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ロシア海軍太平洋艦隊の深海救難艇AS-30はバルト海で救助訓練を実施した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年5月30日8時17分配信
【「太平洋艦隊の」深海装置AS-30はバルト海で遭難潜水艦の乗組員の救助へ取り組んだ】

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カリーニングラード州沖でバルト艦隊の救助船SS-750の乗組員は、海底に横たわっている遭難潜水艦への援助へ取り組んだ。
ロシア連邦国防省広報サービスが発表したように、損傷潜水艦の役で『アドミラルティ造船所』が太平洋艦隊の為に建造し、極東への移動の準備を進めている最新ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウファ」が関わった。

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軍当局は、任務を遂行する為に船員は深海救助装置AC-30を使用し、その助力により深度50メートルで潜水艦を発見したと話した。
救助隊は、遭難潜水艦のハッチコーミングの目視検査を実施し、沈泥を取り除いた後、潜水艦乗組員の避難を実施した。

演習活動には更に、潜水夫艇、救助曳船、小型対潜艦、海上航空隊ヘリコプターKa-27が関わった。

AS-30は近代化された「プリズ」型自律水中捜索-救助有人装置であり、太平洋艦隊へ配備された。
2021年、AS-30サンクトペテルブルク『カノネルスキー艦船修理工場』で修理及び近代化が行なわれると報じられた。

プロジェクト1855装置の船体全長-13.5メートル、幅-3.8メートル、全高-5.7 メートル。
乗組員は4名で20名までの救助者を受け入れる事が出来る。
装置の自立生命維持時間は120時間であり、救助の場合は10時間である。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト1855/18551 AS-30】

プロジェクト1855深海救助装置(バチスカーフ)AS-30ニジニ・ノヴゴロド市『クラースノエ・ソルモヴォ造船所』で1987年7月に起工され、1988年7月26日に進水、1988年12月11日にソ連海軍へ引き渡されました。

就役後は太平洋艦隊へ配備され、主にプロジェクト05361救助船「サヤヌイ」を母船として活動していました。

AS-30は、2009年11月6日にタタール海峡で消息を絶ったロシア太平洋艦隊対潜哨戒機Tu-142M3の捜索に参加しています。
[Tu-142墜落事故]

その後、2011年から2013年までサンクトペテルブルク『カノネルスキー艦船修理工場』で近代化改装が行なわれ、プロジェクト18551にアップグレードされました。
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近代化改装を終えて極東へ移送され、2014年6月に日本海で試験を行なった後、2014年7月に現役へ復帰しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のバチスカーフAS-30は深海試験を完了した]
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復帰後はカムチャツカ半島ロシア北東軍集団第30救助船支隊に所属し、プロジェクト537救助船「アラゲズ」(1989年1月28日就役)を母船として活動していました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦救助船アラゲズとバチスカーフAS-30はカムチャツカ沖で潜水艦救助訓練を行なった]


2021年7月上旬、再び近代化改装を行なう為、『カノネルスキー艦船修理工場』へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のバチスカーフAS-30はサンクトペテルブルクで近代化改装を行なう]


近代化改装は2023年春までに完了し、改装後の試験も兼ねてバルト艦隊救助船SS-750と共に2023年4月初頭から何度かバルト海潜水艦の救助訓練を行なっています。
[ロシア海軍バルト艦隊の救助船SS-750はカリーニングラード沖で遭難潜水艦の救助訓練を実施した]
[ロシア海軍バルト艦隊の救助船SS-750はカリーニングラード沖で太平洋艦隊の最新潜水艦ウファの救助訓練を実施した]
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