はミサイルシステムの広範囲に渡る使用を可能とします。
そう、この潜水艦のUKSK-打撃兵器の汎用搭載艦のように」
彼は『イズベスチヤ』に話した。
専門家は「オーニクス」を大打撃力のユニークなミサイルと呼び、生産されている同類の「ブラーモス」は様々な方法での試験を成功裏に行なっている。
【科学生産合同「機械製造」公式サイト】

以前にはチェロメイ記念第52試作設計局と呼ばれていました。
汎用対艦有翼ミサイル「オーニクス」の開発は1981年6月5日に正式決定され、1982年3月10日には「機械製造」による予備設計案が採用されました。
潜水艦による水中発射試験を行なう為、プロジェクト670M原子力潜水艦K-452が1986年6月25日から1992年7月10日までプロジェクト06704改造を実施しました。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト06704「チャイカ-B」(NATOコード名チャーリーIII)】
【K-452/B-452】

K-452(1992年6月3日からB-452)は、1992年から1998年まで「オーニクス」ミサイルの発射試験に従事しました。

水上艦による水上発射試験の為にプロジェクト1234小型ロケット艦「ナカト」が改造され、1996年から発射試験が行なわれました。
[「オーニクス(ヤホント)」試験艦「ナカト」]


「ナカト」による試験は、1990年代末に資金難で中断された後2000年代初頭に再開され、2002年には国家受領試験を実施、2002年9月23日付でロシア海軍へ軍備採用されました。

一方、「オーニクス」搭載を前提に設計された多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」1番艦「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工されたものの、資金不足で建造工事は進まず、進水に漕ぎ着けたのは2010年6月15日でした。

2011年9月12日から海洋試験が開始されましたが、この間に、旧ソ連時代にノワトール設計局が開発した有翼ミサイル「グラナート」をベースにした「カリブル」(輸出用は「クラブ」)が開発されました。
対艦、対地、対潜型が存在し、射程も「オーニクス」より長く、更には「オーニクス」よりもコンパクトな「カリブル」は、ロシア海軍の対艦ミサイルの「本命」だった筈の「オーニクス」を隅に追いやってしまいました。
2012年の原潜「セヴェロドヴィンスク」海洋試験においては、有翼ミサイル「カリブル」の発射試験のみが複数回実施されました。
2012年11月7日:潜航状態で対艦攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対艦ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月26日:浮上状態で地上攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対地ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月28日:潜航状態で対地攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは3回連続でカリブル有翼ミサイルの発射試験に成功した]
2013年には、「カリブル」対地型の最大射程の2500kmでの発射試験が実施されるとの事です。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年後半に海洋試験を実施し、同年末にロシア海軍へ引き渡される]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
そのついでに、最近は影が薄い「本命」ミサイル「オーニクス」の発射試験も実施する事になったようです。
2013年4月30日0時01分配信
【超音速ミサイル「オーニクス」は8月に試験を行なう】
「ヤーセン」プロジェクト潜水艦のシリーズ生産の結果は対艦兵器の動作に依存する。

(ロシア)海軍総司令部と生産合同「セヴマシュ」は、対艦ミサイル「オーニクス」の試験時期について合意した。
(ロシア)国防省が『イズベスチヤ』へ伝えた所によれば、最新のプロジェクト885「ヤーセン」原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の8月末の国家試験において、この超音速ミサイルが発射される。
「ミサイルの発射は水中位置から汎用艦載射撃複合体UKSK SM-343垂直発射管を用いて行なわれます」
『イズベスチヤ』は国防省の高位の代理人より伝えられた。
ミサイル「オーニクス」は、モスクワ近郊レウトフの軍事産業団体「科学生産合同・機械製造」で1980年代に開発された。
1990年代には「オーニクス」をベースとして輸出用の「ヤーホント」が作成された。
それは、インド海軍及びインド陸軍の主要打撃兵器となったロシア-インド共同ミサイル「ブラーモス」のベースとして知られている。
「オーニクス」は、距離300kmの水上及び地上目標を破壊し、秒速750m以上、音速の約2.6倍の速度を発揮する。
海軍総司令部が『イズベスチヤ』へ表明した所によると、「オーニクス」試験は、搭載潜水艦自身の運命に依存しており、仕様書では、潜水艦の兵装は「カリブル」と「オーニクス」となるべきであると明確に指示されている。
「オーニクスは、現在、海軍の為の必要条件を全て満たしている唯一の準備されたミサイルです。
その信頼性は、私たちにとっては、歩兵のカラシニコフ銃のようなものです」
海軍士官は話した。
彼は、ミサイルは地上及び海上目標を攻撃する為に使用され、それには頭部を交換するだけで十分であると付け加えた。
状況に精通している業界の情報提供者は、プロジェクト「ヤーセン」が「オーニクス」ミサイルの下で作成されたと『イズベスチヤ』に説明した。
「ヤーセンの最初の試射は2011年12月に行なわれました。
その後、有翼ミサイル"カリブル"の発射試験が行われ、オーニクスは指定軌道から外れました。
翌年、艦隊は垂直発射管からカリブルの戦闘発射を成功裏に実施しましたが、オーニクスをこの複合体から再び発射する準備は出来ていませんでした」
彼は話した。
科学生産合同「機械製造」は、「オーニクス」の作業は「セヴェロドヴィンスク」の為に導かれており、ミサイルは試験の為に適切な時期に納入される事を『イズベスチヤ』に対し確認した。
独立軍事専門家でサイト「ミリタリーロシア」管理人ドミトリー・コルネフは、「オーニクス」が、あらゆる軍事的紛争の為の適切な潜水艦を作り出すと考えている。
「セヴェロドヴィンスクが初めからカリブルとオーニクスの試験を行なった事は問題を引き起こすかもしれませんが、それは無駄なものです。
発射複合体はミサイルシステムの広範囲に渡る使用を可能とします。
そう、この潜水艦のUKSK-打撃兵器の汎用搭載艦のように」
彼は『イズベスチヤ』に話した。
専門家は「オーニクス」を大打撃力のユニークなミサイルと呼び、生産されている同類の「ブラーモス」は様々な方法での試験を成功裏に行なっている。
【科学生産合同「機械製造」公式サイト】

以前にはチェロメイ記念第52試作設計局と呼ばれていました。
汎用対艦有翼ミサイル「オーニクス」の開発は1981年6月5日に正式決定され、1982年3月10日には「機械製造」による予備設計案が採用されました。
潜水艦による水中発射試験を行なう為、プロジェクト670M原子力潜水艦K-452が1986年6月25日から1992年7月10日までプロジェクト06704改造を実施しました。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト06704「チャイカ-B」(NATOコード名チャーリーIII)】
【K-452/B-452】

K-452(1992年6月3日からB-452)は、1992年から1998年まで「オーニクス」ミサイルの発射試験に従事しました。

水上艦による水上発射試験の為にプロジェクト1234小型ロケット艦「ナカト」が改造され、1996年から発射試験が行なわれました。
[「オーニクス(ヤホント)」試験艦「ナカト」]


「ナカト」による試験は、1990年代末に資金難で中断された後2000年代初頭に再開され、2002年には国家受領試験を実施、2002年9月23日付でロシア海軍へ軍備採用されました。

一方、「オーニクス」搭載を前提に設計された多用途原子力潜水艦プロジェクト885「ヤーセン」1番艦「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工されたものの、資金不足で建造工事は進まず、進水に漕ぎ着けたのは2010年6月15日でした。

2011年9月12日から海洋試験が開始されましたが、この間に、旧ソ連時代にノワトール設計局が開発した有翼ミサイル「グラナート」をベースにした「カリブル」(輸出用は「クラブ」)が開発されました。
対艦、対地、対潜型が存在し、射程も「オーニクス」より長く、更には「オーニクス」よりもコンパクトな「カリブル」は、ロシア海軍の対艦ミサイルの「本命」だった筈の「オーニクス」を隅に追いやってしまいました。
2012年の原潜「セヴェロドヴィンスク」海洋試験においては、有翼ミサイル「カリブル」の発射試験のみが複数回実施されました。
2012年11月7日:潜航状態で対艦攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対艦ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月26日:浮上状態で地上攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対地ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月28日:潜航状態で対地攻撃型の発射に成功。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは3回連続でカリブル有翼ミサイルの発射試験に成功した]
2013年には、「カリブル」対地型の最大射程の2500kmでの発射試験が実施されるとの事です。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2013年後半に海洋試験を実施し、同年末にロシア海軍へ引き渡される]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
そのついでに、最近は影が薄い「本命」ミサイル「オーニクス」の発射試験も実施する事になったようです。
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